写真2:針ノ木岳から見た奥多摩の山
写真3:針ノ木岳から見た南アルプス
今朝、扇沢から日帰りで蓮華岳と針ノ木岳に登ってきた。
気圧配置が微妙で、北ア前線のしっぽに近くて湿った南西の風が吹き込むと予想され、展望は大して期待していなかったのだが珍しくも裏切られた。湿度が低下して今シーズン初めて秋のような気候となり、安曇野の雲海はほとんど見られず、空気の透明度が良好であった。
当然ながら周囲の北アルプスの山々はぐるりと見えているが、私が注目するのはいつも別の山で、東の志賀高原のさらに向こうに見える尾瀬や奥日光、足尾山塊の山々である。
最初に登った蓮華岳は日の出前に到着。朝焼けした東の空には苗場山の右肩下がりの三角形や志賀高原の岩菅山、横手山が良く見えていて、その奥には尾瀬の平ヶ岳、燧ヶ岳が見えていた。横手山の左側には日光白根より北側の奥日光の山々が見えているが、残念ながら針ノ木岳からでは日光白根は横手山と完全に重なって見ることはできない。横手山の右側には頭だけ出した男体山が、さらに右手には鋸山から袈裟丸連峰の足尾山塊が見えていた。この中で最も遠いのは男体山で約164kmある。
最初は八ヶ岳北側に雲海が出ていて奥秩父の山は国師ヶ岳や甲武信ヶ岳、三宝山しか見えていなかったが、徐々に雲が取れて両神山が見えるようになった。両神山〜奥秩父の間に見えているのは奥多摩であるが、夏場は見えないことが多いので私の頭の中にデータが入っていない。写真撮影して帰宅後に確認すると芋木ノドッケ〜酉谷山が見えていたことが分かった。
奥多摩は30年くらい前は毎週のように登ったのでこれらの山も登ったことはあるが、どの山頂も樹林に覆われて北アルプスを見ることはできない。
滝谷ノ頭で思い出したが、今は鹿が増えたり笹が開花したりして笹藪がほとんど消えてしまったようだが、30年前のタワ尾根上部は激笹藪で、雪が降る日に登ったら半端な雪が笹に乗って垂れ下がりとんでもない目に遭ったことを思い出した。あまりに笹藪の状態が悪かったのでウトウノ頭からタワ尾根を諦めて孫惣谷方面へと藪を押し分けて下っていたら偶然にも水源巡視路に飛び出して藪から解放され、孫惣谷の林道を歩いて下っていたら石灰鉱山の仕事帰りの車に拾われて日原のバス停まで乗せてもらえた。まだ20代前半の若かりし頃の話である。
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