Xバンド(約8GHz):最大8Kbps
Kaバンド(約32GHz帯):最大32Kbps
耳を疑うような遅さ(一昔前の電話モデム並み)だが、はやぶさ2と地球との距離が原因でこうなっている。電波は距離の二乗に反比例して弱まるので遠くなると急激に弱くなる。電波が弱いとノイズが多くなるので性能が悪くなり高速のデータ通信は不可能となる。たぶん高度な誤り訂正符号を使っていると思うが、それでもこの程度が限界のようだ。高速化するためには「はやぶさ2」に積むアンテナを大型化して利得を上げるとか、はやぶさ2の送信電力をアップするか、地球側の通信設備の性能アップ(アンテナの大型化、受信機の低雑音化)が考えられるが、衛星側の性能アップには重量増加や消費電力増加の問題があって簡単にはいかない。地球側の設備についても、たぶんNASAの深宇宙探査衛星用受信局は今の技術レベルの限界に近いことをやっているだろう。
Kaバンドはミリ波帯(衛星放送よりもっと高い周波数)で水蒸気や雨による減衰が大きいので日本のような雨の多い地域では不利。それ以前に日本ではKaバンドが受信可能な深宇宙探査用アンテナ(でっかいパラボラアンテナ)が無いとのことでNASAに受信をお願いしているそうだ。
ちなみに「初代はやぶさ」はXバンドのみだったそうで、あれだけの画像をこんな低速で地球に送ってきたのだから、いったいどれだけ送信に時間がかかったことやら。
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