毛糸の手袋だから吹雪の時やラッセルなどで雪が付くけど、気温がある程度低ければ雪は溶けず、雪がシェルの役目をして風を通さないので手は乾いて暖かく、湿った雪で濡れたとしても保温性に優れたウールは、それ程冷たさは感じません。逆に晴れていても気温が低くて風が強いときは冷たい風が通って手が凍えます。そういう時や、ラッセルではやはり濡らすのが嫌なので、オーバーミトンを併用することもありました。(写真2)
ハンガロテックスではなく皮のスキー手袋を使った事もありました。でも、皮の手袋は濡れると冷たくて始末に負えません。スキー場と違い乾燥室などない山では、食事の時にコンロで乾かしたりシュラフに入れて寝ます。しかし、完全には乾かず、テントの外に出ると凍り付いて凍傷の危険があるので止めました。
ハンガロテックスに限ったことではないけれど、手袋をしている冬の登攀では、細かいホールドが使いづらいのが問題です。だから、冬山のトレーニングではアイゼンだけでなく、必ず手袋で岩を登る練習をしていました。それなりの値段のするハンガロテックスを練習で消耗するのは勿体無いので軍手を2枚重ねで代用にしていましたが、これは握力や指感覚の制約が大きくて有効なトレーニングだったように思います。
本格的な冬山には行かなくなり今ではあまり出番もなく、ハンガロテックスを使うのはせいぜい年に1、2回、普段は100円ショップやコンビニで買った安物の毛糸の手袋で間に合わせています。
100円ショップというのは、我ながらケチくさいとは思うけど、雪がある時期は低山しか行かないから、これで充分間に合っています。軍手よりは暖かいし、何と言っても穴が開いたり汚れたりしても惜しくないのが良いです。
それと、これは冬だけではありませんけど、薄手の皮手袋も標準装備になっています。藪漕ぎは嫌いだけど、何故か藪っぽい所を歩いている事が多く、イバラの棘や萱から手を守るために必須になっています。(写真3)
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