一応、地図の地形は判るつもりですが、コンパスの使い方は単に地図の北を合わせているだけ。磁北線のずれなどはあまり気に留めていません。
教科書の通りにやれば良いのでしょうけど、シルバコンパスの使い方なんか読むと、磁北線を引き、それにコンパスのプレートの線を合わせ、リングを回し・・・とか、どうにも面倒でいけません。だいたいシルバコンパスの定規のようなプレートは邪魔臭いし、磁極を合わせて地図上で求めた角度にプレートを回すと矢印が進むべき方向になると言っても、山では直線的に進めないのが普通で、自分の位置が判れば進むべき方向も判りますから、さほど有効性を感じないのです。本当は使いこなせば強力な武器なのかも知れないのですけど。
それで、どんな風に地図とコンパスを使っているかというと、場所が判っていた地点から幾つピークやコルを越えたとか、周囲の地形と地図の等高線の詰まり具合や尾根の派生状況などを比べ自分の位置を特定しています。
展望が開けた所では、地図の北を合わせ、場所が分るピークや尾根、鉄塔等が見える角度から位置を割り出す事もやっています。これは簡易的なクロスベアリング法なのだけど、角度とか磁北とかはアバウトなので概ねこの辺りと言う事しか判りません。
あと、高度計付きの時計を使っているので標高から位置を特定する時もあります。ただ、使おうとしたら高度の補正をしていなくて、あまり役に立たない事がよくあります。
地図読みの達人からは、そんな適当なのは駄目だと言われるかも知れませんが、大体の場合はこれで何とかなっています。
踏跡がはっきりしないルートで気を付けているのは下りです。登りや稜線ではルートミスの可能性は低いけど、下りでは分岐するべきポイントを通り過ぎ易いですから。
特に、なだらかな尾根や画像1(左)のようにピークから尾根が派生し尾根の始まりが顕著でない所、画像2(右)のような所がミスしやすいですね。マーキングや踏跡が分らず樹林や藪で見通しが効かない所では尚更です。
ちなみに画像1のA点は、この場所に来る前に地図を確認したのが1292m峰のだいぶ前だったので、思い込みでB点と勘違いしてミスルートしました。B点には踏跡と赤テープがあり間違えずに済みました。
達人は画像2のC点のような所でもミスなく行けるのでしょうか。高度計を使えば標高でポイントが判るけど、地図とコンパスだけではかなり難しいように思います。何かコツがあれば是非伝授して欲しいものです。
こんばんわ、guchi999さん
自分も地図読みがいい加減でコンパスで大まかな方向確認ぐらいはしても磁北線など合わせたこともありませんでした。
そのため、思い込みによる判断ミスや見逃しなどもままあり地図読みのイロハ実践学習中です。
初歩的な質問で申し訳ないですが、guchi999さんはGPSは使われているのですか?
tabioさん、こんにちは。
思い込みによる判断ミスや見逃しは、ついやってしまいますよね。
天気が悪かったり、疲れていたり、夕暮れが迫って焦っている時などは特にです。
気をつけるのは勿論ですが、どうしても避けられない面もあるので、最終的には登り返す体力や、ビバークしても良いのだという気分的な余裕を温存しておくようにしてます。
GPSは既に廃番のソニーNAV-U37を持っていますが、地図の縮尺が変えられないとか、衛星捕捉に時間がかかるとか、今一つ使い勝手が悪いので、よっぽどの事がない限り使っておらず、基本は紙の地図です。
あと、CANNMOREのGPSロガー GP-102にはルートを表示できる機能があって(地図表示は出ません)使えない事もないけど、USB充電で12時間程度しか使えないし、ルートを入れるのも面倒だから、この機能はあまり使いません。
ガーミンあたりが2万円以下で買えるのなら欲しいと思うのですけど、電子機器は電池切れや故障の問題があるので、やっぱり紙の地図は必須だと思います。
回答ありがとうございました。
非常用には持っていらっしゃるんですね。
まだまだ簡単なバリの入門編をうろうろしてるだけなので基本の紙の地図とコンパスでもう少し頑張りたい気もあるし、山中泊も多く電池問題もあり、どうするか?悩んでいます。
もっと本格的に深いバリをやるようになったら必須なのでしょうね。
最近は「GPSは基本装備」みたいな風潮があるようで、持ってないとなんか肩身が狭いです。
tabioさん
よく知らない山域でエリアマップに赤線が引かれていない所とか、行く前にルートを検討して厄介な所がありそうな場合には、保険としてGPSを持って行きますが、全く踏跡が無い所でも2、3時間で集落や林道に出られるような所は持って行かない事が多いです。
「GPSは基本装備」みたいな風潮は、スマホに機能が搭載されて地図アプリが充実しているからでしょうね。
在れば便利だけど、必須ではないと思っています。
最終的に頼れるのは自分の体力と気持ちの余裕で、どんな状況でも何とか凌げる、あるいはその術を知っている、というのがあれば道迷いで大事に至る可能性は低いのではないでしょうか。
tabioさんは野宿だとか、小倉山の訳わからん所でビバークなんかしているので、大丈夫ではないかと・・・
ちなみに、ルートが表示されるだけで良いのならGP-102+はお勧めです。電池の問題はあるけど、予備の電源を持ったとしても本体が軽いので、それ程負担にはなりません。
よろしかったら私の日記「GPSロガー GP-102+ ( https://www.yamareco.com/modules/diary/75709-detail-96238 ) 」をご覧ください。
guchiさん、こんにちは!
一昨日はお世話になりました〜 。
地図読み・・・、GPSを使うようになってから、地図読み力はガタ落ちです。
いちおう磁北線は勘案してますが(昔の記憶のまま西偏約7度ぐらいとアバウト)、仰るように下りはヤバイですね〜。普通の登山道でも落葉で埋もれることは沢山あるので、A点、B点、C点とも間違える可能性大ですね。その地点できっちり地図とコンパスを出せば大丈夫そうにも思うけど、多くの場合は地図を見る前に自然な尾根の続きへと進んじゃいますよね。
そういう意味では特にC点は非常に危ないですね〜。
私の思い付く方法としたら、予習しておいて抽出した危険箇所を「要地図読み点」としてマークしておくぐらいですね。
f15eagleさん、こんにちは。
車の運転でも同じですが、GPSを使っていると地図読み力だけでなく勘も落ちるような気がします。
C点のような場所はまだ判る方で、広めの斜面ではっきりしない複数の支尾根が派生しているような所はお手上げですね。
要注意地点をマークしておいても、確実な現在地が把握できなければ通り過ぎてしまう可能性がありますよね。
映画「八甲田山」で、歩測を専門に行う隊員が常に歩数を数えていたようなシーンがあったと思いましたが、確実を期すにはそういう事をやらなければいけないのかも知れません。
でも、軍隊のようなシステマチックな隊ならいざ知らず、普通は歩数を数えていても途中で分からなくなったりして、これも難しい気がします。
やっぱり、GPSかなぁ。
guchiさん、おはようございます。
登山の醍醐味は「地図読み」にあると思います。特に私の好む奥美濃は「道」がありません。地図と「勘」だけが頼りです。尾根を読むのは難しいから基本的に沢筋を探します。でもときどき国土地理院にもミス記載があります。
guchiさんクラスの登山家ならご存じでしょうが、地図は一枚ではなしに、縮尺の大きいものと小さいものを持っていたいですね。
私は船乗りを経験しており、コンパス修正はお手のものですが、基本的に数キロの範囲を探すのに必要性を感じたことはありません。
maasuke1さん、こんにちは。
奥美濃とか南アルプスの深南部は厳しいですね。
確かに尾根より沢の方が判りやすいけど、ゴルジュや小さな滝でも困難なのがあったりするから、かなり注意しなければいけないと思っています。
仰る通り、自位置を特定するには遠くの山が判る必要があり、近傍の詳細な地形を把握するために縮尺の大きい地図が必要ですね。あと、国土地理院の地図も等高線がいいかげんな所があったり、道の有無が実際と違っているのなんか普通にあるから、それも考慮する必要がありますよね。
船に乗って居られたなら、六分儀の使い方などもご存知かと思いますが、ああいうのは使えるとカッコいいです。
ナビゲーションだけでなく、観天望気、ロープの結び方など、船の技術は山で使えますね。
guchiさん、再度失礼します。
最近はまともに六分儀(セクスタン)を使える船乗りはいないと思いますョ。大学でも教えていないのではないでしょうか。パイレーツ・オブ・カリビアンでジャックが明るい時に六分儀を使う場面がありますが、あれは間違いです。基本、星(一等星)を見つけられなければ無用の長物です。
あと5年もすれば、東京にいて太平洋上の巨大船を操縦する時代が来ると思います(日経に官民挙げての研究報告が出ていました)。
船の技術で山で助かったものは30m滝でのアップザイレン(懸垂下降)でしょうか。帆船の練習船ではこれをマストにぶら下がって、毎日やらされました。40年前です。
maasuke1さん
六分儀は、昼間は太陽の角度で自船の位置がわかるのかと思ってました。
考えて見れば、昔は今ほど正確な時計が無かったから太陽の角度が分っても駄目ですね。
星を基準とするのは納得です。
車自動運転から無人攻撃機などの技術からすれば、洋上の船の遠隔操船は充分に可能でしょうね。あとは信頼性やら確実性を高めて行くだけなのでしょうね。
帆船のマストからの懸垂下降だと、空中懸垂で狭い甲板に下りる感じでしょうから、30m滝ぐらいなら何でもないですよね。
ぐち先生!
下りでのでろーんと広い支尾根分岐はミス多発しますよね〜。
私は高校時代にへっぽこオリエンテーリング部員でしたが、その時に教わったのが地形の先読みです。
現在地が明確な場所(山頂や道標のある分岐など)に着いたら、必ず地形図をみてこの先の地形を予測しながら走ることを習慣にしていました。
たとえば画像1のような地形の場合、迷いやすい支尾根分岐のA地点とB地点までそれぞれ現在地からあと何百m位かをまず地図で確認します。
そしてA地点とB地点に至るまでの地形を頭に入れます。
西に○百m進んだらP1292があり、そこから西に弱い支尾根があるので注意しながら南西に進み、明瞭な南尾根を見つけて○百m下ると広い尾根のA地点で、ここでコンパス確認して西に向かう弱い支尾根に惑わされず南西30mほど下ってからコンパス確認して南へ。。。
というストーリーを頭に叩き込んでから走るやり方です。
頭に入れたとおりの地形が順番どおり現れなかったら、道間違いと判断して、かならず停止して現在地を確認します。スピード勝負のオリでも、少しでも変だと思ったら絶対に立ち止まって検証していました。
磁北線とかシルバコンパスのナビゲーションとか習った記憶はあります。でも一度も使ったことはありません(苦笑)
ぐち先生おっしゃるとおり、周囲の様子や歩いてきた地形を手掛かりに現在地を割り出す手法で十分。
日本の国土は複雑でステキなので、地形図をみればだいたい現在地が割り出せますよね。
といいつつ、私も困った時はGPSにお世話になってるんですが
でも、オリ時代に覚えた地形図先読み手法は、すごく役立ってますよ〜
クニさん、
なるほど、なるほど
オリエンテーリングで鍛えられているから、奥多摩や奥秩父あたりの怪しげなルートなんざお手の物なのですね。
地形図先読み手法の説明、納得です。
クニさんのように明確に系統立っている訳ではないけど、何となく似たような事をやっている気がします。
ただねぇ・・・「先の地形を頭に入れる」これが問題で、2つ以上の事が確実に覚えられないのです。
それと、何メートル進んだかも把握できていない事が多いのですよ。
その辺りは常に意識して感覚として持っておくしかないのでしょうね。
仰るとおり、日本の地形は変化に富んでいるから、地形図から大体の位置は割り出せますよね。
外国のように、だだっ広い砂漠や、何十キロも続く長大な丘陵などを走破する時は、シルバコンパスを使って進むべき方向を確認するのは有効なのだと気がつきました。
これも目からウロコです。
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