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小屋の料金は全て素泊まり、カッコの中は現在の料金(寝具の有無がある所は無し)です。
●1973年
丹沢蛭ヶ岳山荘 700円(6,000円)
●1974年
南アルプス北岳肩の小屋 900円(7,000円)
南アルプス塩見小屋 800円(9,000円)
*南アルプスは当時協定料金があって北部は900円、南部(塩見小屋以南)は800円でした。
●1975年
八ヶ岳黒百合平 1,400円(5,500円)
八ヶ岳夏沢峠 1,500円(5,000円)
八ヶ岳青年小屋 1,600円(6,500円)
南アルプス南御室小屋 900円(5,000円)
南アルプス鳳凰小屋 1,000円(5,000円)
●1976年
北アルプス涸沢ヒュッテ 2,000円(9,000円)
●1978年
富士山八合目江戸屋 2,200円(7,500円)
当時は小屋泊よりテント泊の方が多く、ここに上げた小屋くらいしか記録が残ってないのですが現在の料金の1割〜3割、概ね2割程度という所でしょうか。
ちなみに、テント場代はだいたい何処も1人100円、涸沢がなぜか130円だったのを覚えています。
交通費の方は電車賃が新宿ー松本1,080円、新宿―茅野770円、上野ー富山2,560円、伊那大島ー新宿2,100円、急行券700円とか山行メモに書いてありましたが、これは学割を使ったものだから普通乗車券は新宿ー松本1,350円、新宿―茅野960円、上野ー富山3,200円くらいではなかったかと思います。
バス代は上高地ー松本(タクシー乗り合い)1,400円〜1,700円くらい、茅野ー美濃戸口550円+荷物代100円でした。
余談ですがアルペンルートは、
富山ー室堂 2,080円 荷物代700円
黒四ダムー扇沢 600円 荷物代100円
扇沢ー大町バス 490円 荷物代200円
となっており、富山周りの夜行で行って帰りは内蔵助谷経由というルートで黒四ダムー室堂の料金の高い部分を回避してました。
こうやってみると1975年頃は東京から穂高方面に3泊4日小屋泊まりで行くと1万3千円ほど、八ヶ岳1泊2日なら4千円程度ですみました。
今なら、穂高3泊4日は4万6千円、八ヶ岳1泊2日なら2万円くらいでしょうか。金額を直接比べても意味が無いから大卒の初任給で所得に対する費用を比較してみます。
大卒初任給は統計データによって違いがあったりして一概に幾らと言えないのですが、私の記憶では1975年頃は9万5千円くらいだったと思います。対して現在は『令和2年賃金構造基本統計調査の概況』によると22万6千円、これで山行費用との比率を比べてみると、
1975年頃 現在
穂高 3泊4日 13.7% 20.4%
八ヶ岳 1泊2日 4.2% 8.8%
八ヶ岳の方が穂高より費用比率の上がり方が大きいのは何故か、東京からではなく名古屋や関西発ならどうだったか、今の若い世代とシルバー世代でこの数字をどう感じるのか等と色々考えてしまいますが、これは宿泊費と交通費だけの比較ですから、食料やその他を入れると費用の比率はもっと大きくなる訳で、山に行くのも大変な時代になったものです。
画像:1976年8月 北尾根から登った前穂にて
記念としてアルバムに国鉄の切符とか、山小屋の領収書を貼ってあるのを思い出し、久しぶりに見たら昭和49年の東京山手線内〜奥多摩の片道料金が320円。
そして雲取山荘1泊2食付の料金が1600円でした。
当時、わたしはまだ高校生でした😅
昭和49年で高校生という事は同年代ですね。
電車賃は安かったですよね。
昭和50年代に入ると毎年のように値上げされてましたね。
バス代も安くて丹沢なんか60円くらいでした。
当時は奥多摩方面には行かなかったけど、雲取山荘の1泊2食1600円は高めだったのじゃないでしょうか。
南アルプスでももう少し安かったように思います。
もっとも貧乏だったから2食付で小屋に泊まったことは無いのですけどね。
その頃にお会いしたかったわぁ(笑)
先日、南アルプス行ってきたけど、ジャンボタクシー片道1500円に値上がり〜。
で、オープンした広河原山荘泊まったけど一泊素泊まり9000円!
あそこに泊まったら農鳥には泊まれなくなるよ😅
そう、ワシはかっこいいのだ!・・・なんてね。
まっ、まだ十代だったからカッコつけたい年頃だったのです。
その頃に会いたかった、ってそりゃ無理っしょ。
あんた、まだ生まれてないじゃん。
同じ料金で綺麗さが違うからといっても、
新しい山小屋と古い農鳥小屋とを比べてはいけません。
役割としてはどちらも同じなんだから。
でも、言わんとしていることは分る。
山はお金がかからない遊びと思っていましたが、
今や、お金持ちの遊びなのかもしれませんね。
さすがに、1970年代はありませんが、
1990年 奥秩父(たぶん甲武信小屋)素泊まり¥3,000とメモがありました。
(2食付き¥5,000)
塩山→大弛峠 タクシー¥13,400(深夜¥16,000)
まだ、大弛峠までバスが通ってない時代。
小屋は素泊まりでも、公共交通利用であったので、タクシー代は奮発しました。
帰路はもちろん、十文字小屋経由で梓山のバス停まで歩きましたよ
昔はスキーとか車にくらべると山はお金のかからない遊びでしたね。
山小屋の料金が上がったのは、余裕のある世代が山に行きだしたというのがあると思います。それで美味い食事や綺麗な設備を求めるようになったのもあるのではないでしょうか。
私もタクシーは結構使ってました。
今に比べれば安かったし、4人で乗って頭割りにすれば時間的なものや楽さを考えるとバス代と遜色ないような感じでしたから。
単独で行っても、松本や甲府の駅ではタクシー会社が同じような登山者を集めて乗り合いみたいな事をやっていましたね。
今はタクシー会社がやると違法らしいですが、登山者どうしが俄かにグループを作って代表者が払うなら合法だから、そういう方法で今でもやってますね。
鉄道運賃を下げるために周遊券という手もありましたね。
ルート、ワイドともに周遊券は無くなり、今は〇〇フリー切符がそれに代わっていますが、山に行くにはあまりお得じゃないのが多いですね。
夜行列車が無くなった事で前後泊が必要になったりしているのも、山行費用の増加要因でしょうね。
夜行列車に変わって夜行バスがあるけど、路線や便数が限られているから夜行列車が復活すれば便利ですよね。
もっとも体力的に厳しくなっているから夜行は辛いところもあるのですけど。
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