![]() |
この世には科学で説明できない、
不思議で恐ろしい現象が起こることがあります。
いくら否定したってむだです。
ほんとうのことなんですから。
事実は小説より奇なり。
信じるか信じないかは、あなた次第

いるんですよ、この世には、
おそろしいなにかが。
日本には八百万の神とかいいまして、
トイレの神様のようにいろんなものに神がいるとか
魂が宿るというような考え方があります。
一方、外国では(※ツッコミ禁止)
神というより魔物が宿ることが多いようです。
無人の車が人を襲う「ザ・カー」(米)
トマトが人を殺す「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」(米)
犠牲者は男性限定?の「キラーコンドーム」(独)
映画化までされているこれらの伝説は有名です。
にわかには信じがたいですが

この世には確かに何かおそろしいもの、
得体のしれないものが密かに存在しているのです。
そして、私は、出会ってしまいました…
そんなおそろしい、“なにか”に…
***
ある暑い日の夏のことじゃった。
いつのことかはとんと覚えてないのだが、
ある電気列車(仮称:特急A)に乗車した儂は、
通路側ながら一番後ろの落ち着ける席を確保し
「これでもう、あとは寝るだけじゃ」
と浮かれておった。
電車が駅を発車すると、
ゆりかごのように揺れる車両が
儂の体を眠りに誘(いざな)った。
すっかり疲れてしまったな…。
しかし、儂は、自分をじらすのが好きじゃ。
しばらくは高機能携帯電話をいじりながら
絶妙の眠りに入るタイミングを計っておった。
そんな儂の右側に、
“それ”はあらわれた。
電車の振動に刺激されたかのように
儂を目がけて転がってくる黒い四角い塊。
伸縮できる長い持ち手のついた衣装箱とでもいうものか
儂にはとんとわからぬのだが
とにかくその箱の下には小さな車輪が付いていて
意志を持っているかの如く加速しながら自走し
儂の右手に衝突した。
儂は“それ”に、ただならぬ殺意を感じた。
キラー・スーツケース。
儂の席の通路を挟んだ向かい側は
乗客の荷物が置ける棚になっていて
大きな背嚢が所狭しと並んでいる。
その棚と、棚の前の座席との隙間に
そっと身をひそめていた“それ”は、
電車が走る振動と車内の喧騒に紛れて
儂めがけて何度も何度も突進してくるのである。
儂は恐怖に震え、とても“寝る”どころではなくなった。
“それ”が襲ってくるたびに、抵抗を試みるが
“それ”はひるむことがなかった。
周囲の人間には“それ”が見えないのか、
なんの反応もない。
しかし、儂の隣の女性だけは、気がついてくれた。
「それ、確か前の方の男の人のだと思いますよ」
「車掌さんが来たら助けてもらいましょう」
そんな声が聞こえたのかどうか、
“それ”はしばらく、おとなしくなった。
なんだ、大丈夫じゃないか。
その後、車掌の男性が数回通ったが、
動かなくなった“それ”をどう説明していいかわからず
「たぶん、もう、大丈夫じゃろう」
と希望的観測とともに、放っておくことにした。
だが、しばらくして、“それ”は再び牙をむいた。
再び儂に向かって突進してきた。
そして、車掌さんは、二度と通らなかった。
車内販売の男性が来たが、その時はおとなしかった。
“それ”は、明らかに意志を持っている。
奴らはときどき帰ってくる(by スティーブン・キング)
結論から言うと、儂は、逃げた。
目的地のT川にたどり着くまで一睡もできないまま、
“それ”との攻防を繰り返しながら、
「あと5分ほどでT川に到着します」
という車内放送とともに、自分の背嚢を背負って
逃げるように扉の方へ駆け出した(※気持ち的に)
決して振り向いてはいけない、と心の中で叫びながら。
やがて電車は、T川駅へと到着した。
駅に一歩足を踏み出した瞬間、儂は思った。
「た、たすかった…」
その後、“それ”がどうなったのかは、知る由もない。
再び誰かを襲ったとしても、もはや儂には、どうしようもない…
犠牲者の魂に救いがあらんことを。
南無阿弥陀仏…
( ̄▽ ̄)
つーか、今考えると、
そのスーツケースを横に倒しちゃえばよかったンじゃないの?
他人のだからあんま勝手にいじるわけにいかないからさー

(ボストンバッグもくっつけてあってちょっと色々アレだったのよ)
皆さん、スーツケースはちゃんとストッパーをつけるか、
小ぶりなら面倒がらずに棚の上に乗せませう。
なお、身バレを防ぐため、
「読んだけど意味がわからなかった」という苦情には
お答えできかねますのであしからず。
それは、通路で縦に方向を向けたら、
明後日の方向に転がって行ってくれるのでは?
imoneeのことだから、
襲ってきたのは、
山行中に、、、、BENIかと
思ったんだけど。Iは意と読む。
(^∇^)
それは面白そうですね。
みんなして自分の近くに来たら遠くに転がして遊べば退屈しないしね。
いっそデッキに放り出せばよかった?
私は山で何度か便意に襲われて
・山を下りた
・お花摘んだ
・捻挫した
という経験があります。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する