数年前に北鎌尾根で不適切なペンキが問題になり、山小屋の人が消して歩いたと聞きました。
同じころ私は旭岳から十勝岳までを縦走しました。
十勝岳周辺は黒い火山礫が広がり、ルンゼ状の溝が走るのみ。
踏み跡もつきにくく、ガスるとルートが分り難かったです。
ところが、そのような火山礫帯に入るとルート上に小さな白杭(色はうろ覚えです。)が打ち込まれています。
しかも一定間隔で打たれています。
たぶん30メートルぐらいだったと思います。
杭から次の杭は見えませんが、見当をつけて10メートルほど進むと次の杭がガスの中から現れます。
この感覚を頼りに何本かの杭を通過した後、なかなか次の杭が現れない。
ルートをはずしたことに気が付き、右にトラバースすると次の杭が現れました。
この地域のガスの濃さを理解した人が絶妙な間隔(感覚)で杭を打ったのでしょう。
等間隔も重要だなと思いました。
さて今回、九州の山を始めて歩きました。(屋久島は26年前に子連れで歩きました。)
九重山地の牧ノ戸峠、星生山、久住山、中岳、法華院温泉山荘、長者原と歩きました。
視界は悪く全体の地形は最後まで把握できませんでした。
中岳へ向かうときは突然波打ち際(御池)に躍り出て、這松のトンネルから知床沼に飛び出した感覚と同じでした。
対岸は見えませんでした。
全体に公的な道標は分岐点を含め少なかったと思いました。
ところが久住山から法華院温泉山荘に向かう道には蛍光黄色のペンキが最短は3メートル、しかも一か所に2点から5点のペイントです。
ペイントの直径は20センチ以上です。
多すぎるなーと思いながら下りている最中に一瞬視界が開けて、賽の河原上のところまで見渡せました。
驚きです。
蛍光黄色の帯です。
振り返ると同じように蛍光黄色の帯です。
しかも何の法則もなく間隔も数もでたらめです。
これは自然破壊です。
それでいて広い賽の河原に降りるとペイントはなくなります。
法華院温泉小屋の従業員に「あの黄色いペンキはだれが付けたのか。」と聞くと
「小屋で付けました。」
「あれは酷いでしょう。付けすぎだ。」
「はい、今後気をつけます。」
とのことでした。
ペンキによるルート表示にも一定の規制と法則を望むところです。
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