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そしてその中の山道具の店、秀山荘の広告も描いていました。
当時秀山荘は八重洲にあり、辻まことはそこに居候していたようです。
この絵を真似して描いて山岳部員募集のポスターは評判になり
随分と幽霊部員を増やしたものです。
本書は一時期入手困難なプレミアム価格が付いた大人の絵本でした。
数ある辻まことの著書の中で、最も装丁が良く、
判も大きく色彩された絵もモノトーンの絵も栄えます。
入手できる時に入手しておくことをお勧めします。
辻潤と伊藤野枝の長男として生まれ、母は大杉栄の許に走り大逆事件で殺され、
父は精神を冒され、餓死しました。
そんな辻まことの絵は孤独感が漂い、それでいて癒されます。
山の紀行文なのでしょうが、文章は詩であり、一つの世界を創ります。
山の本とするなら「単独行」と双璧を成します。
いっぺんに読んでしまうのが勿体ない、人には貸したくない逸品です。
ボラフさん、このタイトルには釣られますね。
私も父親が買っていた山やスキーの雑誌で辻さんの絵に親しみました。
彼の紀行文は有名山岳が少なく、むしろ低山のマイナー系がほとんどを占めていますね。それもまた親しみ易い気がします。この本のあとがきだったかな、ヒマラヤではなくウラヤマという文章があったのは。
死後、一切の宗教的行事を拒否したらしいですが、娘さんが福島県の寺にお墓を建てた事を数年前に知りました。原発事故で避難地域になっている様で訪問できず残念です。
ボラフさんも術後大変でしょうが、無理せずにおすごし下さい。
長福寺に自然石に草野心平の筆で辻一と刻まれているようですね。
今は避難解除されて尋ねることができるようです。
生誕百年事業として日本画廊で数年前に辻まこと展が開催されたようですが
私は気が付きませんでした。
またどこかで開催されないかなと思っています。
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