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つい最近「単独行」を再読しました。
若い頃観た「卒業」の感想と年を重ねてから観た「卒業」の感想の違いみたいなものを感じました。
そこで出版当時かみさんから贈られた「単独行者」をやっと読みました。
さて、たった280頁の「単独行」を何を加えたら2段組み500頁の「単独行者」になるのか。
鎌トンも、有峰湖も、黒部湖も無く、今のように整備された登山道に道標もマーカーも無く、勿論、大槍のはしごもなく、今の山小屋とは違う位置にあった槍の肩の小屋などがどのように記述されているのか期待して読み進めましたが、すべて期待外れでした。
結局は心理描写の創作に終始し、架空の人物や幽霊まで登場させるが、
期待した当時の服装装備や地形の描写は補足されていなかった。
そこには私なりにできていた加藤文太郎像とは違う加藤文太郎が描かれていました。
大槍からの転落も、疲労からならわかるが、ルートミスはありえないと思う。
文章は読みにくくないのが唯一の救いでしょうか。
昔すぐ閉じた「孤高の人」を読んでみますか。
「単独行」をまだ読んでいない人は、本作を先に読むのはやめたほうがいいと思います。
自分の場合は孤高の人からだったので、単独行を読んだ時は、あれ?という感じでした。所詮は、小説にすると架空人物が色々出てくると思いますね。
でも単独行者の方が未だ忠実なのではないでしょうか。孤高の人はあくまでも一人の人間をモデルにした別の物語と割り切ると面白いとは思いますが。人間関係がドロドロしてますよ。
今孤高の人を読み始めました。
上巻の200頁です。
風景描写はさすがにうまいですね。
山を歩いている気分にさせてくれます。
作品は丁度70年安保、ゼネストの時代に書かれたものらしく、
昭和初期の労働運動などを織り込み
当時としては入りやすい作品だったのでしょうね。
上下巻読み終わったら、加藤文太郎記念館に行ってみようと思います。
今週末は大阪に出張なので、また六甲山を歩こうと思いましたが
台風でダメみたいですね。
残念。
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