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日記
冠松次郎が70歳を過ぎてから回想した文章です。 ほぼ本書に出てくる山々を私は歩いていますが、縦走が中心の私には渓から眺める峰々の描写は新鮮です。 私は高いところを登りたくなる心境はありますが、冠松次郎は谷を見ると降りたくなるのです。増水しているさまを大きな水と表現します。そして恍惚します。本当に渓が好きな人です。私なぞは沢は怖いという実感しかありません。単独で八ヶ岳の赤岳沢を登って地獄谷を降りたり、笛吹川東沢で春夏秋冬に楽しんだぐらいですが、もう少し歩いておけばよかったなと思います。本誌では天然林が伐採される前と後、黒四ができる前と工事中の描写と興味が尽きません。 文章は少し読みにくく不思議と田辺重治よりも古さを感じます。 冠松次郎は谷を歩かずにその山を知ることができないと言いますが、一時期渓流釣りに凝り、何度も歩いたことのある尾根道の下に全く違う世界があることを知り驚いたものです。
渓 冠松次郎
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興味深い本の紹介ありがとうございます。
地元の図書館で検索したら蔵書にあるようなので、読んでみたいと思います。
本の古さ感という事でコメントさせて頂きます。以前の日記に書かれていた田辺重治氏の「新編 山と渓谷」(1993年刊行)ですが、これは「日本アルプスと秩父巡禮」(大正8(西暦1919)年発行)から改題 増補されたものです。私は「日本アルプスと秩父巡禮」をあかね書房の「日本山岳名著全集」 昭和38年(西暦1963年)発行に収録されているのを図書館で見つけて読みました、(すでに私でも読める現代のかなづかいでした)がその後、オリジナルの復刻版 昭和50(西暦1975)年発行 を別の図書館で見つけて読みました。こちらの方は、旧仮名づかい(ゑゐとか)や見慣れぬ古い漢字が出て来てだいぶ読み難かったです。興味があったら是非探して読んでみてください。
https://www.yamareco.com/modules/diary/41125-detail-118771
heinaiさん
コメントありがとうござます。
今調べてみましたら冠松次郎1883年生まれ 田部重治1884年生まれで同時代の人だったのですね。
「渓」の中で東沢を語るところで田部重治を思う場面がありましたので、てっきり田部が先輩なのかと思っていました。
若い頃から旧仮名旧漢字は読んでいますのでそれほど抵抗はありませんが、活版印刷で用紙も黄ばんでいる古い本ですと難儀です。
古さを感じるのはたぶん文体なのでしょうが、一高と三高の違いかなともおもいます。
「喜作新道」もお読みになられたようで、あれは面白かったですね。
二刷りには一刷りになかった追記2犬の話があり愛犬家泣かせでした。
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