山岳部の先輩の息子さん勇気君が昨晩亡くなった。
2年前、便秘が続いていたが、激しい腹痛で病院に行くと腸が癌により閉塞していた。開腹するも腹膜も侵され閉塞部分のみを処置した。
その一年ほど前、先輩の胃癌手術の当日久々に勇気君に会った。
「いつまでも親があると思うな、しっかりしろ。」と言ったものです。
彼は中学の転校をきっかけに登校できなくなり、その後自宅を出ることもなくなりましたが、高校の卒業資格得終えて、就職も決まり、社会に踏み出す直前で癌に侵されました。
原発は肝臓にあり、抗癌剤治療が始まりました。
癌の大きさは一進一退。抗癌剤は癌細胞だけを攻撃するのではなく、全身を攻撃します。その苦痛に耐えながらの抗癌剤治療。また癌細胞はすぐに抗体を作ります。薬をいくつか換えましたが、勇気君の癌に対抗する薬はついえました。最後の希望であるDNAによる治療も血液検査の結果現時点で適合するものは見つかりませんでした。
その結果を聴いたときはさすがにショックだったようです。
勇気君は終の場所に自宅を選び、一週間でおなかがバスケットボールのように腫れると医師が腹水を抜く処置をしに来ます。
ボランティアの人たちが勇気君を車椅子に乗せて散歩します。
勇気君は笑顔でピースマーク。
先輩の話ではボランティアが帰った後は勇気君はぐったりしていたそうです。
明日の日曜日は勇気君の顔を見に行く予定でした。
それが先ほどの先輩の電話「勇気が亡くなった。」で終わりました。
とても好青年でした。
あえて実名を出しました。
勇気君が居たことを残すために。
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