著者は小笠原孤酒という元新聞記者で初版は昭和45年7月23日で自主出版で今は閉鎖している「銅像茶屋」で販売されていたようです。
新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」、映画「八甲田山」の素材になった本です。上下二段のレイアウトで、上段が第5連隊(210名)、下段が第31連隊(38名)の記録というか小説です。上下で日時の同期をとっています。文章は非常に読み易く村上春樹レベルです。詳細は第二部に譲り、第一部で不思議でしたのが少し濡れた藁沓を直に穿く方が、軍靴の上からオーバーシューズの様に藁沓を履くより暖かいという話です。もう一つは手が寒さに耐えられなくなって来たら、軍手を外して素手で雪を揉み手すると手が温まるという話。?です。残念なのが絵図の解像度が悪いことと、行軍のルートを俯瞰できる図がないことです。膨大な量の軍歌が掲載されています。読み飛ばすのも良し、読み込んでその時代の背景を知るのも良しです。健さん悪党説は第二部に記載されているようです。
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