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Yamareco

記録ID: 134320
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

中房温泉〜大天井岳〜槍ヶ岳〜上高地2泊3日子連れ登山

2011年08月05日(金) 〜 2011年08月07日(日)
 - 拍手
子連れ登山 まみち その他3人
体力度
9
2〜3泊以上が適当
GPS
58:25
距離
46.7km
登り
3,386m
下り
3,327m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

8月5日 6:35中房温泉登山口-7:35第一ベンチ-8:15第二ベンチ-9:00富士見ベンチ-9:35合戦小屋-11:08燕山荘11:25-12:12大下りの頭-14:24大天荘
8月6日 6:07大天荘-6:35大天井ヒュッテ-7:06ビックリ平-8:33ヒュッテ西岳9:00-水俣乗越10:33-12:23ヒュッテ大槍13:22-14:15槍ヶ岳山荘
8月7日 6:19槍ヶ岳山荘-7:15槍ヶ岳山頂7:25-8:06槍ヶ岳山荘-9:44天狗原分岐-10:47槍沢キャンプ場11:20-11:41槍沢ロッジ-12:59横尾山荘13:14-14:12徳沢園-15:22明神館-16:30河童橋
中1、小3の子ども達が同行
天候 1日目 晴れのち曇り
2日目 曇りのち雨
3日目 曇りのち雨
過去天気図(気象庁) 2011年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 タクシー 自家用車
往路 穂高駅まで自家用車、そこから中房温泉までタクシー
帰路 上高地〜新島々駅までタクシー、松本電鉄、JR大糸線で穂高駅へ。そこから自家用車で帰宅
コース状況/
危険箇所等
燕山荘までの登山道の木のはしごが壊れている場所が2箇所ありましたが、9月に燕岳に登ったときは2箇所とも修復されていました。
槍ヶ岳山頂は鎖や鉄梯子等がきちん整備されていましたので、小3の息子でも登れました(但し、手足届かない場所があったので身が軽くないと難しいと思いますが)
中房温泉登山口駐車場にて
中房温泉登山口駐車場にて
第一ベンチにて
第二ベンチにて
富士見ベンチにて
富士見ベンチにて
合戦小屋にて
本当なら燕山荘が見えるはず・・
本当なら燕山荘が見えるはず・・
燕岳への分岐点(燕山荘より)
燕岳への分岐点(燕山荘より)
燕岳(燕山荘より)
燕岳(燕山荘より)
晴れていれば槍ヶ岳が見えるはず・・・
晴れていれば槍ヶ岳が見えるはず・・・
大下りの頭にて
ようやく大天荘へ到着
ようやく大天荘へ到着
大天荘での夕食です。
大天荘での夕食です。
夕方少しだけ晴れ間がありました
夕方少しだけ晴れ間がありました
大天荘からの朝焼け
2
大天荘からの朝焼け
大天荘での朝食です。
大天荘での朝食です。
大天井岳から望む槍ヶ岳
1
大天井岳から望む槍ヶ岳
槍ヶ岳山荘での夕食
槍ヶ岳山荘での夕食
夕暮れの槍ヶ岳
早朝の槍ヶ岳
槍ヶ岳山荘での朝食
1
槍ヶ岳山荘での朝食
ブロッケン現象
槍ヶ岳頂上

感想

8月5日(金)

6:20 中房温泉に到着、すぐに装備の確認、トイレを済ませ、登山計画書をポストに投函する。みんなで登山口へと向かったが、前から来た若いお兄さんに声を掛けられる。どうやら東沢乗越方面への進んでしまったらしい。歩き始めて100m程だったのでよかった。すぐに引き返す。
9:35登山口から合戦尾根ルートを進み始めました。お兄さんありがとうございました。北アルプス三大急登のひとつの合戦尾根ルートですが、北アルプスは八方尾根、白馬大雪渓くらいしか行ったことが無いのですが、そこの登山道よりは急坂でした。この登山道をどのくらいのペースで登ればいいのか良く判りませんが、とにかく妻と子どもと一緒に登山道沿って足を持ち上げ続けます。
7:35 第一ベンチ 子ども達は早くもゼリー状飲料で栄養補給開始
8:15 第二ベンチ 子ども達はここでもお菓子等で栄養補給
9:00 富士見ベンチ 燕山荘まで2.4km、登山口からは3.1km。残念ながら富士山は見えませんでした。
9:35 合戦小屋 登り始めて約3時間、コース図とほぼ同じ時間で登ることができましたので、ここで少し長めの休憩を取ります。ザックから出したポテチの袋がかなり膨らんでいました。このポテチは槍ヶ岳山頂で食べる予定なのでここは我慢。夏休み中なので大勢の登山客がいます。名物なのでしょうか、かなりの人がスイカを食べています。(1カット800円、ハーフカット400円)うーん美味しそうだ。でもこれも我慢、我慢。その代わり家から持ってきたおにぎりでお腹を満たしました。
10:15 燕山荘まで1.3km、登山口から4.2km ここまで来るとすっかり雲の中になってしまいました。晴れていればこの辺から眺望が利くようになるみたいですが、真っ白です。さっきまで合ったわずかな青空も無くなってしまいました。
11:08 燕山荘と燕岳山頂への分岐点へ私と長男到着。数分後に遅れて妻と次男が到着。次男がだいぶ疲れてきたようで少しずつペースダウンしてきたので、燕山荘を見たり、写真撮影や景色を楽しみながら、休憩を取った。余裕があれば燕岳に登る予定だったが。長男は燕岳に登りたがっていたが、今後の予定も考えて登頂は断念させた。実のところ私も登りたかったのだが、初めての縦走とのことであきらめることとした。
11:25大天井岳に向かって出発。ここから大天井岳への登山道沿いにはコマクサが可憐な花を咲かせていた。花数はかなり多く、目を楽しませてくれる。
11:57蛙岩通過、でも存在はわからなかった。尾根伝いの道とはいえ、アップダウンがあるので、だんだん疲れがたまってきた。妻に一言「これで雨降ったら修行だな」
12:12大下りの頭に到着。ここで一休み(10分)
12:37為右衛門吊岩手前で5分ほど休憩を取る。
13:32切通岩付近で9分ほど休憩
13:50喜作レリーフ通過、ここも存在がわからなかった。
14:24大天荘へ次男と一緒に到着。また少し遅れて妻が、その後にだいぶ疲れた様子の長男が到着した。
 しばらくするとなんだか気持ち悪くなってきた。大天荘は個室だったので、早々に布団を敷いて寝てしまった。2時間ほど寝てもまだ気持ち悪さは続いている。後で気が付いたのだが、高山病だったみたい。高山病の時に寝てしまうと、呼吸が浅くなってしまうので良くなかったようだ。
17:05夕食開始。夕食のメインはハンバーグ。生野菜サラダとポテトサラダ、煮物、豆腐、味噌汁、ご飯とデザートにグレープフルーツがついてきた。まだ気持ち悪いので、せっかく美味しい山小屋の夕食も何とか完食するのが精一杯でした。仕方ないので最終手段のアルコール消毒、じゃなくて生ビール。1杯いただくとあっという間に酔っ払って気持ちよくなってしまいました。眠気も限界に達してきたので耳栓をして20:00には眠りについた。

8月6日(土)
4:00 晴れ空を期待して起きるが、屋根から雨音がする。窓を開けてみると曇り空というか雲の中。雨は霧雨のようで、大粒の雨が当たることは無いようだが残念だ。日の出も期待できそうに無いので再び眠りにつくことにした。しばらくすると子どもたちが目を覚まし、窓を開けている。この頃には雨は止んでいた。霧のような状況ではなくなっているので、もしかしたらご来光が望めるかも。急いで支度をして外に出る。日の出間近であるがちょうど朝食の時間となったので急いで食堂へ行き、朝食をいただく。朝食はソーセージとサラダ、スクランブルエッグ、とろろ、味噌汁、ご飯などでした。10分足らずで食事を済ませ外に出るが、いくら大天井岳山頂まで10分足らずとはいえ、登っているうちに日の出になってしまいそうなので、山荘の外でご来光を向かえることにした。せっかく重たいデジタル一眼を背負ってきたので、ちょこっと撮影。山からの日の出は初めて。昨日の夕方と異なり、色彩が豊かだ。あっという間に空の色が移ろいゆく。昨日の夕日より格段に美しく、そして神々しかった。一瞬の色は写真で、色の変化は動画で捉えられるが、この美しさは伝えきれないだろう。ましてや私の言葉では全く表現できません。朝日や夕日を見るのはとても好きなので、これだけでも登ったかいがありました。
5:00ご来光を迎えたところで、大天井岳に登り始めた。山頂まで10分との表示があったが、山頂まで岩がごろごろ転がっているので、歩きにくくて10分では登れませんでした。
5:15大天井岳頂上に到着。標高は2,922mとかなり高いのですが、山頂が平坦で、すぐ脇に大天荘があるためか、北アルプスの山頂って感じは余りありませんが、間近の山に雲がかかり、流れていくのはきれいでしたし、今日の目的地の槍ヶ岳も望むことができました。このまま天気が持ってくれればいいのですが、雲が多いので不安です。
5:39物資郵送のヘリコプターがやってきた。食材等の物資を投下すると着陸することなくすぐさま下っていってしまった。荷物の投下は本当に一瞬で終わってしまった。
6:07身支度を整えて、槍ヶ岳山荘を目指して大天荘を後にする。初めての山小屋泊まりでしたが、個室だったので思ったより快適に過ごせました。大天荘を出てテント場の横を過ぎるとすぐに下りとなる。せっかく苦労して登ったのがもったいないのだが、仕方が無い。
6:35 大天井ヒュッテ到着、ずいぶんと下ってしまった。下りはあっという間だ
7:06ビックリ平に到着。4分ほど休憩を取った。
8:33ヒュッテ西岳到着。ここまでくるとすっかり雲の中で眺望は全く無くなった。子どもたちはここでトイレ休憩、有料100円でした。ヒュッテ西岳の看板にアイスクリーム500円の文字を発見。そそくさとヒュッテに行ってみると、わたしの好きなハーゲンダッツのバニラ。次の瞬間、「これください」と言っていました。妻と子ども分も買って、しばし休憩。妻も山でアイスを食べたのは初めて。みんなで美味しくいただきました。ハーゲンダッツ最高にうまいぞ!
ハーゲンダッツを食べていると霧雨っぽくなってきたので、ここで念のためレインウエアを着込むことにした。しばらくは霧雨が降ったり止んだりを繰り返していた。9:00水俣乗越に向かって出発した。
10:00水俣乗越到着。妻が先行して、その数分後に私が到着した。ここで昼食を取ります。座ると立てなくなりそうなので、立ちながらザックからパンを取り出して2個食す。ここから南に下れば槍沢、ここで下ってしまえば楽になれるかもしれないがせっかくここまで来たのだからこのまま進むことにした。次男もさっきまで文句を言っていたが降りるには嫌らしい。10:33出発した。ここからの東鎌尾根は見上げるような登りが続いていそうだが、幸い曇っているので上も下も良く見えないので不思議と怖くは無い。雨は止んでいたのでレインウエアを脱いでも良かったがこのまま着て登ることにした。しばらく進むとはしごが出てきた。左右も切り立ってきた。11:25から40まで休憩。雨も次第に強く降るようになってきた。次男とそれに付き添う妻が少しずつ離れ始める。ここまでくるとかなり体力を消耗しているので私には気を使ったり、待つ余裕がなくなってきた。足を止めるとそのまま動けなくなりそうだ。妻は経験豊かだから大丈夫だと思い、そのまま長男と二人でそのまま歩き続ける。次第に次男と妻の姿は視界から見えなくなった。それでも足を止めず2人で歩き続ける。雨の止む気配は無く、ヒュッテ大槍の看板を見かける頃には長男も少しずつ遅れ始めた。それでも私は歩き続けた。そのうち長男の声は聞こえるが、姿は雲で見えなくなってきた。長男は自分より北アルプス登山の経験は多いので大丈夫、と自分に言い聞かせ進み続ける。コース図による水俣乗越からヒュッテ大槍までの所要時間は2時間10分だがひどく長く感じる。昨日妻に言った「これで雨降ったら修行だな」の言葉が現実となった。
12:23ようやくヒュッテ大槍に到着。5分程経過した頃、黄色のレインウエアの小さな姿が見えてきた。雨の中をずっと歩いてきたのでやはり顔色が少しさえない。ヒュッテで休んでいると時折、雨足がさらに強くなる。妻たちは大丈夫だろうか。2人で雨をしのぎながら待つ。次々と登山客が訪れる。雨のため計画を変更して急遽ここに泊まる人たちもいる。待ち始めて20分くらい経った頃、ようやく妻と次男が姿を見せた。妻に話を聞くと次男がトイレに行きたくなったり、なだめたりといろいろと大変だったそうだ。ここまでくれば槍ヶ岳山荘までは約50分の道のり。子どもたちは少し休めば急速に回復してくる。がんばって槍ヶ岳山荘まで行くことを決めた。
13:22ヒュッテ大槍を出発した。ここからは岩場のトラバースがあったりして、高所恐怖症気味の長男が少しずつ遅れていったので、私と次男、妻と長男の組み合わせで歩くようになった。子ども達は少し休憩すればかなり回復するが、私はそうは行かないので足取りがだんだん重くなってきた。次男は口では疲れたというが、その動きにはまだ余裕がありそうだった。それでも歩き続けていると槍沢への分岐へ到達。ここから急に次男が元気になってきた。しかも槍ヶ岳山荘が見えると、「お父さん先行っていい?」と言い出した。こっちはこれ以上のペースアップは無理なので、「いいよ」と言うと小走りで登っていってしまった。さっきまでは疲れたを連発していたのに・・・
14:15槍ヶ岳山荘到着、2人が到着して間もなく妻たちも到着。早速チェックインする。槍ヶ岳山荘は雨にもかかわらず大賑わい。最盛期のお盆の時期よりましなようだが、満室だった。定員6人のスペースにうちら家族4人が寝ることになった。しかし2人分余裕があるとは思えませんでした。荷物の整理や体を休めたりしていると、どうやら晴れてきたようだ。食事を済ませた人たちの中には、急いで槍ヶ岳山頂へ登り出す人がいました。明日の天気の不安なので、今のうちに登っておきたいようだ。残念ながら私たちはこれからが食事の時間だったので、食事後に登り始めると暗くなってしまうことから槍ヶ岳への登頂は断念した。
18:10夕食開始。槍ヶ岳登頂を断念したのが少し名残惜しかった。今日の夕食のメインは鶏肉の甘酢和え。お酢が疲れた体に染み渡ります。生野菜サラダとポテトサラダと味噌汁、漬物、小さなチーズケーキもありました。今日は体調がいいので、夕食は美味しくいただくことができました。
18:30食後に山荘の外に出てみると、既に暗くなり始めても槍ヶ岳に登る人たちがいて、登山道にはライトの列ができていました。残念ながら今日も雲が多いのできれいな夕焼けは見られませんでしたが、登山者のライトの列はきれいに見えていました。体は疲れているのですが、眠くなりません。仕方ないので生ビールでも飲んで寝ようかと思い、キッチンへ行ってみる。キッチンにはお客はいましたが、営業時間は終了していました。仕方が無いので自動販売機でビールを買い、すぐに飲み干しました。寝床に戻るとあっという間に眠りについてしまいました。

8月7日(日)
2:40起床。外へ出て様子を見る。星がきれい。槍の横にすばるが輝いている。さすがにまだ起きてくる人はいない。街の明かりのためか、東の空がわずかに明るくなっている。これだけ晴れていれば、槍からの眺めも楽しめそうなので再び寝床に着いた。
4:00周りがあわただしくなってきたので再度起床する。山荘内は既に槍ヶ岳山頂でご来光を求める人たちでごった返している。再びカメラを持って外に出る。先ほどよりだいぶ空が明るくなってきている。槍ヶ岳山頂への登山道に明かりがちらほら見える。これだけの人数がいると、狭い槍の山頂に登るのはかなり時間が掛かりそうなので、山頂でのご来光は諦め、遅い時間に出て、山頂を目指すことにした。朝食での時間は日の出の写真を撮っていたが、いまいち、いい写真が撮れなかった。そのうちに朝食の時間となった。今日の朝食は焼き魚、卵焼き、豆、佃煮、にら、お味噌汁とご飯等だった。すぐに食事を済ませて外に出たが、きれいな朝焼けにはならなかった。
6:19山頂目指して出発。荷物は長男のザックにポテトチップスだけ入れて持たせ、私は一眼レフカメラ(FinePixS5Pro)と秘密兵器のGoPro HDを頭に装着して登り始めました。登り始めて数分で大渋滞。ほとんど前(上)に進みません。あせってもしょうがないので、長男が先頭、次男、妻、私がしんがりを努めながら進んでいきます。前を進む人たちがはしごのある要所で登るタイミングを教えてくれるので登るのは比較的簡単です。しかし1回だけ、長男が登るときにタイミング悪く、足場の悪いところで止まってしまったときは、高所恐怖症によるプチパニックになってしまい、どうしたらいいかわからなくなってしまいました。しばらくじたばたしていましたが雲などで視界が悪かったおかげで、冷静さを取り戻しゆっくりと上へ登ることができました。その後はパニックになることなく登ることができました。登り始めは雲の中を登っていましたが、次第に天気が良くなり、槍ヶ岳の影が雲に映るようになりました。「あっ虹だ」よく見ると槍ヶ岳の影に虹が見えます。ブロッケン現象です。すっきりとした晴れ間はありませんでしたが、雲のおかげで珍しいものを見せてもらいました。少しだけ雲に感謝です。
7:15ようやく山頂に着きました。普通だったら30分で登れるところを  分もかかってしまいました。パンパンに膨らんだ袋のポテチを頂上で食べることを楽しみ登ってきましたが、まだまだ後ろに登山者がたくさん並んでいますので、さっさと写真撮影を済ませ、山頂からのパノラマを一通り楽しんで直ぐに下山をしました。子どもたちはポテチを食べるのが楽しみでがんばってきましたが、言い聞かせて一緒に下りました。山頂に滞在した時間はわずか10分程でした。下りはそれなりに混んではいましたが、登りよりは時間がかかりません。途中、浮石で危ない場面もありましたが、無事に25分ほどで槍ヶ岳山荘に戻ることができました。槍ヶ岳山頂を目指す人が次々と登っていき、人の列が途切れる気配はありませんでした。すぐに山荘内に入って荷物を取ってきました。すでに山荘内にはほとんど人がいません。みんな出発してしまったようです。
8:06槍ヶ岳登頂に思いのほか時間がかかってしまいましたので、だいぶ予定時刻を過ぎてしまいましたが、気を取り直して上高地を目指します。下りだけですが距離は22kmと一番長い道のりです。膝が持つか不安でしたが、この2日間はサポーター等のおかげで全く不安なく歩けました。いつもだったら平地を歩くだけでも痛くなる場合があるのに、今回は全く痛くなりません。何とかなるだろと思いながら下り始めました。下り始めてすぐに次男が「トイレ行きたい」と言い出します。槍ヶ岳山荘を出る前にトイレに行っとけばいいのに・・・・。
8:26幸いすぐ目の前には殺生ヒュッテがあるので、そこでトイレ休憩となった。ここのトイレも有料100円でした。
8:35殺生ヒュッテから槍沢を下り続けます。家にあった妻が子どもの頃に撮った槍沢からの槍ヶ岳の写真の撮影場所を見つけながら下っていましたが、少しずつ雲が多くなり、やがて槍ヶ岳は雲の中へと消えてしまいました。だいたいの撮影場所は推察できましたが、晴れていれば子どもたちと同じ写真を撮ろうと考えていたので残念でした。
8:42標高2,800m付近で登山道脇に雪があったので子供たちがしばし雪と戯れた。
8:52さらに下に下り始めた。下るにつれて沢の流れる音が聞こえ始めます。雪渓の上も歩きました。ひんやりとしてとても気持ちよかったです。沢を横切るところもありました。水はとても冷たく、手をつけて顔を洗うと、元気が沸いてきます。だんだんと傾斜が緩くなってきましたが、それとは反対に足がだんだんつらくなってきました。本当はもう少しゆっくり下りたいのですが、スピード制御がうまくいきません。
9:43天狗原分岐到着。ここでは槍ヶ岳山頂で食べなかったポテチを食べました。標高2,400mくらいなのでまだ袋はパンパンでした。
9:51天狗原分岐出発。しばらく歩いていると、また、妻たちとだんだん離れてしまいました。かなり傾斜が緩くなっていますので、意識して足を運ばないと前に進まなくなってきたのと、長男がトイレに行きたいと言い出したので先を急ぐことにしました。森の中に建物らしきのもが見えてきました。手元に地図が無いのでわかりませんが、トイレがあるかもしれませんので歩き続けます。
10:47平坦なところに出ました。建物らしきものは良くみると石積みです。どうやら槍沢キャンプ場のようです。近くには黒い給水管(ババ平水場と標記)があり、冷たい水が大量に出ています。ここで顔を洗い、水をたっぷりいただきます。汗と一緒に疲れも少し流れていきました。その先にはどうやらトイレもあるようです。
10:50妻たちも槍沢キャンプ場に到着しました。水もあるし時間も時間なので、ここで昼食をとることにしました。ここで持ってきたパンをすべて完食しました。だいぶ荷物が軽くなりました。食事が終わると子どもたちは元気になります。石積みの建物(非難小屋らしい)に乗って遊んでいます。高いところが好きな私も乗りたかったのですが、ほかに人がいましたし、疲労が蓄積していたので下手をして怪我でもしたら元も子もないのでやめました。槍沢キャンプ場の表示は槍ヶ岳5.0km、槍沢ロッジ0.9km、あと17kmも歩かなくては・・・・
11:20槍沢キャンプ場出発。既に川沿いの道で歩きやすくなっているのだが、時々現れる登りがきつくなってきた。足が重い。
11:41槍沢ロッジ到着。槍沢ロッジはすごく立派な建物だった。子どもたちは休みたがっていたが、槍沢キャンプ場で30分も休んでいるので、このまま通過することにした。そのまま進んでいると、
12:19子供たちが横を流れている梓川で遊びたいというので、少し遊ぶことにした。川の水は冷たくて気持ちいい。一口含んでみるととてもおいしいので、顔を洗いながら飲み続ける。おかげで少し回復した。
12:25いつまでも川で遊んでいるわけには行かないので横尾山荘へと出発した。
12:59横尾山荘到着。昨日も一緒になった縦走中の学生さんたちと再びであった。だんだん雲行きが怪しくなり、とうとう雨がぱらつくようになってきた。横尾山荘の表示は槍ヶ岳11km、上高地11km、ようやく中間地点まで来た。雨の降りが強くなりそうなので、ここでレインウエアを着込むことにした。ここには自動販売機があったので、炭酸飲料(商品名忘れてしまった)飲んで次の徳沢園へと向かった。縦走中の学生さんたちは十分な雨装備が無いのでここで宿泊することを決めたとのことだった。
13:14横尾山荘出発。ここからは登山道というよりは、林間のハイキングといった遊歩道でかなり歩きやすいが、いかんせん足が限界に近づきつつあるのでしんどくなってきた。横尾山荘を過ぎると私と次男は妻と長男に遅れを取り始めた。さらに次男は少しずつ私から遅れだした。
14:00頃。もうそろそろ徳沢園というところで前から1台の車がやってきた。どうやら警察車両のようだ。遭難でもあったのだろうか。次男は車両をじっと見ていた。どうやら疲れたので乗せてもらいたいらしい。それにしてもこの雨の中だが、前から来る人の数の多いこと。この時間からどこまで行くのだろうか。
14:05妻たちが徳沢園に到着。
14:12妻たちに遅れて徳沢園に到着。徳沢園はおしゃれな建物で入口から見ると、どこかの喫茶店みたい。レインウエアを着て入れる雰囲気ではないので入口に荷物を下ろさせてもらって、しばし休憩する。雨は一向に止まないし、外のベンチは休憩する人たちでいっぱいなので立ったままだ。ふと見ると入口左のベンチには美しいお嬢さんが親子で休んでいた。しばし見とれてしまった。徳沢園から上高地までは6.7kmまだまだ遠いなあ。
14:28気合を入れて上高地へ向かって出発したが、すぐに次男はトイレへ。しかし、なかなか出てこない。心配になって見に行くと、ひょっこりトイレから出てきた。どうやら和式で苦労していたようだが、結局諦めて洋式が空くのを待っていたらしい。心配させやがってもう!ここからはさらに登ってくる人の数が増えてくる。しかし登山客というよりは、軽装の団体での散策者らしい人が多くなってきた。とにかく足を動かさない限りは帰れません。また、次男と2人で離れながらも歩き続けます。木々の間から日差しが漏れてきます。どうやら晴れ間が出てきたようで。でも林の中は雨かしずくか区別はつきませんが、水玉が落ちてきますのでこのまま進みます。
14:59前を見ると、妻と長男が立ち止まって、大声を出している。どうやらサルの群れがいるらしい。こっちも立ち止まってよく見るとサルが数頭群れになっている。刺激を与えてこっちが怪我でもしたら困るので、静かにサルの傍らを通過した。林の中なので雨足はそんなに強くないのだが、気温が高くなってきたので正直とてもうっとうしい。
15:22明神館到着。ここでは一息ついてスルー。しかし長男が急減速。ベンチに座ったまま動かない。ここで座ると動けなくなりそうなので妻に任せて先に行くことにした。ここから上高地(バスターミナル)まで3km。雨はほぼ止んでいるがこのまま進む。
16:13上高地ビジターセンター前の広場でレインウエアを脱いで、妻たちの到着を待つ。ウェアを脱いだので体が少し楽になった。ここまでくれば上高地はもうすぐだ。青空も見えてきた。しばらくすると妻と長男の姿が見えた。妻たちはここで登山装備から楽な装備へと変更。14分ほどして河童橋へと向かった。
16:30ようやく河童橋に到着。通りがかりの人に頼んで記念撮影。
16:37橋の前にある五千尺ホテルでソフトクリーム発見。即みんなで食べることに決定。甘味を体が欲していたせいか、すごく美味しく感じる。いや、美味しいのだ。また食べに来よう。

初めての宿泊を伴った登山でしたが、何とか帰ってくることができました。帰りはかなりしんどかったですが、楽しかったです。癖になりそう。

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無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
新穂高〜上高地
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
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体力レベル
5/5

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