白峰三山縦走(農鳥岳・間ノ岳・北岳) 奈良田IN→広河原OUT 北岳山荘テン泊 マイカー・バス利用 詳細解説
- GPS
- 14:35
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 3,638m
- 下り
- 2,995m
コースタイム
- 山行
- 9:37
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 9:54
- 山行
- 3:42
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 4:38
天候 | 1日目…曇り時々雨 2日目…晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・高速インター(中部横断道・中富または下部温泉早川)降りてから奈良田までの間にコンビニなど一切無いので注意。食料は事前準備必須です。 ・そのコンビニの無い奈良田までの川沿いの道は40キロほど続き、1時間弱延々と山道を走ることになる。道は悪くないが奈良田は非常に遠いです・・・。 ・奈良田の集落を過ぎ、橋を渡って第一発電所・開運隧道(トンネル)手前を左に100mほど入ったゲート横に約5台分の駐車スペースあり。登山口もその先。 ・ここが一杯になると次はバス道路の路肩に数台。それ以降は2キロほど手前の奈良田駐車場を利用することになる。奈良田駐車場はこの時期路肩に30台ほど、混雑期は河川敷に150台。 ・第一発電所駐車場がいい所にあるけど関係者以外駐車禁止。 ・縦走するなら時間が惜しいので何としてもゲート横駐車場を確保したい。 ・広河原下山後、繁忙期以外は奈良田行のバスは14時30分発のみ。早く下山すると待ち時間が長い。周辺に何も無いのでやることも無い。芦安駐車場行きと違って乗り合いタクシーも無いのでひたすらバスを待つしかない。 ・第一発電所で下車するとゲート横駐車場まですぐ。ちなみに広河原〜奈良田間は登山者より釣り客が多い。途中で釣り客が一杯乗ってきて満席になった。 ・バスの本数を午前午後あと1本くらい増やしてもらうと計画しやすいのですが。 山梨交通 南アルプス登山バス http://yamanashikotsu.co.jp/route_bus/route_sp_info/hirogawara/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
※ルート全域で雪はほとんど無く、アイゼンピッケルは不要です。 ※危険な箇所もほとんどありませんが標高差がかなりあるので体力は要ります。 <ゲート〜登山口〜大門沢小屋>※トラブルで写真無し 登山口までは工事中の林道を進む。登山口に入って吊橋を渡り、大きな河原に出たところで最初の渡渉地点らしいが、水量が多く渡渉場所がわからない。ピンクテープもあるけどどう見ても靴を濡らさないと渡れない。仕方なくすぐ上部の工事用陸橋を渡る。立入禁止柵はすり抜けた。ここが一番わかりにくいと思う。 その後も揺れる吊り橋や「大丈夫か?」という丸太橋で沢を何度も横切りながら登る。昨年閉山していたためかあまり整備されておらず、登山道が分かりづらい。ぼーっと歩いていると登山道を見失う。何度か登山道から外れて10分ロス。ピンクリボンはしっかりしているので、注意しながら踏み跡をたどる。熊が出そうで怖かった。 <大門沢小屋〜大門沢下降点>※トラブルで写真無し 大門沢小屋はまだ営業していなかった。避難小屋は開放されていた。ここまで来れば渡渉・道迷いの心配は無くなるが、この先は急斜面のキツイ登り。稜線まで標高差約1100m、嫌になるくらい長くてキツイ登り。登山口から稜線まででコースタイム8時間、急いで登っても6時間はかかる。覚悟して行ってください。 <下降点〜農鳥岳〜間ノ岳〜北岳山荘> 大門沢下降点まで登ればそこはもう標高2800m、農鳥岳の肩です。景色も開けて一気にアルペンムードが高まる。しかしここからまだ先は長い。右に見えるのは農鳥岳ではありません。あと2ピークくらい先です。でもここまでの登りに比べれば屁みたいなもんです。道は農鳥オヤジがしっかりとペンキマーク付けてくれてあるので迷いません。農鳥岳、西農鳥岳とクリアして、その先間ノ岳までも嫌んなるくらい長いですが、気持ちのいい南アルプスの稜線です。景色が見えないとツラいですが、長大な南アルプスを実感できるスケールの大きな登山道です。間ノ岳から北岳山荘までも「もう勘弁して」ってくらい長いですが、危険な所はありません。歯を食いしばって歩きましょう。 <北岳山荘〜北岳> 2日目は昨日大変だった分イージーです。トラバースルートでキタダケソウの大群生を愛でて、吊尾根から北岳山頂アタック。北アルプスのような険しい登山道ですが、危険ではありません。 <北岳〜肩の小屋〜草すべり〜広河原> 北岳山頂から戻って八本歯のコル方面から下山するか、そのまま進んで肩の小屋方面に降りるかですが、八本歯のコル方面は残雪の心配があるので肩の小屋まわりで下山。急斜面を一気に降りますが、ルートはよく整備されていて危険はありません。草すべり、白根御池小屋から広河原までも思ったより急斜面です。 |
その他周辺情報 | ・大門沢小屋上部に最終水場。以降は北岳山荘まで水場無しです。 ・北岳山荘は水が無料でした。ありがたい。山荘前やテン場脇にも豊富に雪渓があるのでビールを冷やせます。テントも南ぷすリザーブで予約が必要です。 https://www.minamialps-yoyaku.jp/Home ・北岳山荘テン場のトイレは和式の仮設が2基。くたびれきった脚に和式は勘弁と山荘内のトイレに侵入したが、こちらも洋式は封鎖されて使えなかった。また外にあるチップ制のバイオトイレはシャッターが下りていて使えなかった。 ・広河原周辺に食事できる施設は無い。広河原山荘でもランチ営業はしていないようだった。 ・広河原インフォメーションセンターにはジュース自販機のみ。ビール無し。ここに温泉施設があれば最高なんだけど。 ・奈良田まで戻って奈良田温泉女帝の湯(550円)を利用。 |
写真
感想
2008年9月以来の北岳。前回は肩の小屋にテン泊して北岳登頂後下山。その記憶は全く無いのでフレッシュな気持ちで登ってきた。
一泊で行くなら白峰三山縦走したいと思い、あれこれルートを検討した。
長野から近い北沢峠〜広河原は運休している(下山後警察の方と話したら、復旧には7~8年かかると言っていた)ので芦安から入るか奈良田から入るかの二択だが、芦安から入山すると下山後の奈良田→広河原→芦安とバス移動が面倒そうだし帰宅時間も遅くなる。それに一日目に頑張って長距離移動して2日目はゆっくりしたいのと、トイレが綺麗な所に泊まりたいということで、宿泊地が農鳥小屋になってしまう広河原からではなく、あえて奈良田から入山することに決めた。
事前情報から、最序盤の大門沢の渡渉が核心部だと思っていたが、行ってみたらたいしたこと無かった。実際には大門沢小屋から上部の急斜面の登りが最高にキツかった。展望も無いし急だし過去最高に苦しい登りだった。日本三大急登の黒戸尾根より絶対キツイ!大門沢は何か陰鬱としているし長いしキツイしで、もう二度と登りたくない登山道だった。
その大門沢の登りで二日分の体力を使い果たし、稜線に出て以降も歩くのが辛かった。農鳥岳・西農鳥岳・農鳥小屋・間ノ岳・中白根山と適度な間隔でランドマークがあるが、予想以上に距離があるし、アップダウンもきつかった。ガスっていて展望もあまりなかったし。小雨には降られたけど雷がなかったのは不幸中の幸い。稜線ではコースタイムもほとんど短縮できなかったと思う。ずっと「早く休みたい」ばっかり考えて歩いていたので、宿泊地の北岳山荘が見えた時は心の底から嬉しかった。
それにしても、バス運行初日だというのに同じルートでは登山者1名追い抜いただけで他に誰も歩いていなかった。農鳥岳人気無いのね。それに比べて、北岳山荘からは一気に人が増えた。山荘も混雑しているようだった。キタダケソウの開花時期ということもあり、北岳周辺には大勢の登山者がいた。
花には全く興味ないけど、キタダケソウはじめ高山植物はすごく綺麗だった。いいカメラ持って行ってマクロで撮りたいと思った。
北岳からの下りは思ったより急だった。一日目がハードだったので2日目はおまけ程度に考えていたけど、広河原まで標高差1700m位あるし、やっぱり日本第2位の高峰だからスケールがデカい。ガスっていてバットレスなど南側からの北岳は見えなかったのは残念だった。
白峰三山縦走は想像していたよりかなりハードだったけど、その分達成感があった。北岳には広河原からまた登りたい。農鳥岳は、しばらくいいかな・・・。
このルート歩いてみて印象に残ったのはとにかく大門沢の登りがきついことです。僕はテント装備だったこともあるけど、ある程度体力に自身がある人向けだと思います。奈良田に車停めて、バスで広河原行って肩の小屋あたりで一泊、翌日早立ちして奈良田に下山のほうが楽だと思います。
長くなりましたが、奈良田から白峰三山縦走はちょっとわかりにくい所があるので、参考になればと書きました。
お疲れさまでした。
多分間ノ岳の直下ですれ違いざまにお話しさせていただきました。広河原から御池小屋のルートで登りましたが、北岳山頂以南はホント人が減りましたね。営業小屋の絡みもあるのでしょうが皆さんキタダケソウ目当て?
なお、こちらは間ノ岳以降山小屋関係者/工場関係者以外の登山客とお会いしたのは10名以下でした(笑)
コメントありがとうございます。そしてロングルート踏破お疲れさまでした。
僕もいずれ塩見岳まで縦走してみたいです。またどこかでお会いしましょう!
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