北アルプス大縦走(上高地-親不知[一部未踏破])後編


- GPS
- 80:00
- 距離
- 58.6km
- 登り
- 5,183m
- 下り
- 6,630m
天候 | 晴れ→ガスの繰り返し |
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過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
感想の欄に記述 |
写真
感想
上高地-親不知の北アルプス大縦走をやる。
会社の夏休みを利用して7泊8日の予定で実行する。
初日:上高地-槍ヶ岳山荘
二日目:槍ヶ岳山荘-野口五郎小屋
三日目:野口五郎小屋-船窪小屋
四日目:船窪小屋-種池山荘
五日目:種池山荘-五竜山荘
六日目:五竜山荘-白馬頂上宿舎
七日目:白馬頂上宿舎-栂海山荘
八日目:栂海山荘-親不知
の行程で、野口五郎小屋以外はテン泊の予定で進む。私の足で毎日4:30スタート、15:00頃ゴールでクリアできるレベルで山行計画を立てた。出発時全込みでザック重量16.5kgほど。
いざスタートしてみたが、もろもろのトラブルのため船窪-五竜間をあきらめ、四日目に一時離脱。五日目に白馬五竜スキー場から五竜に登り再スタートした。
そんな山行の後半の記録。
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8/2 五日目
アルプス平駅 9:30→五竜山荘13:30 距離 6.2km 獲得標高1,000m
昨日一度離脱した大縦走だが、五竜から再スタートする。この日は白馬五竜スキー場から五竜山荘に登り、予定のコースと合流する。
まずはスキー場のゴンドラとリフトを乗り継ぎ一気に高度を上げる。文明の利器最高です。小遠見山まではハイキングの人に混じり歩きやすい道を進んでいく。遠見尾根は全体的によく整備されているため歩きやすくどんどん高度を上げていく。この日出発時は小遠見山すら見えないくらい上はガスガスだったが、上がるにつれ山荘も見えてくるなど、ガスと一緒に登って行っている感覚だった。
山荘についてテントを張って一休みした後は五竜をゲットしに山頂へ。ガスも晴れそうな気配があったが、案の定山頂では晴れてくれて360度の絶景が見れた。粘れば立山のガスも取れるかなと思うもどんどんガスは濃くなる一方でタイムアップ。今回は歩けなかった鹿島槍ヶ岳方面を見て、また来るぜと思いながらおとなしくテントに戻った。
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8/3 六日目
五竜山荘 4:30→白馬頂上宿舎15:00 距離 14.0km 獲得標高1,500m
この日は公式的な難所の不帰キレットを超える。この日もきれいな朝日に照らされながらまずは唐松山荘を目指す。唐松山荘までの道がしっかり岩場で十分満足。
今年度唐松山荘はテン泊のみということで、小屋自体は営業しておらずどこで水を補給すればいいか不明。手持ちの水でキレットを超えることに。
唐松頂上からの絶景を満喫した後、キレットに向かう足を滑らすと滑落まっしぐらの岩場が続くが、鎖やはしごなどよく整備されており、丁寧に進めば特に問題ない。1-2峰のコルに下りる2峰のスラブはヒヤッとするが烏帽子-船窪に比べればただの岩場。あっちの方がよっぽど危ない。
その後の天狗の大下りを登っている間にガスにつかまりこの日の展望は終了。水不足だったため天狗山荘で飲んだコーラが骨身にしみた。
ガスガスだったがせっかくなので白馬三山の鑓ヶ岳と杓子岳のピークはゲットし、頂上宿舎のテント場で終了。
テン場は部活の高校生で大賑わいだった。騒がれたらいやだなーと思っていたが、夜は静かだったし、何より疲れていたために回りなんか関係なくよく寝れた。
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8/4 七日目
白馬頂上宿舎 4:30→栂海山荘16:30 距離 27.3km 獲得標高1,450m -2,600m
いよいよラスボスの栂海新道に突入する。とその前に白馬岳の山頂で御来光ゲット。360度大絶景で大満足。遠くには槍ヶ岳もバッチリ見えた。あそこから歩いてきたんですって言いたかった。がくよくよしても仕方ないので大絶景と朝一の雷鳥に癒されながら雪倉岳へ向かう。雪倉岳への登り返しがきついものの、白馬-雪倉間の縦走路はかなり気持ちよかった。雪倉岳山頂では「ここにしか咲かない花」を教えてもらったが名前は忘れてしまった。
栂海新道に向かうには朝日岳に直接向かうのがいいが、補給をしたかったので、水平道経由でまずは朝日小屋へ。小屋では最後の補給と女将の説教を頂戴し、最後の2,000峰朝日岳をゲットしに向かう。途中おサルさんが群れを成していた。
その後、いよいよ栂海新道に入るが、これがきつかった。標高低く暑い&トラバースなしのオール稜線道でアップダウンの連続。犬ヶ岳直前の4連続ピークは歯ごたえ抜群。
栂海山荘でのテン泊は2人だけ。ゆっくり過ごせた。
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8/5 八日目
栂海山荘 4:30→親不知12:00 距離 15.5km 獲得標高 700m -2,200m
最終日は日本海に下りるだけ。下りるだけといっても稜線道のアップダウンが激しく、+700m登ることになる。栂海山荘-白鳥山間が特にアップダウン激しくここでかなり水分と体力を奪われた。途中黄蓮の水場で補給。普段の水場の状況を知らないので何とも言えないが、私が行った段階では、岩肌を流れる程度で補給は十分にできるが流量は多いわけではない、といった感じだった。
この日も朝から抜群の天気に恵まれたおかげで逆にめちゃくちゃ暑く、テン泊装備を背負い、標高1,000mを切って歩くと汗が止まらなかった。シキ割の水場がなければマジで熱中症で倒れていたかもしれない。ここで補給して復活してさらに下るが、山と高〇地図によるとここから坂田峠まで30min。これは絶対嘘。担当者にはぜひとも自分の足で歩いてコースタイムを実感してほしいと思う。坂田峠まで下りると車道と合流する。車道つたいに下山したくなるが地図的にはそっちの方が遠回り。そのまま栂海新道を進み、入道山への最後の登りを超えるとあとは400m下るだけ。下るだけといってもめちゃくちゃ暑く3,000m峰を登っている方がよっぽど楽。いよいよ車道に出て、親不知観光ホテルを抜けて、階段を80m下ると日本海に到達。海にタッチしておいた。感慨にふけるのかなと思っていたが、何より無事に下山できたことが満足。ホテル前にザックを置いて空身で行けばよかったものを相棒とは最後まで一緒に、とかいう謎のこだわりを発動したおかげで、80m階段上り返しが地獄のようにきつかった。日本海にダイブしたわけでもないのに、汗でシャツもズボンも靴下も靴の中もビチャビチャだった。ここで飲んだアクエリは過去最高にうまかった。
観光ホテルのお風呂をいただき、迎えに来てくれた先輩の車に乗り無事帰宅した。
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上高地-親不知をやってみて、いろいろ込み上げるものや感想があるが、ここにはあえて書かないでおこうと思う。
ただ確実に言えることは、栂海新道は夏歩くものじゃないな、ということと、二度とこのチャレンジはやらないだろうな、ということかな。
離脱した船窪-五竜間は別途縦走したいと思う。
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