剱岳・源次郎尾根(単独/ソロ)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 2,467m
- 下り
- 2,469m
コースタイム
- 山行
- 4:55
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 5:45
天候 | 1日目 晴れ、一時あられ 2日目 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
富山駅から富山電鉄/ケーブルカー/バスで室堂 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<源次郎尾根について> 地図には載っていない、いあわゆるバリエーションルートですが、人気ルートのためか踏み跡は明瞭です。とはいえルートファインディング能力は要ります。 途中懸垂下降ポイントがあるので、言うまでもなく、ロープやハーネス、下降器など一般的なクライミングギアが必要です。 難しい岩場は序盤に2箇所あります。オーバーハング気味で手も少ないです。 残置ボルトがあるので最悪A0はできます。体感ですが、登山靴のせいかボルダリング5級くらいには感じます。複数人行く場合はロープを出すこともあるみたいです。 この2箇所の岩場が核心として注目されがちですが、それ以外の岩場も難易度は落ちますが、気は抜けません。特にソロで行く場合は核心部含めてある程度の登攀力(ボルダリングだと4-5級)がない不安だと思います。 懸垂下降は50mで最下部一段上のテラスに降りられます。60mロープがあれば最下部まで楽に降りられると思います。懸垂支点は鎖もついていて、しっかりしています。 登攀難易度以外のところでいうと、基本的にずっと直登・急登なので、人並み以上の体力が要ると思います。特に私のようにその日のうちにバスで帰ろうとする場合は、ある程度スピーディに登らねばなりません。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
それにしてもクロスオーバードームの耐久性が心配。
ここまでに先行の4人パーティを抜いており、懸垂セットしていたら追いついて来ました。
東京大阪愛知などみなさん色々なところから来てるそう。どういうつながりなんだろうか(聞きそびれた)。
50mロープを持っていきましたが、事前情報通り、5mくらいの高さのテラスに余裕で届きました。そこからクライムダウン。
4人パーティはリーダーの方がグリグリ+でシングルロープで先に降りて50mロープで足りるか確かめてました。さすが。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
ガムテープ
カメラ
ロープ
ハーネス
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
クイックドロー
スリング
ロープスリング
セルフビレイランヤード
タイブロック
|
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感想
台風一過を狙って、紅葉の週末に源次郎尾根にアタックしました。
これ以上ないくらいのベストコンディションで、達成感マックスでした。
<1日目>
足慣らしに立山を縦走しました。アルペンルートはweb予約が無難ですね。
浄土山の方から登る人は少なく、一の越山荘に直接行くルートの人が多いようです。浄土山への登りで運よく雷鳥の一団(4羽)に出会いました。
雄山への登りはやや渋滞気味でした。
劔御前小舎で写真を撮ってもらったお兄さんと一緒に剣沢キャンプ場まで行きました。剣は初めてで明日一般ルートから登るそう。
キャンプ場で雪渓情報を確認。源次郎尾根取りつきでの横断は問題ないようでした。富山県警の方は不在のようでした。
テントを立てていたら、風が強くなり気づいたら、暴風+あられで遠くで雷の音も。
なんとか立て終えたら、一緒のお兄さんがなんとテントのガイラインがなくて全く立たないとのこと。キャンプ場受付でビニールひもを借りてなんとか協力して設営。あられが痛かった...。
その後収まるまでテントで引きこもっていたが、日没頃には収まりました。正直こんな荒天は経験がなく、クロスオーバードームが耐えられるか心配でしたが、なんとか耐えてました。
<2日目>
日の出に合わせて源次郎尾根に取り付けるように3時ころ起床。
源次郎尾根に行くっぽいパーティもいました。
*剣沢〜平蔵谷出合
夏道を行きますが、暗くて結構迷いました。ペンキも所々ありますが、特に雪渓が見え始めたくらいからが怪しいです。地形図やGPSで確認しつつ外れたらなんとか復帰という感じでした...。
*平蔵谷出合〜源次郎尾根取りつき
チェーンスパイクを一応持ってきていましたが、横断だけならということで出さずに慎重に渡りました。対岸の尾根取りつきでハーネスなどを装備。
取りつき付近に先行パーティ(4名)、尾根のかなり上の方にもライトが見えました(ソロ?)。
*源次郎尾根取りつき〜核心岩場その1
雪渓から少しザレ場を登ると明瞭な踏み跡に合流します。終始踏み跡は(バリエーションルートにしては)明瞭です。
少し登るとレコでもよく出てくる核心岩場その1です。ややオーバーハングしていて、ホールドが中々ないです。わかりやすいところに残置ボルトの穴があったので、少し考えて、ヌンチャクをかけてA0しました。
*核心岩場その1〜核心岩場その2
しばらく木の根を登っていく「木登りゾーン」ですが、それが終わるころに核心岩場その2があります。こちらもオーバーハングしていて、かつ向かって左側が切れ落ちているので怖いです。正解かわかりませんが、私は右側からオーバーハングしている部分をトラバース気味に越えてクリアしました。こちらは登ってからボルト穴があることに気づきました。A0も可能だったかもしれません。
*核心岩場その2〜I峰
これまでに比べれば、難しい岩場はありません。
*I峰〜II峰懸垂ポイント
I峰からそれなりに下ってII峰に向けて登り返しです。こちらも難しい岩場はありません。
I峰あたりで先行パーティを抜きました。
*懸垂ポイント
事前情報通り、しっかりした懸垂支点があります。
近年標準のランヤードに下降器をつけて、フリクションヒッチでバックアップを取る方法で降ります。
50mロープを持っていきましたが、事前情報通り最下部から5mくらい上のテラスには余裕で届き、そこからクライムダウンできます。60mロープ(または30m x 2)なら下まで降りれて楽かもしれません。
追いついてきた後続パーティはリーダーがまずシングルロープ+グリグリで降りて高さを確認してました。念入りです。
*懸垂下降後〜剱岳
難しい岩場はないですが、ザレ場が多くなるので浮石・落石に注意です。
*剱岳
快晴無風のベストオブベストコンディションで感無量でした。
ハーネスをつけている人は全然いないので、「どこから来たの?」とか「源次郎から?」とか声をかけられました。
*剱岳〜下山
別山ルートで下山しました。
終バスに間に合うように計画していたのですが、途中でバテてしまい、結構ギリギリになってしましました。
剣山荘付近でおじさんとすれ違って、
「この先の分岐で荷物おいたら頂上までいけるかな?(14時過ぎ)」
「え?頂上って剱岳のことですか?片道3時間はかかりますし、岩場もありますし、暗くなる前に戻れないと思いますけど...」
みたいな会話をかわしました。恐ろしや...。
劔御前で水が完全に切れたのでペットボトルを購入。雷鳥沢からの階段の登りは、バスの時間も迫っていてかなり絶望でした。
室堂には16時20分ころ、終バス10分前のギリギリ到着でしたが、行列ができていて結局乗れたのは17時30分ころでした。
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