快晴の北穂高岳【GW明けの静かな山】


- GPS
- 56:00
- 距離
- 33.7km
- 登り
- 1,841m
- 下り
- 1,829m
コースタイム
10:00上高地BT-11:00明神-12:00徳沢-13:10横尾(幕営)
5月7日
5:00横尾-6:10本谷橋-8:30涸沢(設営・デポ)9:40-12:50北穂高岳13:50-15:10涸沢(幕営)
5月8日
6:00涸沢-8:00横尾-9:05徳沢-10:00明神-10:50上高地BT
天候 | すべて晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地〜横尾までは積雪なし。 横尾の吊橋を渡ると残雪が出てくるが、本谷橋まではアイゼンなしで登った。 涸沢〜北穂へは夏道(南稜)ではなく北穂沢を直登するが、傾斜が強いので滑落に注意。 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
感想
今年のGWはどこへ行こうか? どこに行っても混んでるしな…
全然行き先が決まらないまま、気付けば5月1日。
混雑を避けたいがために会社を休み、5月6日〜8日で北穂に行くことに。
沢渡BTの駐車場はガラガラ。んでもってバスもガラガラ。小梨平で早めの昼食をとり、観光
気分で横尾へ向かう。これまでは初日に涸沢まで上がっていたが、体力の低下を考慮して
今回は横尾泊まりの計画。
結果的になんとか目的を果たすことができたので、これが正解だと思っている。
明神、徳沢も観光客・登山者はまばらで、愛煙家の自分としてはありがたい限り。徳沢周辺
には大量のニホンザルが活動しており、捕食と毛づくろいに余念がない。すぐそばに寄って
来るので写真撮ろうとカメラを向けると、歯を剥き出して威嚇してくる始末…。
新村橋で前穂の写真を撮っていると、何やら足元が騒がしい。ふと見たら橋は猿たちに占拠
されていた。
横尾には13:10に到着したが、テントを張ったらすることが無い。河原のテン場を使用するの
は私のみで、開放感にあふれている。天気もよく暖かいので、外にマットを敷いて2時間ほど
トカゲする。平日はいいなあ。
ビールを飲みつつフリーズドライな夕食をすませ、19:00ころ就寝。
翌朝3:00起床、5:00出発。
明るくなるのが早い季節なので、ヘッデンなしで行動できるのがうれしい。屏風岩を左手に
見ながら横尾谷を歩き、1時間ほどで本谷橋へ到着。ここでアイゼンをつける。
数年前に来たときはここから夏道だったが、今年は雪が多いせいか本谷通しのルートになって
いる。本谷出合で左に直角に曲がり、スロープを一段登ると前穂と北尾根が視界に飛び込み、
涸沢に来た実感が湧く。Sガレからヒュッテまでは夏でもつらい登りだと思う。小屋は見えて
いるのに近づかない。釣りの世界で「見える魚は釣れない」と言われるように、「見える目的
地は近づかない」ということなんだろうか?
そんなことを考えつつ、そして喘ぎつつ、かなりの疲労度で涸沢ヒュッテに到着。テン場の
受付を済ませ、数年前と同じ場所にテントを張る。
不要な装備をテントにデポして、9:40にアタック開始、北穂沢を登る。荷物が軽くなったの
で足も軽いか?と思ったら大間違いで、なんだこの傾斜。上から下りてくる人も慎重を期して
いるようで、帰りも楽じゃないなと思う。
はじめのうちは10歩登って呼吸を整える程度だったのが、後半は5歩登ると30秒休む有様。
しかも上からは間断なく漬物石大の雪玉がすばらしい速さで転がり落ちてくるので、それにも
注意しなければならない。
登るほど傾斜はきつくなり、稜線直下では息も絶え絶えの状態。北穂沢おそるべし…
出発から3時間、ようやく稜線に達し、笠ヶ岳と対面する。ここは松濤岩のコルで、北峰のピ
ークは目と鼻の先だ。滝谷に落ちないよう、慎重に最後の斜面を登り、やった頂上!と思った
ら標識が無い。どうやら雪の下に埋まっているか、撤去してあるようでちょっと残念。デジカ
メと携帯で写真を撮り、誰もいないので記念写真は自分撮りになってしまったが、満ち足りた
気分で北穂小屋へ。小屋でポカリスエットを買い、前のベンチでのんびり休憩。
ここからの眺めは最高で、ひとりニヤニヤしながら至福のときを過ごす。
1時間ほどグダグダしたのち、下山を開始。北峰を経由して登って来たトレースを辿る。コルか
ら見下ろす北穂沢はかなりの傾斜で、滑落の恐怖におびえつつ慎重に下る。転倒しても、雪が
腐っているので停められるだろう、と分析したが、背後から襲ってくる例の雪玉は処置なしで
、シュルシュル音とともに一直線に自分に向かってくるヤツは避けようがない。下手に動けば
滑落しそうだし。(結局2発直撃を食らった)
1時間20分後、幸い転倒も滑落もせず、なんとかテン場に帰着することができた。まだ日があ
るのでシュラフを干して夜に備える。夕食は登頂を祝ってお赤飯(但しFD)。おかずのブタ大根
に慰められて優雅な夜を過ごす。夜は星が出ていたが、寒いのでテントから出ずじまい…
翌朝4:20起床、6:00出発。
今朝はあまり冷えこまなかった(-2℃)ので、テントが凍らず撤収が楽だった。あんなにつらか
った斜面も、下りにかかれば一瀉千里(とまではいかないが)、名残を惜しみつつ横尾へ下る。
横尾から上高地まで淡々と歩いたが、人のすれ違いがほとんどなく、同じ場所でも曜日によっ
てこんなに違うんだなーと感じつつ、10:50上高地BTに到着。バスが出るまで25分ほど時間
があったので、売店でジュースを買って飲んでいたが、周りから聞こえてくるのは外国語
(特に中国語)ばかりで、自分が外国人になった気がしたよ。
下山後は島々の竜島温泉(おとな500円)で汗を流し、食事をいただいた。露天風呂は小さいが
開放感があり、食事も美味しかった。また次回も利用したい。
これを書いているのは下山の翌日だが、まだ筋肉痛がさほどではない。やはり明日なのか…
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