赤点の日帰りジャンダルム

2023年07月25日(火) [日帰り]

• GPS: 20:48
• 距離: 22.2km
• 登り: 2,623m
• 下り: 2,584m

コースタイム

日帰り

• 山行: 17:21
• 休憩: 3:57
• 合計: 21:18

1:40 新穂高温泉駅
1:45 1:46 新穂高温泉バス停
2:16 2:16 鍋平高原駅
2:25 2:26 しらかば平駅
3:45 3:45 西穂平旧ボッカ道取り付き
4:52 4:59 旧ボッカ道分岐
5:36 5:57 西穂山荘
6:15 6:16 西穂丸山
6:55 7:09 西穂独標
7:33 7:33 ピラミッドピーク
7:45 7:56 チャンピオンピーク４峰
8:37 8:46 西穂高岳
8:48 8:55 P１
9:21 9:37 赤岩岳
10:00 10:20 間ノ岳
10:40 10:48 逆層スラブ
11:03 11:09 天狗岩
11:26 11:39 天狗のコル
13:06 13:48 ジャンダルム
13:52 14:08 ロバの耳
14:32 14:39 馬の背
14:59 15:00 穂高岳
15:37 16:03 穂高岳山荘
18:36 18:37 荷継小屋跡
19:17 19:18 白出大滝
19:40 19:45 重太郎橋
21:06 21:06 白出沢出合
21:59 22:04 穂高平小屋
22:42 22:42 小鍋谷ゲート
22:59 ゴール地点

天候

快晴。アルプスの常で午後からはガス。下山途中、20時過ぎから土砂降りの雨。下山時、23時にはやんでいた。

アクセス

利用交通機関：

自家用車

新穂高温泉ロープウェイ駅に駐車。

コース状況／危険箇所等

⚫︎旧ボッカ道
→とにかく薮。足元すら見えず、岩に膝を強打した。
　そして、中盤からは登山道が水で埋まって半分沢になっていた。
　合流手前は左右の登山靴を並べてギリギリ立てるくらいの狭いトラバース。結論は二度と使わないw

⚫︎西穂山荘から西穂高岳
→よく整備されたいつもの道

⚫︎西穂高岳から奥穂高岳
→まず、マークの数が西穂高岳までよりぐっと減る。
　そして、行程の7.8割は両手両足を駆使して突き進む感じ。半分クライミングみたいな登り降りを強いられる場面も多く、傾斜がきついので降りはかなり縁まで行って下を覗き込まないとルートを確認できない。

　個人的には、ジャンダルムを過ぎて馬の背まで行くまでの降りが一番難易度を感じた。2cmくらいのクラックに指突っ込んで、つま先しかかからないような足場を頼りに降りる場面が何度も。

　逆層スラブや馬の背は西穂高側からだと全て登りなので、ルートや足場も見やすいし、特に難しいと感じる事もなかった。その頃にはもう感覚が麻痺ってたというのもある。

⚫︎白出沢〜重太郎橋〜白出沢出会

　白出沢の下りは特に中盤くらいまでは9割がた浮石。ルートを外すとまともに立って降りられない。マークを追ってる筈なのに気づくとマークを見失い？消え？浮石地獄にハマる。ずっと足元に気を使う下りが標高差500mちょい。

　その後、重太郎橋までは崖を鎖の手すりを頼りにトラバースしまくったり、鎖一本崖下りやったり、やたら長いハシゴがあったり、穂高岳山荘→奥穂高岳間のルートよりは全然難易度を感じた。

　重太郎橋はかかっていたがその頃には雨がふり増水。重太郎橋は渡れたがそこから登山道に渡る所が急流で渡れなかった。既に20:30過ぎていて戻る訳にもいかず、少し下流に下り、ジャンプして飛び移って無理やり登山道に戻れる場所を見つけ事なきを得た。

　結論、二度と使わないw

写真

7/25 1:43

鍋平に停めるか、新穂高に停めるか迷ったものの、下山時に楽な方がいいや、ということで新穂高からスタートです。

7/25 2:04

うーむ…暗い、怖いw

7/25 2:29

鍋平超えた後はしばらくロープウェイに並走する形で林道歩き

7/25 2:42

今回はおもちゃの火薬銃で爆竹的に鳴らしつつ、腰には熊撃退スプレー装備。来るなら来いや！…さーせん、来ないでw

7/25 3:16

途中で林道も終わり、旧ボッカ道に入ります。

7/25 3:18

登山道、というよりは、かつての登山道の成れの果て、といった感じ。

7/25 3:40

途中、道が水没して沢になります。

7/25 3:48

薮もまぁまぁひどいです。けっこうな距離、足元見えないレベル。左膝強打。この痛みが一日中、後を引きました。

7/25 4:23

明るくなってきました。とりあえず一安心。

7/25 4:33

崩落したとこを横切りーの

7/25 4:43

どれくらい薮かというとズボンが朝露でこの有様。上は既に水がしたたってます。

7/25 4:53

ロープウェイからの道と合流。なんかもう一つの冒険を終えた気分。旧ボッカ道…二度と使わねぇw

7/25 4:59

歩きやすーい！

7/25 5:34

雲一つない！

7/25 5:52

待ちに待った朝日という感じ。美しい。夜を彷徨った後の朝日は格別に美しい。

7/25 6:00

山荘あとのいつも岩。

7/25 6:00

焼岳が綺麗です。

7/25 6:12

さくっと丸山

7/25 6:36

独標や西穂高が見えます。

7/25 6:51

まずは独標。

7/25 6:59

標識撮り忘れるくらいなんの感慨もなく。先を見ます。

7/25 7:06

まぁ、ここら辺はさくさくと。

7/25 7:14

10峰。

7/25 7:18

9峰。この後の下りが西穂高までなら一番の難点かなぁ。

7/25 7:20

難点と言いつつ、全て終わってから見返してみると西穂高以降に比べたら屁でもないけども。

7/25 7:33

ピラミッドピーク。

7/25 7:54

ここから来た道を振り返るの好きです。

7/25 7:57

チャンピオンピーク。

7/25 8:08

主峰ロックオン。

7/25 8:21

さくっと西穂高岳。前回来た時より主峰直下を上手にルーファイできたのは良かったかな。

7/25 8:22

さぁ、ここからはお楽しみの初体験ゾーン。逝きます。

7/25 8:39

まず一気にマークの数が減った感。ルーファイに思ったより手間取りペースが上がらない。

7/25 8:45

道すがらの写真、撮ったの全部載せます。

7/25 8:48

特に問題もなくＰ1

7/25 8:50

ここを行くのかぁ…

7/25 8:54

ん？まっすぐ行けそうだけど、右？

7/25 8:58

え、これ、降りるの？とここら辺はまともな感想を抱いてた。

7/25 9:01

濡れてたらありがたそうな鎖

7/25 9:07

右側崖だけど、鎖掴んでりゃ死なないし安心

7/25 9:13

ギザギザした上の所を突き進みます

7/25 9:49

階段的な。掴めるクラックがしっかりあるので左側崖だけどまぁ普通。

7/25 9:59

思った以上に水の消費が激しく、西穂山荘で2Lあったのが既に600ml…やばい。

7/25 10:01

口を湿らせる程度に水を節約して、体温が上がり過ぎないようにさらにペースを落とします。誤算だ。。。帰り、大丈夫か？

7/25 10:05

上高地方面眺めて現実逃避。キレーだなーw

7/25 10:16

降ります。まぁ、普通。

7/25 10:20

鎖の難易度は表妙義に比べたらどうってことない。

7/25 10:26

これ、降りたんだよなぁ。たぶん。写真で見るとどこ通ったかわからないw

7/25 10:34

救助ヘリ？やめてけろー

7/25 10:35

さて、逆層スラブ。いくぜ！

7/25 10:42

下から見ると迫力があります。

7/25 10:43

まぁ、鎖あるんでなんとでも。

7/25 10:46

登ります。クラックあります。足場あります。

7/25 10:57

天狗の頭着。

7/25 11:10

疲れてきてるので、大きな段差超える度に室伏康二ばりの雄叫び上げてます。

7/25 11:10

さっきからずーっと見えてるんだけどなぁ

7/25 11:23

天狗のコルに降りる直前のとこ。斜度が全行程を通じた中でもかなり高めだった。

7/25 11:26

下の方に⚪︎印

7/25 11:27

天狗のコル！

7/25 11:28

天狗沢は崖の左側に降りていきます。雪がある時にニュース流れてたけど、そりゃ落ちるよって感じの斜度。逃す気がないw

7/25 11:47

まだ道半ばだけど、来た道を振り返る。とんでもないところを歩いてきたなぁ。

7/25 12:02

そして、前を向く。うむ。ホールドだらけ。体力がしんどい以外、何も問題はない。

7/25 12:11

真ん中に⚪︎印。棚っぽいとこをひょこひょこ進む

7/25 12:16

左下の薄いでっぱりに足をのせて、尖った所を進んだ気がします。

7/25 12:18

なんか前を進む人がいるってだけで勇気がでます

7/25 12:24

浮石もぼちぼち。登ります。

7/25 12:27

右上のとんがりから、とがったとこを進みます。

7/25 12:37

久々に二本足で進める。

7/25 12:41

現地にいると足場もホールドも見えるのに、写真だとなんもわからんですね

7/25 12:50

明らかに尖ってるとこを登って進みます。

7/25 13:00

前穂高が綺麗に見えてます。現実逃避。

7/25 13:03

ジャンダルムが見えてきた！

7/25 13:08

ジャンダルムと奥穂高への分岐

7/25 13:15

キタァーーー！！！

7/25 13:16

去年から初めてジャンダルムに来るなら日帰りでとずっと願ってたのがやっとかないました♪

7/25 13:38

さて、分岐に戻り奥穂高へ。まず鎖を登ります。

7/25 13:40

⚪︎…じゃねーよ！って思いました。まる。

7/25 13:43

ここから馬の背までの道が意外に一番険しく感じたんよね

7/25 13:51

ジャンダルムを振り返る。

7/25 13:51

行くよ！行けばいいんだろ！！←心の声

7/25 13:52

何も難しくない。けど、体力がかなり削られてる。そして、水が切れた頃。あとはもう熱中症との戦い。ガスってきたのに救われました。

7/25 13:55

片側崖とかもう何も思わない、麻痺してる。

7/25 14:03

馬の背までもーちょい

7/25 14:20

見た目より登りやすい。手を離したら落ちるけど、離さなきゃ落ちないよね、くらいの心持ち。

7/25 14:36

ガスの先には…

7/25 14:39

ラスボスきたぁー！

7/25 14:40

左側から登ります。登る分にはちょろい。

7/25 14:41

馬の背じゃなくて龍の背びれだろう、これ。

7/25 14:42

右側の5cmくらいのでっぱり。よくヤマレコで見る薄い足場。西穂側から行く分には特に恐怖感を感じることもなく。

7/25 14:46

左側いきたくなるけどよじ登る。

7/25 14:49

飛騨側にちゃんと降りれる足場があるので、またぐよりこっち行った方が安定します。

7/25 14:51

通り過ぎて振り返る。西穂高側から行く分にはそんなに難易度を感じなかったけど、奥穂高側からはちとやだなぁ。

7/25 14:57

この日、一番感動した景色。あぁ…もう戦わなくていいんだ…ってなんか兵士みたいな気持ちになりましたw

7/25 14:59

いや、だって、二本足で歩けるもんw西穂高以降、7.8割は両手両足フル活用で突き進んでたから。油断はしないけど、なんか戦場から帰ってきた気持ちにw奥穂高の頂上には何の感慨も湧かずwww

7/25 15:07

安全祈願ピッケルも一応。

7/25 15:28

小屋だぁー！水分補給だ！！コーラ買う！！

7/25 15:34

平日なのにけっこうな賑わい。

7/25 15:40

人生で一番美味いコーラだったまでありますw

7/25 16:00

さて、白出沢、降ります。初見ルートだけど、浮石しかないんだが…ナニコレw

7/25 16:27

ルートがマジでわからん。たまにマーク見つけるけど、追ってるうちに見つからなくなって、遠く離れたとこにまたふらっと現れる。マークないとこはひたすら浮石。

7/25 16:27

長いよ…足元悪過ぎて、全然ペースあがらん。

7/25 17:23

噂のアビナイヨ。たかだか3.400m登るだけなのに、130分と宣う。あの浮石地獄を自分は130分で登れる自信はないw

7/25 18:22

やっと終わった…標高差500mほど浮石地獄が続きました。

7/25 18:36

荷継沢。

7/25 18:43

この先にある水場になんとか日が暮れる前に辿り着きたい頃。もう日付変わらなきゃなんでもいいやと開き直ってたなぁ。

7/25 19:21

日が暮れてから、重太郎橋手前の崖のトラバースやら鎖一本崖下りやら、思った以上にスリリングw

7/25 19:41

重太郎橋、かかってます。が、雨で増水して、橋の先から登山道に戻れない。詰んだ…orz

7/25 19:48

詰んだところで諦める訳にいかないので、少し下流にいってみたら1.2mくらい石から石へジャンプでいけそうな所あったのでセーフw

結局、01:30出発→23:00頃下山、という予定より4時間くらい遅れての下山となりました。

撮影機器：

iPhone 12 128GB SoftBank Apple

感想

tak_t

そうだ！ジャンダルムに行こう！と去年から言い続け、ついに初めてジャンダルムに行けました♪

初めては劇的であるべきだ、が信条なので、初めてはぜひソロで日帰りでクリアしたいと、黒戸尾根や早月尾根、戸隠山や表妙義での修行を経て、なんとかかんとか無事に降りてこれました。

ただまぁ、19時過ぎには遅くとも下山するつもりが、思った以上に西穂高→奥穂高のルーファイに手間取ったり、水が全然足りなくて熱中症にならない程度にペースを落とさざるを得なかったり、初見の旧ボッカ道と白出沢の見積もりが全然甘くてメチャクチャ時間取られたり。。。。

控えめに言って赤点ですw

良かったのは、西穂高の主峰直前の登りが前回よりスムーズに綺麗に登れた事、兎にも角にもなんとかやり切って無事に達成できた事、それくらいかなぁ。

何はともあれ、一年越しの目標達成！しんどい通り越して最後は全て麻痺してましたが、感無量です。

自分の力量がイマイチな事もあり、読み違いアクシデント続出なのもあり、冒険してきた感がとても強い。とても苦しくて、とてもとても楽しかった、満足感の強い山行でした。

ダメダメだけど、満足だ！！

コメント

たわし

有言実行お疲れヤマ！おめでトゥース！✌️
とても真似出来ないししないけど、次の冒険はもはや海外行くしかないんじゃなかろかー？😆

tak_t

たわしさん
ありがとうございます^^
地味にまだ三大キレット、どれも行った事ないので、次の目標はヤツらの日帰り制覇です。笑
もっと体力と脚力をつけないと！

かつ

さすがですね！行けるのもすごいし、実行しようとするのも尊敬します！
こちらは日帰りジャンもいずれはと思ってますが、最近体力が落ちてきた気がしてて、ひよっています…。

tak_t

かつさん
ありがとうございます！自分もできる限りの準備も練習もした…とは思ってても、本当に大丈夫か？という想いが拭い切れないままのスタートでした^^:まぁ、その不安感こそ冒険だよな、とゆーことで。
ぜひ冒険を楽しんでください！

たかし

「初めては劇的であるべきだ」
なんなんでしょう、この説得力😂
トラブルへの対処も含めて素晴らしい山行だと思います。お疲れ様でした！
私はジャンは行きたい気持ちと怖くて尻込みする気持ちが半々😅

tak_t

たかしさん
ありがとうございます^^そして、ぜひ使ってって下さい。
「初めては劇的であるべきだ！！」笑

ぽちぽち人が死んでるので軽はずみには勧めにくいものの、たかしさんはフィジカルエリート組なんで全然いけそうな気がしますが(^◇^;)
なんなら息子さんも体力的にはいけそうな気がするけど、ちと手足の長さが足りなくて厳しいかなぁ。