記録ID: 8558702
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無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
槍ヶ岳→大キレット→奥穂→西穂 縦走
2025年08月14日(木) 〜
2025年08月15日(金)


体力度
9
2〜3泊以上が適当
- GPS
- 21:01
- 距離
- 28.4km
- 登り
- 3,744m
- 下り
- 2,783m
コースタイム
1日目
- 山行
- 6:58
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 8:41
距離 14.5km
登り 2,220m
下り 316m
2日目
- 山行
- 11:03
- 休憩
- 2:26
- 合計
- 13:29
距離 13.9km
登り 1,524m
下り 2,466m
16:36
天候 | 曇り&晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
新穂高温泉からの右俣コースはひたすらゆるやかな登りで、基本的には歩きやすいかと思います。槍ヶ岳から大キレット、奥穂高岳、ジャンダルム、天狗のコルまでは慣れている人ならそこまで危なくはないかと。天狗のコル〜西穂高岳間は今回始めてでしたが浮石が多くルートもわかりにくいので間違えて浮石だらけの急登ルートに入ったりしてとても怖い場面もありました。ここの区間が全行程での一番の難所でした。西穂高岳に到着したときはほっとしました。西穂高岳から西穂ロープウェイ間は整備されていて安心感がありました。 |
その他周辺情報 | 新穂高温泉にある、「ひがくの湯と登山者食堂」にてお風呂と食事を頂きました。食事はボリューム満点で満足! |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
かなり出遅れた朝8:30の到着でしたが鍋平の駐車場は数台の空きがありました。お盆休みで激混みかと思ってましたが意外と空いていて拍子抜けでした。通過してきた沢渡の駐車場はこの時間ですべて満車でしたので上高地周辺には多くの人が集中していますが、他の場所はそれほど混んでないのかもしれません。
大キレットの入口にある南岳に到着。ここで槍ヶ岳山荘でもらった朝食を頂きました。朝食弁当は大きなチマキ!今までいくつかの山小屋の朝食弁当を食べましたが、これが一番おいしくて満足感が高かったです。
かなり飛びましたが奥穂→ジャンダルム→天狗岳を通過しての間ノ岳です。天狗岳〜西穂高岳間は浮石が多く、危険な箇所も多いのでとてもスリリングでした。加えて時間も午後になっていたので、天気が悪く、今にも雨が降り出しそう。雨が本降りになったら、岩が滑りますし、風雨での低体温、雷などヤバいことが色々考えられますが、エスケープもできないということで怖かったです。もっと早い時間の通過にしないと危ないですね。
感想
まだ夜が明けきらない槍ヶ岳山荘を後にした。
冷たい空気を肺いっぱいに吸い込み、背中に食い込むザックの重さを確かめる。今日は長い一日になる。槍から西穂まで――そして必ず、ロープウェイの最終に間に合わせるんだ。
稜線に出ると、東の空が白みはじめた。やがて、稜線を黄金色に染める朝日が顔を出す。大キレットの岩壁が光を浴びて浮かび上がり、まるで別世界に足を踏み入れたようだった。胸の奥で何かが震えた。怖さもある、でもそれ以上に高揚感が勝っていた。これを越えるためにここへ来たのだ、と。
だが、その先は甘くなかった。
天狗岳、間ノ岳。初めての道は容赦なく牙を剥いた。分厚い雲に覆われた空は重く、浮石だらけの急斜面に一歩ごと神経をすり減らす。風が吹けば?雨が落ちてきたら?――逃げ場はない。想像しただけで背中に冷たい汗が流れる。正直、怖かった。本気で。
それでも足を止めるわけにはいかない。必死に岩をつかみ、足を探り、ようやく西穂の頂に立ったとき、体中の力が抜けそうになった。そこから先は何度も歩いた道。整備もされていて、青空も戻ってきた。ああ、帰れる――そう思った瞬間、足が自然と速くなる。ほとんど駆けるようにしてロープウェイ駅へと下った。
時計は16時35分。
最終便の10分前。滑り込むようにゴンドラへ飛び込み、扉が閉まった瞬間、心から安堵の息が漏れた。
山はやっぱり怖い。けれど、その怖さの先にしか見えない景色がある。
今日の縦走は、きっと一生忘れられないだろう。
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