白峰三山(北岳-間ノ岳-農鳥岳)縦走(1泊2日)[15]


- GPS
- 32:00
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 2,433m
- 下り
- 3,135m
コースタイム
2:30自宅発-3:55双葉SA着-4:00発-5:10奈良田手前通行規制場所着-5:55発-6:15奈良田駐車場着-6:15バス発-07:25広河原着
07:50広河原発-大華沢-10:10二俣-左保コース-12:50八本歯のコル-14:40北岳山頂着-15:00発-16:10北岳山荘着
2日目
2:30北岳山荘発-3:20中白根山着-4:50間ノ岳手前-休憩-5:30発-5:35間ノ岳着-6:40農鳥小屋着-7:00発-8:10西農鳥岳-9:00農鳥岳-9:25発-9:55大門沢下降点-12:20大門沢小屋-15:55奈良田第一発電所-16:15奈良田駐車場
17:00奈良田駐車場発-18:10西島Huga中富店着-休憩-19:00発-20:00談合坂SA-休憩-20:15発-高速降りて食事-21:00自宅
天候 | 1日目晴れ/曇り 2日目晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
合わせてバス時刻も変更となっているので注意。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・広河原-大樺沢二俣(おおかんばさわふたまた)-北岳 後半はほぼ崖に設置された木のハシゴを登る。足を滑らせないように注意。 ・北岳-間ノ岳-農鳥岳-大門沢(だいもんさわ)降下分岐 岩場の縦走が続く。ところどころ落ちたらただでは済まない箇所あり。 道標があるため辿れば道を外すことはない。 ・大門沢(だいもんさわ)降下分岐-大門沢(だいもんさわ)小屋 急勾配。段差がある箇所多数。 ・大門沢(だいもんさわ)小屋-奈良田駐車場 沢にかけられた丸太渡り、吊り橋に注意。 |
写真
感想
憧れの南アルプス 白峰三山(北岳-間ノ岳-農鳥岳)縦走。
1泊2日、単独行。
ザック重量約13Kg。(ザック12Kg+カメラ機材1Kg)
南アルプスデビュー戦。楽しみ半分、不安半分の山行である。
不安なのは本来なら2泊3日のところを1泊2日で歩く為である。
1日目:約7km 2日目:約17km 計約24km
1日目
奈良田までは自宅から約3時間。スタートラインに立つのが大変だ。北岳となると、奈良田から更にバスで50分かけ、広河原に着かなければならない。北岳だけを目指すのであれば、芦安からバスに乗るほうが交通的には便利だが、あくまで白峰三山縦走を目的としているため、バイクでの移動距離は長いが下山時間に融通のきく奈良田を選択した。
奈良田手前で通行規制が行われていた。5:10に到着したが、規制解除は6:00らしい。暫く、バイクに跨ったまま、仮眠(寝れるわけなく、目を瞑って休憩)した。規制解除後、奈良田駐車場へ駐車。より奥の駐車場へ止めた。翌日下って来た時に歩く距離を出来る限り減らすためだ。翌日は倒れそうな顔をして歩いている筈である。
6:15に駐車場に到着したが、6:30広河原行きバスが来るとは、時間無さすぎ。荷降ろし荷積みに時間のかかる私にはかなり辛い。無事バスに乗った後は爆睡。風景を楽しみたかったが、これからの山行に備え、バイクでのツーリングの疲れを回復するために寝た。
いよいよ山行開始。出発地点の標高は1520m。目指すは北岳3193m。標高差1600m強。かなりの登りだ。気合いを入れいざ出発。
30分ほど低山の山歩きに近い山道を歩き、分岐に到着。今回は大樺沢のルートを行く。二俣を超え、八本歯コルを目指す。徐々に急登とあり、南アルプスの急峻さを実感した。崖にかけられた木のハシゴをいくつも登っていく。これまでの山行にはこのような登りはなかったので特に慎重に登る。
八本歯のコルまで登りきれば、絶景が目の前に現れる。流石は3000m級の山々。抜群の景色だ。ただ目指す北岳はまだまだ遥か高いところにある。気を引き締め、南アルプスの最高峰を目指す。このあたりからザックの重量がかなり体に堪えてきた。体の限界に近づいてきたようだった。
にしても、同じくこのコースで登っていた4名の年配(60歳くらいか、男1名女3名)の方がいたのだがスイスイ登っている。こちらは限界に近いのにマイペースで登っている、凄い。
北岳山頂に到着。午後になっていたこともあり、生憎の空模様。ガスに覆われ東側の展望は望めなかった。西側はかろうじてひらけていたので、僅かな時間、山座同定を楽しんだ。楽しんでいる間に、先述の4名の年配の方が到着。女性3名は山頂で世間話を始めた。あれだけの登りを登った後なのにその余裕とは・・・。脱帽。こちらはヘロヘロ。更に約2時間半かけて北岳山荘を目指す。
目指す北岳山荘は上から見ると近く見えるのだが、実際はかなりの時間がかかる。少しずつ降り、北岳山荘へ。
ようやく北岳山荘に到着し、チェックインし自分の寝床へ。北岳山荘はよく整備されていてサービスもよく非常に快適。富士山の山荘とは大違いだった(山小屋にもよると思うが・・・)。食事までに間、横になっていると自然と眠ってしまった。食事を終え、カメラをもって外へ。夕陽をみるためだ。3000m級から見る夕陽は絶景だった。暫し見惚れてしまった。
翌日は2:30-3:00の出発を予定していた為、翌日の準備をして早々に就寝。
2日目
1:30起床。外に出て一服。月明かりがある為か、星は思ったほど満点というわけではない。が、地上でみるよりは遥かに見えた。
2:30当初予定よりは早いが出発。暗闇の中を月明かりとヘッドライトを頼りに(道を外さないようにライトで道標を探しつつ)進んだ。
間ノ岳までが長い。予定よりもかなり遅れ間ノ岳手前に到着。ここで日の出を見ることにした。富士山ご来光山行では悪天候で見れなかった為、今回は見えて良かった。なんとも絶景だったため、時間を食い過ぎてしまった。
間ノ岳を超え、農鳥岳を目指す。このあたりで農鳥岳を目指す登山者にどんどん追いぬかれた。80Lほどザックを背負った3名。80Lザックを背負った単独者。80Lと言えば、軽く見積もっても17-20kg以上はある筈だ。そんなの背負って淡々と登って降って凄い。私なんぞは足腰はまだ余裕があったが心肺能力が極端に弱いようだ。喫煙者ということもあるのだろうが心肺の持久力のなさを痛感した。
農鳥岳を越え、大門沢降下点に到着するといよいよ下りとなる。約2800mから約800m(奈良田)まで降る。
下りは比較的得意なのだが今回はばかりはかなり辛かった。なんとか大門沢小屋まで来たが、疲労度は相当なものだった。これまでの山行だったら、この疲れレベルで下山完了の状態である。だが今回は更にまだ3時間半の下りがある。水の補給と小休憩をとって残りの下山開始。
最初の1時間で遂に疲労はピークに。30分歩いては休憩をとりつつ歩いた。途中、丸太が沢に掛かっているところを歩くのだがこれが怖い。3箇所くらいあったか。
早川水系発電所取水口吊橋を過ぎたあたりからは最早精神力、自己との戦い。(残念ながら遭難に近い。)時間との戦いでもあったので、駐車場についてからはホッとした。
バイクに荷積みし帰る準備完了。これから約3時間のバイクツーリングを考えると睡眠不足と多少の目眩は不安だったがバイクに跨ると吹っ飛んだ。1時間後に休憩し、リポビタンと焼きそばを腹に入れ、体力は回復。残るは睡眠不足だったがバイクに乗っている間は集中力が上回った為、大丈夫だった。
やはり南アルプスは手ごわかった。
まず、山と高原地図の標準タイムが、他の山の標準タイムと違いあてにならなかった。私には・・・。北岳、甲斐駒の標準タイムはかなりタイトに設定されているように思った。
2泊3日のところを1泊2日で山行することはやはりかなりリスクが伴うことを認識して置く必要がある。なんとか今回歩き通すことが出来たが一歩間違えば遭難の可能性もあったと思う。無理はしないことが一番。実力相応である。
今回改めて認識したが、私は登りが極端に弱い。足腰ではなく心肺能力のようだ。下りは比較的得意だが南アルプスのように急勾配が続くようでは距離は歩けない。足が限界に近づく。この点も注意要。
高山病にはならずに済んだ。若干傾向はあったが山荘でアスピリン配合の頭痛薬を飲み、以降症状は一切出ず。
後半はかなり辛かったが南アルプスの観望は堪能出来た。晴れててよかった。雨だったら遥かに難易度は増していただろう。無事下山出来たかどうか、考えるとぞっとする。富士山須走日帰り山行を前々回に行ったが疲労度は今回の白峰三山縦走1泊2日の方が圧倒的に高い。
白峰三山の他の記録を拝見させていただいたが皆さんかなりの重量のザックを背負って山行されている様子。私なんぞはまだまだ未熟者であることを痛感。
観望に関して個人的には間ノ岳の観望が一番好きかな。
なにはともあれ、南アルプスからの観望はこれまでで最高だった。
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