裏銀座・雲ノ平(悪天で計画を大幅変更)


- GPS
- 126:34
- 距離
- 55.9km
- 登り
- 4,276m
- 下り
- 4,204m
コースタイム
七倉山荘4:16==(徒歩)==5:27高瀬ダム5:35==6:02ブナ立尾根登山口(朝食)6:22==7:11標識9番==(標識7番で20分居眠り)==9:09三角点(標識4番)9:21==10:40烏帽子小屋11:10==11:15テン場(設営・休憩)13:00==(烏帽子岳・四十八池散策)
9/19
烏帽子小屋テン場5:55==6:55三ツ岳鞍部7:00==8:12野口五郎小屋8:28==8:43野口五郎岳8:50==10:32東沢乗越10:45==11:29水晶小屋(昼食)12:23==12:50岩苔乗越12:58==13:31祖父岳13:42==14:26雲ノ平テン場分岐==(雲ノ平山荘へ向かい受付後、テント設営)
9/20
雲ノ平テント場8:25==8:50雲ノ平山荘9:09==9:25雲ノ平テント場分岐9:30==9:35スイス庭園9:40==10:40祖父岳==11:18岩苔乗越(水補給・休憩)11:45==12:29水晶小屋(素泊)
9/21
水晶小屋6:00==6:28水晶岳南峰==6:33北峰==6:59水晶小屋7:33==7:59岩苔乗越==8:36黒部源流分岐==9:08三俣山荘9:38==10:05三俣蓮華分岐==(巻道コース)==11:18双六小屋(昼食)12:00==13:03鏡平山荘13:10==14:50わさび平小屋(1泊2食)
9/22
わさび平小屋6:40==7:25新穂高バスターミナル
天候 | 18日:晴れ 午後以降はガス 19日:終日晴天 視界最高 20日:夜半過ぎから雨とガス(但し微風) 21日:暴風雨 22日:今にも降りだしそうな曇天 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:(バス)新穂高→平湯乗換→松本 (JRあずさ号)松本→新宿 ※想定外の新穂高下山となってしまいましたが、平湯から新宿行きの高速バスがあり、これが一番リーズナブルのようです(要予約らしい) |
コース状況/ 危険箇所等 |
七倉: 到着時は真っ暗だったので、周囲の景色も建物も解りませんでした。 高瀬ダムへは乗合タクシー1台2千円(ゲート開きは6:30)それまで我慢出来ずに真っ暗な道を歩いてしまいました。こんなところで脚を使わず仮眠すべきでした。 ブナ立尾根: 北アルプス三大急登のひとつとして有名ですが、登山口から烏帽子小屋まで12番から0番まで標識やペンキマークがあるので、どのくらい登っているのか把握できて助かります。メジャーコースなので全般的に歩きやすいのですが、前半部に一部崩落した箇所を人工補強した部分があり、崩落がすすむとコースがどうなるのか心配です。樹林帯の道なので日差しが気になりません。 烏帽子岳: 山頂直下に垂直鎖とトラバース鎖がありますが、特別危険ではありません。山頂部は立ち上がった巨岩群のため、大人数が留まることは出来ません。四十八池はこの山頂から見るのが一番キレイかもしれません。 烏帽子小屋テント場: 小屋から5分ほど三ツ岳方面に進んだひょうたん池までの下り道沿いに展開しています。サイトは砂地なので背中も痛くなりません。水は小屋で購入(1リットル200円)。 烏帽子小屋〜野口五郎岳〜真砂分岐: 白砂がキレイで比較的緩やかなアップダウンの稜線コースです。展望が良いと最高の稜線漫歩を楽しめます。 真砂分岐〜水晶小屋: 意外と細かいアップダウンのある岩稜コースの前半と赤茶けたガレ場を小屋まで登る後半です。 水晶小屋〜祖父岳: 急な箇所はありません。 祖父岳〜雲ノ平: 目の前にテン場が見えますが、直通ルートは閉鎖されていて、岩苔小谷寄りに巻くようにして雲ノ平に出ます。 雲ノ平テント場: 正面に黒部五郎を臨む、かなり広い岩の多い傾斜地にある平地を探して設営します。雨が降ったら水の流れるルートに張ると雨天時に大変なことになるので、サイト探しは慎重に。 トイレはキレイだし、水は豊富でおいしいし、最高のテント場ですが、受付は雲ノ平山荘まで行かなければなりません(片道約20分) 水晶小屋(素泊5,500円): 以前のプレハブ小屋からきれいな木造小屋になり、定員も30名に増えましたが、天井が低く慣れるまで太い梁に頭をぶつけてしまいます。 素泊の自炊スペースが少々寂しいのと、トイレが外なので、暴風雨の時は大変です。 水のない場所なので、翌日の行動分も考えて水を事前準備する必要があります。 わさび平小屋(1泊2食8,000円): 新穂高まで1時間程度の近い場所の山小屋ですが、お風呂があるのが最大の魅力です。ここからはもう下山後のスタイルで出発できるのも良いですね。 新穂高バスターミナル脇にあった無料の浴場:アルペン浴場が取り壊されていました。過去に2度ほど利用していたタダで入れる有難いお風呂だったので残念です。 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
今回の連休は飛び石パターンでしたが、早めに有休申請取得したことでじっくりプラン検討が出来ました。
行き先はずっと憧れていた、北アルプス最奥の楽園・雲ノ平。
ここを中心に様々なコースを検討し、出発時に予定したプランは、
・ブナ立尾根から裏銀座の峰々を縦走して雲ノ平へ入る
・雲ノ平&高天原をじゅっくり堪能する(各庭園、温泉、竜晶池)
・水晶岳に登って百名山の丁度半分の50座を達成する
・赤牛岳から読売新道を下って、平ノ渡に乗る
更に天気に恵まれて元気があれば
・黒部源流碑を見てくる
・ワリモ、鷲羽にも登る
こんな計画でした。
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入山初日、
七倉のゲートオープンを待ちきれずに、高瀬ダムまで真っ暗な道を歩いて脚を使ってしまい、睡眠不足も手伝って、ブナ立尾根はヘロヘロでスローな登りになって、この先の道のりに不安を感じてしまいましたが、稜線に出て北アルプスの山々を目にして、元気も回復。
午後からはガスが湧いて、視界も悪くなりましたが、ニセ烏帽子山頂では奇跡的にガスが一瞬切れて、カッコイイ烏帽子岳の尖塔を拝めました。
初日の烏帽子小屋テント場では、隣になったベテランな単独行のおじさんと赤ワインを飲みながら、いろいろな山談義を楽しむことができました。
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2日目は
烏帽子から雲ノ平までのロング縦走でしたが、最高の眺望が終日続く幸運にも恵まれ、北アルプスのど真ん中にいることを充分に感じる幸せな時間をもらえました。
水晶小屋での昼食時は2人組のおじさんと小一時間の山談義、そして雲ノ平テント場では隣になった北アルプスにのんびり3週間滞在する話し好きでユーモアのあるおじさんと色々な話を楽しみました。
雲ノ平テント場は広いし、水も豊富でおいしいし、とてもオススメなテント場です。
キレイな夕焼けを拝み、さあ明日は雲ノ平散策と高天原温泉だぁ〜とワクワクしながら眠りについたんですが。。。
夜半過ぎから、予想だにしなかったまさかの雨がテントをたたき、どんどん降りも強くなっていきます。途中からはテント浸水も気になって寝ている場合ではありませんでした。
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そんななか、夜が明けて3日目
相変らず強い雨が降り続き、とうとう浸水箇所もいくつか出てきてしまいました。
外を見ても天候回復する気配もありません。
どうすべきか?
テントは完全に濡れきっているし、このような燻った天気が続くようなら、明日以降はテントを張る気になれません(撤収時に確実にテント本体もズブ濡れになってしまうし)。
せめてテント撤収時に、テント以外の装備品は濡らさぬよう、雨が一瞬でもあがるタイミングを待つことに。
翌日以降のプランを考え、以下のように場合分けして雨のあがりを待ちます。
この時点で本日の高天原温泉計画は中止。
午前中に撤収可能タイミングが来た場合:翌日の読売新道縦走に万全を期すために水晶小屋へ向かい、小屋泊を選択する
午前中に撤収出来ない場合:午後のどこかで強制撤収して、雲ノ平山荘に向かい、小屋泊を選択する
朝食を食べながら外の様子を気にしていると、7時半過ぎにガスガスながら雨が止み、急いで撤収を開始し、何とかテント以外は濡らさずに撤収完了。
隣のおじさんにお別れの挨拶をし(おじさんはそのまま停滞して高天原温泉へ行くタイミングを待ってみるという)、暫く雨は止んでいそうだったので、テント場分岐にザックを置いて雲ノ平山荘まで散策し、その後前日に歩いてきた道を水晶小屋まで戻りました。
(水晶小屋〜奥黒部ヒュッテは水場が無く、小屋でも購入制限がるようだったので、岩苔乗越から黒部源流方面に5分ほど下った水場で水を3リットル給水)
岩苔乗越から先はまた雨が激しくなり、ズブ濡れ状態でガスガスの水晶小屋へ。
そのまま3日目の行動は終了。
雨は夜もずっと降り続け、おまけにドンドン風が強くなって、小屋で寝ていてもその雨音と風音の激しさに翌日行動が不安になりました。
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そして暴風雨のまま迎えた4日目
外のトイレから戻るだけでも濡れてしまうぐらいの雨風。
宿泊客全員が早朝から行動計画の見直しを余儀なくされているようです。
小屋のオーナーからも、稜線上は終日強い北西風が吹き荒れそうだから、読売新道コースは自粛したほうが良いとアドバイスされ、悩んだ結果、
・まず様子見を兼ねて空身で水晶岳ピストンに出てみる
・読売新道は諦めて、一番風の影響が少ない、岩苔乗越-黒部源流分岐-三俣蓮華巻道コース-双六小屋-小池新道で新穂高下山
というふうに当初の行動・下山ルートとは正反対コースに行程変更しました。
1日様子見という選択肢もありましたが、どうやら天候回復の可能性は低いようで、無理をせずに、下ると決めたら即行動開始です。
様子見の先発として水晶岳へ向けて横殴りの風雨のなか慎重に進みながら、なんとか百名山の50座目に到達。しかし山頂に立ったというだけの味気ないものです。
小屋に戻って残っていた人に稜線の様子や風の具合を伝え、小屋のアイドルの弘也くんとちょっとジャレた後は、ひたすら変更ルートをわき目も振らずに歩き通しました。風雨は相変らず強く、相当量の雨のおかげで稜線以外の登山道は殆ど沢状態。
ガスガス&雨で周囲の風景を見ることもなく、カメラもザックに入れた状態だったので、ひたすら歩くだけ(おまけに雨で冷えるため身体を動かし続けて熱発散し続けないと震えてしまう)だったため、一気にわさび平小屋まで下山できてしまいました。
わさび平小屋は新穂高まで残り1時間という場所なので、ほぼ下界。天候も上ほど激しくなく、到着したときにはホッとしました。
今回の最終宿泊だし、ずっと自炊食が続いたので、実に久しぶりに1泊2食付で泊まったんですが、予想外にお風呂に入れる宿だったし、宿泊は3名だけということで、
相部屋になった昔ロッククライマーの紳士なおじさん、やはりロッククライマー経験のある単独行のお嬢さんとの3名で食堂でずっと山談義、クライミングの昔話などで盛り上がり、とても楽しい時間を過ごせました。
翌日も3人で一緒に新穂高まで1時間弱の道のりを下り、5日間の山行は終了しました。
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初日・2日目までは計画通りのプラン、おまけに晴天と好展望を楽しめたんですが、3日目以降はずっと雨とガス、4日目はプラス暴風という悪条件によって、行程もコースも大幅な変更となってしまいました。
一番楽しみにしていた、雲ノ平展望散策と高天原温泉は残念ながら、実現できませんでしたが、これはいつかリベンジのための良いモチベーションになります。
(ついでに読売新道も)
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