黒部源流周辺スキー 高天原温泉


- GPS
- 54:03
- 距離
- 54.4km
- 登り
- 4,579m
- 下り
- 4,357m
コースタイム
- 山行
- 12:12
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 13:36
- 山行
- 9:45
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 11:09
天候 | 26日快晴 27日快晴午後から曇り 28日午前高曇り(稜線上はガス?) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
GW前半の天気予報は、4月26日27日は高気圧が乗って晴れ、28日午後から雨または雪、29日からは晴れの予報だが、低気圧の勢力次第で悪い方に転ぶかも、という感じだった。本当は雪の多さに期待して赤牛岳北面を滑って黒部縦断、立山に抜けようかとも思っていたのだが、単独で渡渉をするのがなんとなく嫌だし、予報も怪しいので、前から気になっていた高天原温泉を目的に入山してみた。高天原温泉に行くこと自体はそんなに難しくはないのだが、面白そうな斜面を好きに滑りながら自由な旅ができて良かった。グレードを追うより、自分でやりたいようにルートを引いて動き回る方が充実すると再認識した山行だった。
26日
残雪期は水をくめる場所で幕営したいので、モミ沢、行けたら黒部源流まで行くつもりで未明に出発。ワサビ平小屋を過ぎたあたりで例年より雪が少ない、というより溶けてしまっていることを実感。赤牛岳に行くのは厳しいかもな、と思う。雪面が硬いので、最後の急傾斜を嫌って大ノマ乗越ではなく鏡平経由で弓折岳へ。鏡平からしばらくシールで沢を詰めようとしたが、雪面が硬く大変なので途中で断念、結局シートラにして左の尾根に乗った。もっと早く見切りをつけるべきだった。
弓折岳から双六岳まで、2014のGWは途中からスキーを履いたような記憶があるのだが、登山道と藪が出ているのでずっとシートラ。この感じだと双六谷は面倒くさい気がしたので、帰りで双六谷は滑らないことに決めた。双六小屋から鷲羽岳を見ると、稜線の雪が少なく、東面へのエントリーができないかもしれないと思った。よしんばエントリーできたとしても、なんだか滑走意欲が湧かないので、鷲羽岳もカットすることにした。
双六岳からスキーを履いてトラバースで三俣蓮華岳を目指すが、出だしの標高が低すぎたのと、途中で藪が出たせいで、トラバースの限界を迎え、諦めて樅沢に入る。そこそこ楽しく滑れたので結果オーライ。弥助沢を詰めて三俣山荘で休憩しながら時計を見ると、まだ13時。日没まであと5時間もあるし、なんだか今日は体の調子がいいので、今日中に高天原温泉まで行ってしまうことを決意。黒部源流と岩苔乗越を経由して岩苔小谷に滑りこむ。
岩苔小谷の右岸をトラバースで滑り、水晶池のあたりで尾根を乗っ越したほうがいいかもなあ、と思いつつ、カニ足やシールをつけるのが面倒でそのままトラバースを続けたら、傾斜が強い上に樹林の密度がだんだん高くなり面倒なことになった。沢に降りたいが、沢の様子が分からない時はなるべく高度を落とさないのが定石なので、しばらく頑張ってトラバースした後、沢が広くなっているところで沢に降りた。(帰りに知ったのだが、水晶池のあたりは沢が思いっきり割れていて、左岸からでないと通過できなかった。標高落とさなくて良かった〜。たぶん、横着せずに水晶池で尾根を乗っ越すか、最初から左岸を行くのがベターだったろう)そこからはシールをつけて難なく高天原温泉へ。温泉直前で板を脱いで木橋を渡った。
源泉から引いてあるホースからお湯が出ていたので、湯船に栓をしてお湯をためて、入湯。いやー、素晴らしい。半径5kmくらい誰もいないと思われる。温泉のすぐ脇にツェルトを張ってあったので、温泉から上がったら湯冷めする前にすぐシュラフに潜り込んだ。
27日
もともと2日かけて高天原温泉に行くつもりだったが、初日に行けてしまったし、赤牛岳や鷲羽岳に行く気にならないので、今日中に戻れるところまで戻ることにする。足湯に浸かりながら朝食を食べて出発。帰りはシールで岩苔小谷を詰めるのだが、新し目の熊の足跡を見つけたので、一旦右岸に入ってしばらくやり過ごしてから沢に戻る。結局どこを歩いても熊の足跡はあるので、あまり意味はなかったかもしれない。水晶池あたりで沢が割れており左岸を巻く。地形的にけっこう標高を上げることになってしまったので、少しでも緩そうなラインを狙って直接祖父岳へ向かったのだが、150mくらいのシートラがなかなか急でキツく時間を食った。岩苔乗越を経由した方が効率がよかったかもしれない。あまりおすすめしない。
黒部源流から見えた祖父岳南東面がカッコよかったので、帰りはそこを滑る。程よく緩んだ雪に、そこそこ急斜面。気持ちいい。
さて、三俣山荘から双六岳に向かう行き方は3通りあって、弥助沢を滑るか、三俣蓮華岳の南東のカールを滑るか、三俣蓮華岳からトラバースするか。時刻は12:30。まだ時間もあるので、三俣蓮華岳の北東のカッコいいルンゼを滑ってから南東のカールに滑り込んだ。スケールは小さいが、山頂からダイレクトに落とせる良いルンゼである。スラフに足を取られないようにジャンプターンを着実に刻んだ。
モミ沢で水を汲んで登り返すが、いい加減エネルギーが切れており、ペースが上がらない。ギリギリ今日中に下山できそうだが、ワサビ平あたりでヘッデンになり心が折れそうなので、双六小屋の冬季小屋でもう1泊。すでに3パーティいたが、空いたスペースに入れてもらった。歩きで鷲羽岳をピストンしてきた人たち、オートルートに行く人たち、西鎌尾根に行く人達と、三者三様。
28日
朝起きると高曇り、午後から雪の予報。早い時間帯に日が差しそうならどこかもう1本くらい滑ってもよかったが、そうはならなそうなので、直接大ノマ乗越に行って滑り降りた。ワサビ平手前でTUSACの人たちとすれ違い、ちょっと嬉しかった。あとはひたすら林道を歩いて新穂高温泉へ。
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