蛭ヶ岳・臼ヶ岳・袖平山 (源蔵尾根 神ノ川周回コース)


- GPS
- 08:52
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,650m
- 下り
- 1,655m
コースタイム
6:50 広河原 源蔵尾根取付
8:15 金山谷乗越
8:45 神ノ川乗越
9:22 臼ヶ岳
10:37 蛭ヶ岳(11:05出発)
12:10 姫次(12:15出発)
12:36 袖平山(12:44出発)
13:37 風巻ノ頭(13:46出発)
14:42 神ノ川林道ゲート
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1.登山口まで 神ノ川林道ゲートへは、国道413号線の青根から県道76号線を辿ることになります。青根の集落内が少し狭いですが、林道ゲートまで全線舗装されており概ね走りやすい道です。 林道ゲートには駐車場がありません。ゲート手前のスペースか路肩に駐車することになります。また、すぐ近くの神ノ川ヒュッテにも駐車場があります。(駐車料金1日300円) 神ノ川ヒュッテHP→http://www.justmystage.com/home/northtanzawa/kantop.html ゲート手前に公衆トイレあり。 2.登山道 林道ゲートから広河原までは林道歩き。ほぼ平坦。トンネルを2つ越すと道は未舗装に変わります。 源蔵尾根は「山と高原地図」では破線で描かれた登山道です。踏跡は確かですが、取付がやや分かり難いかもしれません。 取付ですが、林道にかかる立派な鉄橋(ヒワタ橋)を渡った先、林道が大きくUターンする地点が入口です。路肩に広場があり、「源三新道入口」と書かれた案内板が立っています。そこから彦右ェ門谷を少し遡り、下流側から3番目の堰堤を渡った先から登山道が始まります。(ここにも案内板があります) のっけから、かなりの急登。尾根筋に辿りつくと傾斜はやや緩くなりますが、それでも急です。最初は植林帯ですが、尾根上は明るい雑木林に変わります。丹沢主稜まで尾根通し。踏跡はしっかりしており、マークも多いので登りで迷うことは少ないと思いますが、源蔵尾根の上部、地形図の1244のピーク付近では尾根が広くなり窪地のような地形も出てきます。この辺り踏跡も少し薄くなります。不安を感じたら赤や黄色のテープを探し、尾根を外さないように注意して進みましょう。最上部には崩壊地形を行くところがあり、ロープが張られています。 丹沢主稜の登山道はよく整備されています。臼ヶ岳を通ってミカゲ沢ノ頭辺りまで、細かなアップダウンはありますが、概ね緩やかな登降。臼ヶ岳付近には見事なブナ林が広がっています。蛭ヶ岳直下はかなりの急登。鎖の張られた岩場もあり、降雪直後や斜面が氷結している場合には特に注意が必要だと思います。 蛭ヶ岳の山頂からは、遮るもののない360°の大パノラマが望めます。また、通年営業の蛭ヶ岳山荘が建っています。山荘内にトイレあり。利用料金は200円です。 丹沢主脈の登山道には案内標識も多く、よく整備されています。蛭ヶ岳から姫次の間は小さなアップダウンはありますが概ね穏やかな道。小平地の原小屋平には水場への案内板が立てられています。(水場は稜線から西側に少し降ったところにあります。今回未確認) 原小屋平から少し登り返した所が姫次。休憩適地。晴れた日には富士山も良く見えます。 姫次から袖平山まではわずかな距離。登山道脇にベンチがあり、丹沢主稜が正面に望めます。三角点のある袖平山の山頂はベンチの裏手を少し登ったところ。山頂から青根に降る登山道が分岐していますが、地図では破線で記されており状況は不明です。山頂からは富士山などの展望あり。 袖平山から神ノ川林道までの風巻尾根は東海自然歩道に指定されていて、この区間はしっかり整備されています。袖平山直下は急な降りですが、風巻ノ頭まで概ね緩やかな降り道。植林地をわずかに登り返したところが風巻ノ頭。ここには東屋とベンチがあります。風巻ノ頭を過ぎるとかなりの急坂が続きます。神ノ川にかかる橋を渡って対岸の林道へ。そこから林道ゲートまでわずかな距離です。 3.その他 この周回ルートですが、コースタイムで10時間弱です。この季節、16時30分には暗くなってしまいますので時間や装備にはご注意ください。 |
写真
感想
なんだか年末恒例になっている丹沢山行。今年は久しぶりに蛭ヶ岳を目指しました。マイカー登山の場合、どうしても駐車場からのピストンになりがちですが、出来れば景色の変わる周回コースを辿りたいところ。蛭ヶ岳も南丹沢からは奥まったところに位置しているので、日帰りだと丹沢山から往復するのが一般的だと思いますが、北丹沢からアプローチすれば周回コースに組み入れることが出来ます。今回は神ノ川林道ゲートを起点にぐるっと一周。
神ノ川林道ゲートには夜1時に到着。路肩に車を止めて朝まで仮眠です。準備を整えて出発したのが6時前。まだ薄暗い中を歩きはじめます。今日のコースはCTで10時間弱。16時半には暗くなってしまうこの季節、出来るだけ早い時間に出発したいところです。1時間の林道歩きのあと広河原に到着。林道脇の広場に「源三新道」の案内板。初めて辿る源蔵尾根は破線のコース。事前に調べた限りでは道の様子に問題ないようです。取付きは3番目の堰堤を越えた所という情報だったので、下から3つ数えて堰堤を横切ると、ここにも「源三新道」の案内板。見ると、かなり急傾斜の登山道が尾根に向かって伸びていました。
源蔵尾根の下部は薄暗い植林帯。のっけから急登で息が上がります。基本的に狭い尾根通しで踏跡もしっかりあって迷う心配はなさそう。今回のコース中でやや不安箇所だったのでほっと一安心です。1時間半かかって稜線へ。
稜線に一度出てしまえば、あとは整備された登山道が続きます。臼ヶ岳周辺は見事なブナ林。冬枯れの木々や木漏れ日ってすごく好きなんですが、ここ最近、葉を落としたブナしか見てないよな気が……。そう言えば、ヒルを避けてこの季節にしか丹沢に来なくなってしまったんですよね。たまには新緑の頃に訪れてみようかな。
山頂直下の急斜面をゆっくり登って蛭ヶ岳へ。一部鎖場もあってしんどい登りでした。山頂には5人ほどと意外に少ない。まだ11時前なので、表丹沢からの登山者は到着していないようです。天気も最高で、午後には多くの人で賑やかになると思いますが、思いもかけず静かな時間を過ごすことができました。
山頂からは正面に富士山。眼下には辿ってきた尾根が見下ろせます。こうしてみると結構登ってきたんだなあ。山頂から歩いてきた道のりを振り返るのって、いつも感慨深いものがあります。東側には都心のビル群。大都市を見下ろす景観は丹沢ならではのもの。建設途中のスカイツリーも薄らと確認できました。
しばらく滞在したあと下山開始。最初は木段の連続です。緩やかな尾根道をたどって姫次へ。ここはカラマツ林の中のちょっと開けた場所で、富士山の眺めが素晴らしい。何と言うか、周囲の景観や雰囲気がとても穏やかでずっとここで休んでいたくなるような印象的な場所です。しばらくぼ〜っとしてましたが、暗くなる前に下山せねば。仕方なく下山再開です。
袖平山の山頂を経由して風巻ノ頭へ。登山道を歩いていると何故か動物の唸り声のようなものが聞こえてくる。何だかよくわからないけど、用心のため慌てて鈴をつけました。しばらく行くと猟銃を持った男性とばったり。どうやら狩猟の最中だったようで、周囲に犬の大きな鳴き声が響いています。男性も2頭の猟犬をつれていたんですが、なぜかその中の1匹に吠えかけられる私。俺は獲物じゃないぞ。男性に挨拶して歩き始めると、前方にいた1匹がとたんに先へ走り出す。猟犬というのを初めて見たんですが、相当訓練されているようで、私と常に一定の距離を保ちながら吠え続ける。前へ進めば犬の方は後退、引き返すと犬の方は距離を詰める。噛みついてくるようなことはなくその行為を黙々と続けます。やっぱり賢い。でも俺は獲物じゃない。下までついて来られても困るので適当なところで犬を振り切る。姿が見えなくなると犬の方もようやくあきらめてくれたみたい。この季節、狩猟時期なので時々ハンターと出会うこともあります。熊は冬眠中だと思いますが、間違って撃たれないように鈴はつけていた方がいいかもしれませんね。
風巻ノ頭で少し休憩して最後の下り。この傾斜がきつくて、膝が笑いそうでした。神ノ川にかかる橋を渡って林道へ。予定より少し早い15時前に下山。北丹沢の少しマイナーなルートでしたが、静かで落ち着いた山歩きが楽しめました。
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http://aralagi.travel-way.net/
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