大キレット&穂高縦走(新穂高温泉〜槍平〜南岳小屋〜北穂高岳〜奥穂高岳〜前穂高岳〜岳沢〜上高地)
- GPS
- 24:29
- 距離
- 25.9km
- 登り
- 3,463m
- 下り
- 3,028m
コースタイム
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 7:46
- 山行
- 8:24
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 9:11
天候 | 9/9:晴れのち霧 9/10:晴れのち霧 9/11:くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
南岳新道:朽ちた木製梯子がいくつもあり。荒れてるという情報の割りにそんなに酷くは感じなかったが、延々急登が続く。 南岳小屋〜北穂高岳:大キレットはそれなりに危険箇所多数あり 北穂高岳〜穂高岳山荘:北穂高岳から最低のコルまでは普通の登山道より少し難しい感じ(鎖があっても良さそうな所に無いなど)。最低のコルから涸沢岳まではデンジャラスな感じや、高度感が凄いとこあり。落石にも注意。 |
その他周辺情報 | 上高地、小梨平でお風呂(600円) |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
7月の鹿島槍〜五竜、8月の不帰と天気に恵まれなかった分、今回はやっといい天気に恵まれました。
まずは、新穂高温泉から入山。天気がいいとはいえ、いいのはこの土日のみで月曜にはゆっくり下り坂、火曜日は荒れ模様とのこと。天気が火曜日まで持つようなら、槍ヶ岳を経由しての縦走にしたかったのですが、そうはいかないみたいなので、渋々槍ヶ岳はカットして、南岳からの縦走にしました。
新穂高温泉が標高1,060m、南岳小屋が3千m。標高差約2千mを1日で上がらなければならず、富士山以上、白馬岳以上。おそらく、自分の登山歴の中でも1日の標高差としては最大だと思います。しかも夜行バスで到着したその日に、寝不足の身体では相当キツイのが始めから分かっていた分、大キレットよりも、まずはそちらが最初の関門となりました。
9/9:バスの到着時間が、5:30〜6時でまあ、6時頃には出発できればいいかと思ってたのに到着が6:20でした。それから給水して、(下ろされたロープウェイ駅から5分位下った登山相談所で給水)出発は6:45と、予想より既に45分遅れ。
最初の槍平までの4時間半のコースでできるだけ貯金を作って、残りの4時間を貯金を使って5時間かけてもいいやと思い、槍平までは3時間45分と、45分の貯金ができました。
そこから、ほとんど入山者が居そうにない、南岳新道へ入っていきました。雪渓はもう解けてなくなってました。念のため軽アイゼンを持ってきてたのですが不要でした。
樹林帯への入口もすぐに分かりました。意外にも下りてくる人がちらほら。聞いてみると登ってる人もけっこう居るとのことで、自分だけではないことで心強くなりました。
荒れてるとの南岳新道の情報でしたが、確かに木製梯子は朽ちて崩れてるのばかりでしたが、その脇に踏み跡ができていて、登るのにそんなに苦労せずに行けました。
とはいえ、急登が延々続きます。おまけにこの日は暑く陽射しも強く、夏の登山でした。
午後からガスって涼しくなってきて助かりました。何とか3時までに南岳小屋に着くことができました。
9/10:同室の人Oさんが大キレットに行くか迷われてたので、よかったら一緒に行きましょうと誘ってみたところ一緒に行くこととなりました。上高地から1日で槍ヶ岳経由で南岳小屋まで来る健脚の持ち主であり、奥秩父の二子山西岳上級者コースも経験ある方だったので、問題ないと思い誘った訳です。その人のレベルが分からない人なら安易には誘えませんが。
即席パーティーでの山行となりましたが、私も全くのソロではなくなり心強く有難い存在となりました。励まし合い、コースをお互いで確認し合いながら大キレットの難コースを不安なく通過できました。長谷川ピークの乗っ越し、A沢のコルへの下り、飛騨泣きの登りなど、予備情報通りのスリル感を楽しめました。
最後の北穂高小屋までの登りが、キツかったです。誰もが書いてますが、まさにその通りでした。でも、小屋に着いた時には大きな達成感を味わえ、Oさんともお互いの健闘を称え合い、コーラで乾杯し、しばし北穂高小屋のテラスから槍ヶ岳を臨みながら縦走してきたコースを振り返りました。やはり、このコース歩いて良かった!
Oさんは、さすがに昨日12時間も歩いて、この大キレットでの足の疲れを考慮して、涸沢側に下山することにされ、ここでお別れしました。有り難うございましたー
そして、ここから本日の第2ラウンドです。穂高岳山荘までの縦走が控えてます。しかしここで痛恨のミスをしてしまいました。
北穂高岳から下りてすぐに涸沢方面と奥穂高岳方面との分岐を、何を勘違いしたのか、涸沢側に入ってしまい、それに気付かずに50分も下ってしまいました。やけに人が多いのと、どんどん涸沢が近付いてくるのに変だなと気付いた時には、地図ではあと45分で涸沢の地点まで下りて来てしまってました。
50分で最低のコルだから、丁度50分経った頃だったので、そろそろかなと思ってスマホで現在地を確認して愕然としました。あと45分でもう涸沢に下りてしまおうかと甘い考えもありましたが、せっかくの好天気を無駄にしたくなかったのと、穂高縦走を達成したいという強い思いから、分岐点まで戻ることにしました。
地図では、登り1時間40分のところ、急いで登り返し1時間で戻ることができましたが、余計な体力の消耗です。仕切り直しで多めに休憩をとり、改めて12:45分頃から涸沢岳方面に入りました。ホントだともう穂高岳山荘に着く頃なのに、約2時間のロスと体力のロスには凹みました。
何とか気を取り直して、慎重に進みます。最低のコルまでは、ごくありふれた登山道の下りといった感じでした。時折、鎖があればな〜と感じるところに鎖がなかったりした程度でした。最低のコルからの登りは、登ってる人を遠巻きに見てると凄い迫力でした。
そして、自分もその登りになると、よく言われるように、確かに大キレットに匹敵するくらいの高度感とスケールでした。
何とか無事に涸沢岳に到着し、穂高岳山荘に着くことができました。
9/11:4時に起き支度をして、5時頃に出発。いきなりの奥穂高岳への登りは辛かった〜
朝イチからヘロヘロになりながらとりあえず時間通りに山頂を踏めました。ジャンダルムもきれいに見通せました。吊り尾根を歩いてるうちにガスがかかってきて、紀美子平に着いた頃には辺りは真っ白に。とりあえず展望は無くてもせっかくなので、前穂高岳の山頂を踏んで行くことにしました。たかが30分ですが、されど30分です。
3日目で疲れもピーク、重い身体を押し上げながら必死に力を振り絞り登り切りましたが、予想通りの真っ白な展望で、記念撮影だけ済ませ、さっさと下山しました。重太郎新道は、激下りでしたが、思ったほどではなく、すんなりと下山することができました。
雨が今にも降り出しそうな空模様でしたが、何とか持ってくれて上高地に無事に下りて来れました。
今年の目標だった、念願の三大キレット踏破を達成できました。他のキレットとは別格のさすがの大キレットでした。期待を裏切らないスケール感で楽しませてもらえました。
もうこんなハードなのは暫くはやりたくないというのが正直な思いです(笑)
kumaoさん、目標達成おめでとうございます。
登山メモで出発は確認していたので、レコを楽しみに待っていました。
とにかく、大キレットを越えた後に、北穂から涸沢に下るミスをカバーしたファイトに感服です。
確かに、そこまで下ったら、そのまま下っちゃおうかと思いますよね。
写真、詳細に拝見しましたが、確かに他の二つのキレットとは別格のようですね。難しいというよりも、スケールが大きいという感じですか?
お天気が良ければ、今週末から涸沢ベースで、北穂〜奥穂周回の予定です。No.95の写真のスラブですが、濡れてたら嫌らしそうですね〜
レコ、とても参考になりました。
f15eagleさん、コメント有り難うございます!
いやー、ホント疲れました。でも楽しかったです。(^-^)
北穂から涸沢側に下るミスをカバーできたのは、もちろんせっかくの好天気を無駄にしたくない、穂高縦走を完成させたいという気持ちもあったのですが、もうひとつは、f15eagleさんに感想をお伝えしたい、一週後に行かれる参考に、お役に立ちたいと思いました。というのもかなりの後押しになりました😊
そうですね、他のキレットとの違いは難しさよりもスケール感でしょうか。即席パーティーとはいえ、同行者が居てくれてかなり心強かったです。その後は一人になりましたが、その勢いで涸沢岳まで行けた気がします。
f15eagleさんの山行レコも楽しみにしてます! お気を付けて〜!
kumaoさん、ありがとうございます。
私への情報提供のために頑張って下さって。m(._.)m
でも、穂高縦走完成の後押しになったのなら、よかったです。
今週末ですが、だんだん天候があやしくなってきて悩ましいです。
大縦走、完成おめでとうございます。
あのあとご苦労があったそうですが、感慨一入でしょう。おつかれさまでした!
大キレット、私一人だったら諦めていたと思います。
怖くも楽しくも人生サイコーの素晴らしい道。ホントに楽しかったなあ。
お世話になった上に、写真たくさん使ってくれてありがとうございます。わたの後ろ姿はまるで熊ですね。
またいつかどこか一緒にチャレンジできたらと思います。ジャンですかね。
お互い良い山を!!
Oさん、コメント有り難うございます!
考えられないミスをしてしまい、危うく縦走できずに撤退なんてことになるところでした。危険箇所だけでなく、分岐点でも油断大敵でした😅
Oさんも、あの日のうちに上高地まで下りられたとのこと、めちゃ健脚ですね〜
穂高岳山荘までの方が楽でしたよ、多分(笑)
ぜひまたご一緒しましょう! ジャンですか? 禁断ゾーンに行っちゃいますかー?(笑)
kumaoさん 大キレットやったんですね、すごいっす!今夏、後立山方面の出没が多いなぁ〜とみておりましたが、三大キレット制覇を狙ってたんですね。初志貫徹、おめでとうございます!私も先週、不帰をやりましたが、やはり大キレットはスケールが違う感じですね。私もチャレンジしてみようとおもいますんでまたいろいろ教えてくださいませ<(_ _)>
gakupapaさん、お久しぶりです!
コメント有り難うございますー
去年の夏から後立山ばっかりでしたので、穂高もと思い行きましたが、やはり穂高は穂高でいいですね。年が年なものですから😅、元気なうちに危険なところを済ませてから、あとはいろんなコースを楽しみながらの山行に切り替えて行きたいという思いからの今年の目標でした。7月、8月と雨でしたが、最後に天気が味方してくれました😊gakupapaさんもぜひ行ってみて下さい!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する