鷲羽岳・水晶岳・野口五郎岳・三ツ岳・烏帽子岳


- GPS
- 70:26
- 距離
- 38.3km
- 登り
- 3,421m
- 下り
- 3,218m
コースタイム
新穂高温泉 14:30-15:35 ワサビ平小屋<泊>
19日(月祝)
ワサビ平小屋 5:30-8:42 鏡平山荘 8:55-10:59 双六小屋<昼食> 11:40-
13:37 三俣蓮華岳(巻道分岐) 13:45-14:09 三俣山荘<泊>
20日(火)
三俣山荘 5:00-鷲羽岳-8:15 赤岳(水晶小屋) 8:20-8:48 水晶岳 9:05-9:30
赤岳(水晶小屋)<昼食> 10:05-13:21 野口五郎岳<野口五郎小屋泊>
21日(水)
野口五郎小屋 4:55-三ツ岳-7:35 烏帽子小屋 7:40-8:27 烏帽子岳 8:40-9:21
烏帽子小屋<昼食> 9:55-12:27 登山口 12:35-12:56 高瀬ダム
天候 | 18日(日)晴、19日(月祝)晴、20日(火)晴、21日(水)晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
復路:高瀬ダム⇒信濃大町駅(タクシー、途中葛温泉入湯、合計8,000円) ※高瀬ダム〜七倉間は特定タクシーのみ通行可。シーズン中は常時、高瀬ダムに待 機している模様。 七倉〜信濃大町間も公共交通機関はタクシーのみ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○道の状況 今年は残雪が多いようで、小池新道の秩父沢は橋が架けられず、雪渓を高巻きして進む。また、シシウドが原手前も雪渓を直上して進む。 双六小屋から三俣蓮華岳への巻道コースも雪渓のトラバースが15,6箇所あり。 ○登山ポスト 新穂高温泉にあり ○下山後の温泉 大町葛温泉 高瀬館(源泉かけ流し天然温泉) ・単純温泉 ・高瀬ダムからタクシー約15分 ・大人700円(野口五郎小屋に100円割引券あり) ・午前10時〜午後8時 ・日帰り立寄り用の食事はなし(各種飲物の自販機はあり) |
ファイル |
(更新時刻:2010/07/31 21:46)
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写真
感想
例年、梅雨明けが遅かったり、はっきりしなかったりで、行けるかどうか心配でしたが、今年は夏休みになると同時に梅雨明け、そして天気が固まり、4日とも晴天という幸運に恵まれました。
この時期、まだまだ雪は多かったですが、夏の北アルプスを満喫できました。
18日は、午後のバスに乗り、最初の宿泊地であるワサビ平小屋に向かいました。
正味1時間の歩行でしたが、暑くてしっかり汗を絞られました。
ワサビ平小屋では名物のそうめんとジョッキ生をいただきました。
この小屋には風呂があり(シャンプー&リンス、ボディソープもあり)、乾燥室では晴れていてもガンガンに焚いてくれていたので、汗まみれのズボンも夕食後には乾いていました。
また、朝食は、4時半、5時、5時半と、宿泊者の希望に合わせて出してくれるので助かりました。
この日の宿泊者は10人いなかったと思います。
19日は三俣山荘を目指して、まず小池新道を進みます。
途中、秩父沢、シシウドが原手前に大きな雪渓が残っていて、多少時間を取られましたが、よいペースで鏡平に到着しました。
鏡平からは槍穂高連峰の絶景が広がり、山荘名物のかき氷(メロン味)をいただきました。
ここから先へ進みつつ感じましたが、やはり「山女子」の方々が増えましたね。
双六小屋では昼食にラーメンをいただき、三俣蓮華方面へ向かいました。
ルートは稜線コース、中道、巻道コースの3通りがありますが、注意書きによると、雪が多くて双六岳へ直登する稜線コースは危険、巻道コースは軽アイゼンが必要とありました。
私は以前、稜線コースは通っていたので、今回は巻道を通るつもりでいましたが、大小含めて全部で15箇所ほど、雪渓のトラバースがありました。
暑い日差しで雪はどんどん溶けており、雪渓直下の登山道は、雪解け水でせせらぎのようになっていました。
結局、ノーアイゼンで歩きましたが、早朝などは雪渓表面が凍るようなので、軽アイゼンは装備としてあった方がよさそうです。
三俣山荘は、トイレが改善され、きれいになっていました。
展望食堂では、名物のサイフォンコーヒーをいただきました。
この日の三俣山荘の宿泊者も、20人に満たない程度でした。
翌20日は野口五郎小屋を目指して、まず鷲羽岳を登ります。
天気は悪くなかったものの、朝方風が強くて、この時だけ登っていて寒い思いをしました。
頂上に着いたら一人で、やがて山の両側から一人ずつ登山者が現れました。
真夏の百名山にしては、人口密度が低いですね。
ワリモ岳を越えて、赤岳(水晶小屋)へ向かう途中で風は収まり、じわじわと暑さが増してきました。
赤岳の奥にある水晶岳は別名が黒岳ですが、この辺りから見ると文字通り、赤岳は赤く、黒岳は黒く見えました。
水晶小屋付近にザックをデポし、水晶岳へと向かいます。
頂上直下は岩場が続きますが、よく見ると岩の表面がきらきら光っていました。
やはり水晶が含まれているんでしょうか。
頂上に着いたら誰もいず、今度は一人で頂を独占しました。
どこから登っても2日かかり、四周北アルプスの山しか見えないこの頂でも、携帯(docomo)がすんなり通じたのには、いささか驚きました。
山の携帯環境も、どんどん変わっているようです。
水晶小屋に戻り、昼食にカップラーメンを買って(お湯付き)、野口五郎岳を目指します。
東沢乗越までは、赤茶けたガレ場があり、湯俣川沿いの硫化した荒々しい景観が望めます。
硫化水素の匂いも、かすかに漂っている感じがしました。
東沢乗越を過ぎると道は安定してきますが、折り重なる岩の上を歩く箇所が増えるので、見た目より通過に時間がかかりました。
稜線から見下ろすと、カール底湖の五郎池が澄んだ水をたたえていました。
真砂岳から先は砂礫の道となり、大きな山頂の野口五郎岳に到着しましたが、ここでも自分一人でした。
当夜の宿泊地となった野口五郎小屋も、宿泊客はわずか3人でした。
21日は裏銀座の稜線漫歩の続きで、まず三ツ岳に登りました。
道は頂上を巻いている目立たないピークですが、本邦47番目の高峰です。
私の古い登山地図では直登ルートも記入されていましたが、実際のルートはよく分かりませんでした。
その先は、コマクサの群生地となっており、たくさんの小花が咲いていました。
二重山稜の稜線をたどると、やがて烏帽子小屋で、ここにザックをデポし、烏帽子岳に向かいました。
前から見るとロッククライミングするしかないような岩山ですが、裏手の方から登山道が廻り込んでいて取り付けます。
頂上は本当に岩山となっており、一応一番高い岩の上まで這い上がりました。
が、ここでもやはり一人でした。
烏帽子小屋に戻って、昼食代わりにカレーライスを食し、ブナ立尾根を下ります。
長く急な下りという印象がありましたが、今年は他の山でも結構な下りがあったりしたので、思ったよりは早く下りることができました。
そこから先は、花崗岩が風化したマサが堆積する広い河原状のところを歩きます。
途中、キャンプサイトがありましたが、マサの照り返しがまぶしく暑そうでした。
不動沢トンネルはひんやりと涼しく、照明も歩道もあるので、歩きやすいところです。
このトンネルを抜けると、高瀬ダムの上に出て、今回の縦走も無事フィナーレを迎えました。
ここからは待機中のタクシーに乗って葛温泉の高瀬館へ向かい、山の汗を流しました。
ここの源泉は90℃だそうで、ぬるめの湯船でも普通の湯船に比べれば熱い感じでした。
露天風呂もあり、勢いよくお湯が出ていて、不用意に近づいた赤トンボが水面(湯面)にたたき落とされてしまいました。
入浴後は再びタクシーに乗って、信濃大町駅に向かい、少し早めの電車に乗って帰ることができました。
今回の山旅は本当に天気に恵まれ、ほぼ完璧と言っていい山行でしたが、登山者の少なかったことが意外でした。
残雪の影響の大きい時期ではありますが、日照時間も長く、夏山の醍醐味を味わうには、よい頃合いだったと思います。
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