前半戦は仲間の北岳挑戦サポート、後半戦は仙塩尾根南部制覇
- GPS
- 78:46
- 距離
- 45.0km
- 登り
- 3,856m
- 下り
- 3,580m
コースタイム
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 7:13
- 山行
- 5:07
- 休憩
- 2:24
- 合計
- 7:31
- 山行
- 6:42
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 7:41
- 山行
- 5:48
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 7:54
3日目:熊ノ平小屋にテント設置のままサブザック装備でピストン縦走
1・2日目の北岳山頂まではtomoten、bluesky39も一緒、それ以降はソロ山行
天候 | 晴れ(但し、2日目以降は2700m以下は雲海ガスガスの中) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
入山:芦安からは広河原行きバス(第1便の増発)を利用 下山:野呂川出合から広河原行きバス、その後はジャンボタクシーで芦安へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
●登山ポスト 広河原山荘入口前に設置されています(紙・鉛筆あり)。 ●大樺沢コース(二俣まで) 樹林と渓流の気持ちの良いコースです。水が近いので、風も涼しく、木陰で日差しも遮られるため、暑さでバテることがありませんでした。二俣近くになると、樹林帯を抜けるため、日差しの暑さに少々まいってしまいました。二俣は八本尾コル方面、右俣方面、白根御池小屋方面の道が集まるジャンクション地点です(トイレ設置あり)。 ●右俣コース~肩の小屋 稜線に出るまで標高差600mほどの九十九折れの急登が続きます。いくつもお花畑が点在し、急登の疲れを癒してくれます。稜線(小太郎尾根分岐)に出ると、前面に仙丈ヶ岳や甲斐駒などの展望が一気に拓けます。 稜線に出てからはお花畑も点在する前方に北岳を望みながらの歩きを楽しめます。 北岳への肩部分に肩の小屋があります。 ●肩の小屋テン場(1泊600円・区画フリー) au携帯圏内 稜線から一段下がったところにテン場があります。一番近いサイトは既に満杯だったため、登山道を少し戻った(下った)ハイマツ帯の脇の富士を展望できる側でテント設営しました。仙丈ヶ岳を展望できる側にもサイトはありますが、風が仙丈ヶ岳側から吹き付けてくるため、富士を展望できる側にテントを張るほうが安全だと思います。小屋の前で水を補給できます(有料100円)。 ●北岳~間ノ岳(天空の3000m稜線コース) 鋭利な北岳とひたすら大きな間ノ岳を繋ぐ、言わずもがなの最高の展望を満喫しつつ大きくてたおやかな尾根を歩けるルートです。間ノ岳山頂までいくつかの似せピークが出てくるので、疲れているときはこれが意外とキツイかもしれません。 ●仙塩尾根南部(塩見岳〜熊ノ平小屋〜三峰岳〜野呂川越) 間ノ岳から下り基調で進んだ先に三峰岳の尖峰があります。その基部に野呂川越への分岐があります。三峰岳からしばらく痩せ尾根を下り、やがて幅広なガレた尾根に変わり、それを下って樹林帯に入ってしばらくで熊ノ平小屋です。 熊ノ平小屋から塩見岳までは最初は樹林帯のゆるやかな尾根道、途中に安部荒倉岳、新蛇抜山があります(それぞれ縦走路から少しの距離で行けます)。 北荒川岳は一転して崩落地脇のザレ場、展望が利けば眼前に塩見岳が雄々しく見えるのだと思います(今回はガスガスで見えず)。北荒川岳キャンプ場跡からしばらく進んだところから北俣岳分岐までは見通しの効く尾根歩きで、ちょっと白馬大池から小蓮華への稜線道に近い雰囲気があります。最後にザレた急登を登り詰めると北俣岳分岐で、そこから30分少々で塩見岳です(途中のハイマツは背が高くてかき分けて進むのがちょっとシンドイ)。 三峰岳から野呂川越までは、最初は見晴らしのある痩せ尾根下り、樹林帯に入ってからは細かなアップダウンと鬱蒼と繁った苔や倒木の道となり、コースタイム2時間とありますが、実際にはもっとかかりました。途中、見晴らしが良くて右側にザレた傾斜地が出てくるところは、そちらに間違い踏み跡がいくつかあって、迷い込みそうになるので気をつけてください(正解は尾根のハイマツ帯を直進)。私はここで20分ほど迷ってしまいました。 ●熊ノ平小屋テン場(1泊600円・区画フリー) 小屋から5分にau携帯圏内地点あり 目の前に農鳥岳が望める、小さなサイトが点在するテン場です。水は無料、豊富でおいしい。小屋の前に大きなウッドテラスがあって、まったり休憩に丁度良いです。 ●両俣小屋 休憩だけで利用しましたが、林間で涼し気なテントサイト、豊富な水、キレイなトイレ、一度テン泊してみたいなと思わせるところでした。 |
その他周辺情報 | ●金山沢温泉(第5駐車場横にある日帰り温泉施設):大人850円 コンパクトな浴槽(室内・露天)と洗い場の施設ですが、キレイな施設です。 バーベキュー場も営業していて、炭焼きの香ばしい匂いと子供の歓声が賑やかでした。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
行動食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
|
---|---|
備考 | 今回はアルファ米ではなく、無洗米を炊飯しました。炊き立てご飯はやはりおいしいです(ふりかけだけで充分に食べられました) 炊飯量を調節できるし、アルファ米よりも軽量化できました。今後のテント泊山行は炊飯メインに変更しようかなと。 |
感想
今年新たに制定された新祝日「山の日」。
金曜日に休みをとれば4連休で夏山に行けるということで、あれこれ考えていたところに、高校同期友人が北岳に登ってみたいと言う。その望みに応えつつ、3泊4日でガッツリ歩ける山行が作れないかで、作りだした今回の山行ルート。
一番のポイントは軽身で熊ノ平から仙塩尾根で塩見ピストンして、仙塩尾根の南半分を走破することと、その尾根上にある日本百高山のマイナーな3山(安部荒倉岳、新蛇抜山、北荒川岳)を制覇しておくこと、そして残す仙塩尾根北半分を走破するために事前に両俣小屋&テン場を見ておくこと。
初日と二日目の北岳山頂まではtomoten、bluesky39と一緒、以降は単独でガッツリ南アルプス奥深くに入って、はじめてのエリアを堪能してくる、二つの目的を組み合わせた、なかなか贅沢で中身の濃い4日間を堪能してきました。
初日は北岳登山の人気ルート、広河原から大樺沢、右俣コースで小太郎尾根分岐へ登って肩の小屋まで。「山の日」ということもあってか、人出が多い。ルート途中、二俣の休憩でたまたま話をし、以降ほぼ同じペースというのもあって、一緒に行動した鹿児島からの植物に詳しいネイチャーガイドのお兄さんと意気投合、結局テン場でもお隣同士になり、4人楽しい道中で肩の小屋まで。
当初、小太郎山ピストンを計画するも、前夜の寝不足でその元気もなくなったこともあり、早々と肩の小屋へ入ったものの、小屋近くのテン場はすでに満杯、しかたなく小屋から少し離れた、でも展望もあって平地でハイマツが喧噪を遮ってくれるサイトを見つけ、テントを設営、あとは4人で簡単な宴会となり、初日は終了。
(小屋は大混雑でこの日は一枚の蒲団に二人で寝るギュウギュウ詰めとのこと)
2日目、テント撤収して小屋前でご来光を拝み、前日に続いての好天のなかを4人で北岳山頂へ。それにしても人気のお山は人が多い。
四囲の山々が雲海に浮かぶ絶景の山頂↓
朝食休憩も兼ねてゆっくり山頂を満喫し、ここでtomoten、bluesky39とはお別れし(彼らは来た道を戻って、白根御池小屋経由で下山予定)、鹿児島のお兄さんと先へ進んで、北岳山荘へ(途中の斜面に咲く色々なお花の名前や特徴など、ネイチャーガイドさんならではの豆知識を教えてもらえてこれは嬉しかった)。
北岳山荘でお兄さんとお別れし、今回の山行の第2部・単独行へ。
青空の下、間ノ岳へと続く天空の稜線を満喫し、間ノ岳山頂で昼食休憩、ここでも話しかけてきた北海道から最近転勤してきたお兄さんと山談義で盛り上がりました(彼はこのルート初めてとのことで、農鳥への道や大門沢のこと等、知っていることを色々アドバイスしました)。
間ノ岳山頂からは初めてのエリアへ。分岐を三峰岳へ下り、午後で湧いてきたガスに包まれて展望の利かない道をどんどん下って、熊ノ平小屋に行くと、なんとここもテン場が満杯。前日同様、小屋から離れた高台のサイトを確保して設営完了。後はノンビリ昼寝したり飲んだくれたりで時間潰し。夕方までどんどんテント山行者が到着してきて、高台サイトも満杯、登山道脇や小屋脇のスペースまで臨時テン場となる始末。早めに入っておいてヨカッタです。この熊ノ平小屋は前日、TJAR参加者が通過していったとのことで、いろいろ話をしてみると、その応援やTJARに興味を持つトレラン系登山者が多かったです(テン場にもツェルトが多かった)。
そして、今回の一番の核心部・3日目。
この日は重い装備とはお別れして、テントを定置したまま軽身で塩見岳ピストン。
荷物が軽いと足取りも軽い、ガスガスの樹林帯稜線を良いペースで歩いて、安部荒倉岳、新蛇抜山、北荒川岳と日本百高山の3つの山頂を踏んで、最後の北俣岳分岐への急登でガスガスを突き抜けると、その上は青空と絶景。
北俣岳分岐へ登り詰め、これで仙塩尾根南部走破と間ノ岳と塩見岳の赤線が繫がりました。
塩見岳東峰からは悪沢岳・赤石岳方面は湧き上がるガスガスで視界がなかったけど、蝙蝠岳や白根南嶺、農鳥・間ノ岳・仙塩尾根がガスガスに包まれながらも一望のもとに↓
来た道を戻り、またガスガスの中に下って、仙塩尾根を熊ノ平小屋へ戻って3日目は終了、予想以上に快調に歩けて、小屋にも早めに着けたので、小屋前のウッドデックでラーメン&ビールでマッタリ休憩し、ここでも集まってた人たちと山談義(やはりTJAR県連の話題が多かったね)。この日も前日ほどではなかったけど、テン場は盛況、いやはやこんな山深い熊ノ平でこれだけテン場が込み合うとはビックリです。
そして最終日。
ここまで夕立も含めて雨に全然遭遇しないで4日間も山行できたことに感謝しつつ、テントを撤収。雨ではないが、この日もガスガスに包まれて出発。2日前に登った三峰岳へ登り返すと、この日も標高の高いところはガスガスの上で青空好天。
歩いてきた仙塩尾根から塩見岳や間ノ岳、農鳥岳、富士山、そして仙丈ヶ岳や甲斐駒、中央アルプスが一望のもとに↓
高峰からの絶景展望を目に焼き付けて、いよいよ下山開始。
徐々に高度を下げながら、ゆるゆる延々と続く稜線を2時間以上歩いて、行き過ぎてはいないかと不安になる頃にようやく野呂川越に到着し、ここで仙塩尾根とはオサラバ。両俣小屋のある野呂川まで一気に下り、早々に小屋で大休憩。野呂川出合のバス時間までかなり時間があったので、ビール&カップラーメンでお腹を満たし、靴下も脱いでサンダルになって、木陰のベンチでゴロゴロ時間潰しをし、バス時間に合わせて、小屋を出発、延々と続く林道を歩いて、野呂川出合に到着。ここでバスに乗って広河原に戻って、ジャンボタクシーに乗り合って芦安へと無事に帰着しました。
奥深い南アルプスでの人との出会い談笑の機会が多かった4日間、天気にも恵まれて無事に終了。しっかりリフレッシュできました。
今回のテント3泊では、はじめて全食を無洗米を炊飯。アルファ米と比べて、かさばらないし、量も柔軟に調整できるし、なんといっても炊き立ては美味くてふりかけだけでも食べられる。今後も炊飯山行がクセになりそうです。
この山行で日本百高山でもマイナーな3つを制覇できて、これで85座達成、あと15座、なんとか完全制覇したいなあ。そのためにもどこかで小太郎山を制覇しておかないとね。
kazさん充実の山行お疲れ様です。
今回は米炊きすべてうまくいったようで何よりです。私も仙塩尾根歩きたいなーと思ってますが、なかなか行けないですね。kazさんのレコ参考にさせてもらいます。
仙塩北部は是非一緒に行きましょう!
YAMAさん、そうですね、ぜひ仙塩尾根北部は一緒に行きましょう(^O^)/
YAMAさんと一緒なら美味しい食事も期待できるし!(^^)!
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