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と、考え方はこうなのですが、刃先を固定しても腕の動き(円弧)で刃先側と背側を軽いカーブで研ぐようになります(包丁は砥石に対して45度で研ぐと砥石の説明書に書いてあるのでナイフほどの軽いカーブの研ぎにはなりません)。
この研ぎ方は腕の動きが研ぎに加わるので軽くコンベックスの刃(凸型の刃)になります(刃先を固定しても腕の動きで刃先が円弧の動きになるので)。
砥石の面直しをしないで中央が凹んだ砥石を使うと切れない丸っ刃になります(砥石が凹んでいるので刃先を丸く研いでしまう)。
刃物は使用する鋼材と用途によって刃持ちする研ぎの角度が変わります。金属の本によると、鋼材の性質や焼き入れ等によって金属が耐えられる角度が違うそうです。
何でもかんでもカミソリ刃並みに薄く研ぐと使用時に欠けます。市販のナイフに小刃があるのはその為です。水砥石で研げば軽くコンベックスの刃になるので小刃をつけなくて大丈夫です。
※スカンジの刃やタントーの刃は刃先の方向のみに角度を変えずにベタ研ぎした後に小刃をつけるのが正しいやり方だと思います(小刃はランスキーシャープナー等のナイフの刃を固定して砥石をスライドする専用器具が無いと難しそうです)。
大きな欠けは荒砥で大きく削り、中砥で荒砥の傷を研いで(または、少しの欠けや丸くなった刃先の角度再調整)、仕上砥で中砥の傷を研いで滑らかに切れるようにする考えで砥石を使っています。普段は中砥→仕上砥です。
砥石はナニワ研磨工業株式会社の一般家庭用砥石しか持っていません。#220(荒砥)と#1000(中砥)のコンビ砥石と#3000(仕上砥)の砥石だけです。実用上はこれで問題無いけど#5000か#6000の砥石が欲しいなあ。今は自作した革砥(革のベルトを切断したもの)にピカールか青棒をつけてバリをとるように擦るやり方で済ましています。
刃物の研ぎは自分の納得がいく研ぎが出来れば良いかと。「砥石は貸すな」という言葉があるように研ぎは人それぞれに癖があるようなので。ナイフも人に貸す物ではありません。
自分の研ぎの課題としては刃先のカーブ部分の痛みが早いです。カーブ部分は今よりも鈍角に研いだ方が良いのかもしれません。
研いだことのあるナイフの鋼材はステンレスだとAUS 8A、4116Kruppステンレス、8Cr13MoV、5Cr13、3Cr13、420J2、モーラのステンレス。カーボン鋼は1055カーボンスチール、SK5、モーラのカーボン鋼、オピネルのカーボン鋼。
研ぎ比べと使い勝手を全てチェックしていませんが、ステンレスは4116クルップ(Krupp)が好きです。チップ(欠け)しにくいのと切れの持続性が良くて研ぎやすいので。
ナニワ研磨工業株式会社
http://www.naniwa-kenma.co.jp/
saitama-nの日記:8Cr13MoVというナイフ鋼材とセラミックロッド
https://www.yamareco.com/modules/diary/148886-detail-138804
saitama-nの日記:砥石の面直し(ダイヤモンド砥石を使用)
https://www.yamareco.com/modules/diary/148886-detail-199512
saitama-nの日記:フォーレックス(低発泡塩ビ板)でナイフのシースを作る
https://www.yamareco.com/modules/diary/148886-detail-160665
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