(階段で冬眠中 -1)https://www.yamareco.com/modules/diary/181745-detail-325964
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(階段で冬眠中 -3)https://www.yamareco.com/modules/diary/181745-detail-327205
4月4日、夕方。
使い捨て手袋でコウモリをそっと掴むと、コウモリはゆっくり口を開けた。
動きは緩慢である。
口を大きく開けると、ピンクの口腔内に小さな白い歯がちょんちょんと並んでいてかわいい。
肉食獣らしく白い小さな犬歯が尖っている。
後日知人に写真を見せたら「子猫みたい♡」と言っていた。
確かに、これで目が大きければ子猫そっくりと言っても良かった。
しかしコウモリの目は芥子粒みたいに小さく、開いているのかつぶっているのかもわからない。
おそらくコウモリはせいいっぱい大きな声でキーキー鳴いていたと思われる。
残念ながらそれは我々に聴こえる周波数ではないらしく、
「ごめんね。超音波だから聴こえません」
という状況である。
段ボール箱ごと重さを量ってみた。
13グラム。
図鑑によるとヒナコウモリは14〜30グラムだから、かなり痩せている。
とりあえず水だけでも、とスポイトで口に水を垂らしてみた。
2,3滴は飲み込んだが、その後動かなくなって、溢れた水がダラ〜っと口からこぼれてしまった。
ごめん、これではまるで虐待してるみたいな。
起き抜けにいきなり掴まれて、水を垂らされて。ショックを受けてしまったのだろうか。
それとも、やはり弱っているのか。
Amazonの段ボール箱に入れフタをして、ベランダの隅の、日の当たらない場所に置くことにした。
部屋の中では我々も落ち着かないし、コウモリも落ち着かないだろう。
今晩も冷えそうだが、雨風の当たる階段よりは暖かいだろう。段ボールだし。
重石がわりに空のジョウロでフタをふさいでみた。
(つづく -5)https://www.yamareco.com/modules/diary/181745-detail-327404
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