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十時前に入れていただき展示を見る。展示を見る。最初に企画展の交野市の古墳と鉄器生産を見学。隣の枚方市には弥生時代の鍛冶遺構があるが、交野市では出ていないようだ。古墳時代に入り森遺跡などで鍛冶遺構や羽口、鉄滓などが出ている。常設展では、東車塚古墳などの副葬品の鉄刀などの展示もあり、中国の刀と倭系工人による刀の見分け方のひとつとして根元の形が直線的か、抉りがあるが、を見ることを教わった。
展示解説では、交野市出土の羽口などで、渡来系か倭系かの見方として羽口の形、タイプ
鍛冶炉の種類の分類などを教わる。倭系の鍛冶炉は、穴を掘って床面より低い場所に羽口を差し込んで作業を行うが渡来系では、地上に、炉の施設を作り羽口は壁に固定して高温で作業を行う。そのため渡来系の鍛冶では、羽口が白っぽくなるが、倭系のそれは赤っぽい。温度が余り高くない証拠のようだ。倭系の鍛冶作業は穴を掘って炉を作り座って作業するが大陸では地上炉で立って作業する。交野市域では、二つの異なる鍛冶作業が行われたという。また、大陸では、高炉により、高温で鉄を溶かし鋳鉄を作り、原料は鉄鉱石だ。鉄鉱石には多くの不純物が含まれるが高温で溶かし液状になると、不純物を分けやすくなり、鉄分だけを鋳型に流し込んで鉄器を生産できる。日本ではそれだけの高温を出せなかったので鉄鉱石を原料に鉄を作ることに向かず、砂鉄を使ってカンナ流しにより、不純物を分けて鍛造で日本刀などの鉄器をつくる技術に特化していく。技術体系が大きく異なる道を選んだという。
交野市では古代製鉄や鉄器生産に関して様々な実験考古学的な研究を行い、古代製鉄の実態を追及していて、大変勉強になった。またその成果を120ページに及ぶ図録に纏めていてアンケートに答えれば無料で配布しているのも素晴らしい。展示解説が面白く時間が予定以上に伸びたために、予定のバスに乗り遅れ、やむなくタクシーで直接枚方市駅に向かい、昼食後、近くのコワーキングスペースで東京の考古サークルのZOOM例会に参加したが、買い換えたノートパソコンのスピーカー機能がうまく働かずスマホも使って何とか切り抜けたが思わぬトラブルになってしまったが原因は未だわからない。設定のどこかに問題があったのだろうか？
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