別府の宿を四時過ぎに出て五キロくらい先のすき家で牛小皿と生卵の朝定食を食べ、両子山に向かう。しかしこれは大失敗だった。両子山に登るには両子寺に入らないと登れないということをウッカリ。八時半にならないと寺は開かない。まだ六時前だ。取り敢えず裏のお墓のエリア(これ自体本当は立入禁止エリア)から様子を見たがお墓の上の植林地の急斜面を登ってコースに出られるか考えたが、やはりこれはルール違反なので諦めて善後策を考える。二時間待つわけにもいかず、先に過去の時間帯でも見学できる後の予定に入れた遺跡を先に行くことにした。先ず午後の予定の成仏岩陰遺跡が近いのでそこに向かう。大分は平野が限られていて海岸部から少し入ると山また山だ。石彫刻しやすい安山岩や凝灰岩が多いことから磨崖仏などの石像物が数多く残されたようだ。蛇行しアップダウンの多い山道をかなり走って最後に再び坂を登り、中々見当たらずUターンして坂をゆっくり下ると岩陰遺跡の小さな標柱を発見し、車を道路脇に止めて入口とおぼしき急な階段状の道を登る。また現代アート作家の作品が山の中に展示されているらしく看板や道案内があって紛らわしい。登っていくと目の前に大岸壁が見え近づくと遺跡の標柱らしきものがたっている。岸壁にはなにやら杭かピンのようなものが多数打ち込んである。まさか例の作家の作品てなことはないだろうがー完全に文化財保護法違反になるーあるいは、岩の落下防止策か?岩壁の上の方からはよくありがちだが、水が滴り落ち岸壁手前のテラス状の平坦地の下の低くなっているところから水がわいている。見学を終え、次に熊野磨崖仏に向かう。
熊野磨崖仏に向かう途中、富貴寺のそばを通るが、富貴寺に行くことを強く奨めた別府大学博物館のお姉さんの顔がちらつくがここも八時半にならないと開かないのと日田市埋蔵文化財センターに行こうと考え諦める。熊野磨崖仏手前のトイレのある駐車場の前につくと奥の小型車要駐車場への道は通行止めなのでここに駐車して歩いてくださいとのこと。歩いてみると道路脇の木が折れて垂れ下がりいつ落下するかと言う事情のようだ。入口のチケット売場のお姉さんは外で何かの片付けをしていてもしかしたらまだ開場前か?しかし私に気づいて券を売ってくれた。往復健脚で三十分くらい、最後は急で長い石段で足腰がガクガクになりますよと言う。往復三十分に挑戦するため、かなり頑張って急さかを登る。五分足らずで急な石段の下に出る。確かに段差が大きく歩きにくい石段がかなり上まで続いている。それでも何とか頑張るも、二度ほど立ち止まり呼吸を整えて磨崖仏に向かう。磨崖仏は、石段の四分の三ほどの辺りの左の平坦地の奥壁にあった。掘りやすい岩質であっても千年以上の風雪に耐えてなお存在感を示している。その宗教的情熱に心を打たれる。その上の熊野神社まで登り、一気に下るが、やはりかなりの足腰のダメージがあった。年はとりたくないがもう遅い。
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