明大アカデミーコモンで、友の会の講演会があるので出かけてみた。最初に同大学考古学教室の石川前教授の後任として赴任された若い研究者の鶴来氏が、弥生時代の低地遺跡と山側遺跡における木材利用をめぐる集落関係の変遷について興味深い話をされた。出土する石器の種類と、木材加工、利用の関係を探り、森林資源と集落間関係、生業関係を探る話で、弥生時代前半の石器中心、広葉樹利用中心の時代と、多くの木がすでに伐採された後の鉄器時代の鉄器による針葉樹加工の時期の原木流通、調達方法や、集落間関係を、低湿地遺跡で出てくる木屑などから、推論する最新の研究動向を話された。これは実に刺激的な研究だ。当時の集落と里山、奥山関係や入会権などの状況はどうだったのだろうか?
2番目に國學院大学の水中考古学の池田榮史氏が、佐賀県伊万里港鷹島の元冦船の探索調査を中心に同氏が関わった水中考古学の調査例を話された、また中国、韓国、欧州地中海などの調査の歴史と、今後の展望を話され、貴重なお話を伺った。私も九州国立博物館でこの鷹島海底で発見された元冦船の巨大な碇や、「鉄はう」などを見学したり國學院大学博物館の元冦絵詞などの展示をみたことがあるが実に興味深いテーマだ。最後に今日は話されなかったが徳之島のウンブギ洞窟の縄文早期の遺跡調査や森先氏らの瀬戸内海旧石器時代遺跡調査計画の今後が楽しみだ。
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9月20日(土)明治大学博物館友の会講演会「弥生時代の木材利用+海洋考古学の可能性
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