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写真��下顎の抜歯跡
写真��上顎
新潟医療福祉大学人類学研究室でのレクチャーが終わり、いよいよ現場のあるプレハブ建物に向かう。建物内な入ると主任教授の奈良先生が待ち構えていた。限定十五人を作業中の土坑の回りを回って見学するやうに指示する。この土坑は、村上市の現場から回りを掘り下げて特殊剤で固めて土坑ごと切り取って運び込んだもの。人骨は四千年前の物なのですぐに壊れてしまう危険があり、固めながら少しづつ丁寧に骨を一つずつ取り出し、掘り下げて調べている。最初の人骨のグループを取り出すと、その下に四肢骨を周囲に配置して、頭骨や腓骨などを配置し、最後に四肢骨を東西方向に並列させて並べるなどとてつもなく手間のかかる埋葬を行っていた。茨城県の中妻貝塚や愛知の知多半島の保美貝塚など、縄文時代後期の集骨墓は、これまで知られてはいたものの、今回の上野遺跡のように埋葬方法の詳細は知られていなかったので今回は大発見と言えよう。
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