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写真2. 称名寺遺跡出土の頭骨ー縄文時代、古墳時代、古代人骨
写真3. 阿賀野市土橋遺跡出土人骨
濃霧が心配だったが新潟駅に到着するとすっかり晴れていた。雪の影も形もなく安心してレンタカーを借りる。新潟医療福祉大学は、初めてだが新新バイパスで阿賀野川を渡り新潟競馬場インターを出て海岸方面に向かい国道398号線を右折するとすぐに大学入口があり、見学会参加者を誘導する学生らが立っているので誘導にしたがって駐車場に車を入れ、誘導にしたがって自然人類学研究室に向かった。四階にある人類学研究室で受付を済ますと6番となり、最初の見学組に入ることができて早めに出て始発の新幹線に乗った甲斐があった。驚いたことに関東の称名寺遺跡の縄文人骨(古墳時代や古代、中近世の人骨まである。)をここで見るとはー。また、上黒岩第二岩陰遺跡やアバクチ洞窟の人骨(これは実物でなくレプリカだったが)まであり、ここは、すごいところだと想像を越える研究室だった。
さらに阿賀野市の土橋遺跡の人骨は、上野遺跡同様に縄文後期の焼人骨で、きれいに四肢骨を周囲に四角に並べる再葬墓、集骨墓であった。遺跡から出土した土器や土偶の破片も展示されていた。しばらく、素晴らしい教室の人骨コレクションを見ていると、いよいよ見学会の時間が迫り、最初のグループのための事前レクチャーが始まった。レクは新潟県埋蔵文化財センターの加藤さんが、上野遺跡と出土人骨の概要を話され、同時に見学会の諸注意を話された。この上野遺跡は、国道7号朝日温海道路建設に、先立つ調査で発見された縄文時代後期前葉の大集落で、土坑の一つから多数の人骨が出土、骨は高温できれいに焼かれてから土坑に丁寧に埋葬された再葬墓だった。しかも掘り下げると骨はきれいに並べられ、手厚く葬られた特異な埋葬であった。下まで掘り下げるとオトガイ(下顎)が6つ出たので6体以上の人骨の集骨墓であることがわかったようだ。この整理作業が進み、その現場をこれから見学するので楽しみだ。
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