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写真⓷閲覧風景
かぐや姫ミュージアムの「石器とくらし」展の展示解説を終え、学芸員の成瀬氏は、一階の木島式土器の展示ケースのカギを開けて、手に取って閲覧できるようにしてくださった。事前に木島式の土器の閲覧を申し込んでいたのだった。縄文前期のこの土器は手に取ると驚くほど薄い。古い時代の縄文土器には薄手のものがあるが、この木島式はその最たるもので、古墳時代の「布留式土器」のようーー「おせんべい土器」ともよばれたらしい。手に取ってみて初めてその薄さを実感することができた。驚くべき軽さ、薄さで、こうした土器を作る技術は尋常なことでは成功しない。粘土自身の重さでつぶれてしまうのが関の山だが、木島遺跡の人々は、粘土の精製から成型のやり方まで、ものすごい技術を持っていたに違いない。現代の陶芸家でも容易にはできないらしい。中期になると縄文土器はどんどん装飾が派手になり、その文粘土は分厚くなって重い土器になっていく。木島遺跡の人々ってどんなひとびとだったのだろうか？
参考：木島遺跡の人々（富士ペディア・縄文時代から）
木島遺跡は、富士川の木島地区にあり、昭和6年に地元の小学校の先生によって発見され、縄文時代の中でも古い時代の遺跡だということがわかりました。出土した土器の厚さが2〜3mmと非常に薄いのが特徴で「おせんべい土器」とも言われ全国の研究者に注目されました。
最近の調査で、この土器が静岡県だけでなく、愛知県や長野県にまで広がっていることがわかりました。
木島遺跡からは、石斧、石皿、磨石、石錘（石のおもり）など、たくさんの石器が発見されました。このことから、木の実などを採ったり富士川などで魚を獲ったりして生活していたと思われます。
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