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写真��釣手土器を横から見ると――複雑な形状にびっくり
写真⓷土偶の顔の線刻は入れ墨か？
2週間ほど前に訪問した県埋文、今回はセンターの木崎氏が解説してくださった。沼津市明治記念館の移動展の時に解説者のおひとりだった。県埋文展示室では縄文や旧石器の展示はガラスケースひとつずつと少ない。まず愛鷹山麓の土層の解説方始まり、旧石器の落とし穴の剥ぎ取りの解説、そして黒曜石を含む愛鷹山麓・東部の旧石器と西側の磐田原台地の「シルト石」製石器と対照的な東西の石器文化の違いを確認、磐田原は中部高地の黒曜石はほとんど利用せず、シルト石を中心に地元の石材を中心に利用して暮らしていたようだ。富士川を通じた愛鷹山麓のような交通ルートがなかったのだろうか？天竜川をさかのぼれば諏訪のあたりに出られるはずだが、富士川ルートとは険しさが異なるのかな？南アルプスや中央アルプスに挟まれた険しい地域を通らねばならず、なかなか通常利用できるルートではなかったのかな？磐田原は岐阜や愛知の地域との交流が強かったらしい。縄文時代は三島市の押出シ遺跡や長泉町の桜畑上遺跡の縄文土器や石器の展示が中心で、なぜか県の東側での発掘調査が多いようだ。縄文土器は富士川をさかのぼった中部高地（山梨・長野）の曽利式などの影響が強く、中期の土器の多くは曽利式だ。水煙式のような土器も展示されている。
つぎに企画展示の富士川SAの建設前の調査で出土した土器や土偶などを見る。土偶は顔だけだが、入れ墨のような線が顔にかかっている。耳まで線があるのは何を意味しているのだろうか？お化粧かしら？−−？？またそこで出土した釣手土器は、中部高地では縄文中期の千年間作られたが、関東や東北では縄文後期に初めて出てくるようでそのつながりはよくわからない。中部高地の釣手土器は灯明のように使われたのだろうか？この破魔射場の釣手土器はどうなのだろうか？中部高地と同じように考えてよいのか？報告書を見てもよくわからない。関東や東北では釣手土器は後期前半加曾利B2式くらいからか？なぜそれだけの時間的落差があるのか、また中期を通して営まれてきた中部高地の釣手土器を伴う祭祀（？）がなぜ遅れて関東の人々が採用したのか？
それにしても釣手土器をスケッチしていると、単純なように見えて恐ろしく複雑な形状でどうやって作ったのか？縄文人に聞いてみたい。破魔射場遺跡の出土品を見て出口に向かうが、最後に旧石器時代の岩板の写真に目が留まる。長泉町の富士石遺跡から出土した線刻と首などに下げるための穴の開いた石のペンダントらしい―シベリアなどに類例があるようだ。県埋文では重要文化財にならないかと考えているようだが、実物は5センチほどの小さいものらしい――申請して実物を見たかったがーー。
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