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その判断材料が9月中(特に前半)に夜間気温が低い日がどれだけ多かったか、ということです。十分下がらないままだと、アントシアニンが優位になることなく、ナナカマドが緑のまま黒の斑点などが目立ち始め、色づきが悪かったり、写真のように、そのまま茶色になって涸れてしまいます。カエデ類もアントシアニンが十分活躍の場をみせないまま、赤が不十分なまま、橙系が強くなります。
例えば、「神の絨毯」と呼ばれる宮城県の栗駒山を見る場合には、気象庁の「駒の湯」(標高532m)のデータを参考にします。栗駒山の稜線とは約1000mの差があるので、栗駒の稜線の最低気温は、駒の湯の最低気温から5〜6度差し引いた程度の最低気温になります。
写真のとおり、気象庁の過去データを見ると、色づきが良かった2021年は、最低気温が8度を下回った日が9月前半だけで12日もあります。
これに対し、色づきが悪かった2023年は、9月前半に最低気温が8度を下回った日は1日もありません。それどころか、9月後半になっても一向に気温が下がらず、9月22日〜25日にかけてようやっと最低気温が8度以下になります。結局9月は、後半になっての6日のみになります。
では、2024年はいかがでしょうか?
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_a1.php?prec_no=34&block_no=1126&year=2024&month=9&day=&view=
また、これから見頃を迎える山は、適度な雨と日照があるだけに、9月下旬から10月に適度に夜間気温が下がってくれれば、カエデやブナなどの綺麗な紅葉が期待できます。ただ、寒くなりすぎると、逆に枯れてしまうので、寒くなりすぎない程度に夜間気温が下がってほしいものです。
これからの時期、どこかのアプリの他人の加工された写真の「リアルタイム紅葉モニター」や現地映像などの「ネタバレ」情報ではなく、山の標高や緯度、例年の紅葉時期や植生、気象庁の気温データを比較しながら、自分自身で紅葉を予測しながら、気持ちをワクワクさせて紅葉狩りに行くと、新たな発見もあると思いますよ。
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