もう1つ，これは人によって考え方は違うものだと言う見本だが、自分は押して進めることを想定していたのに対して、Yan先生は引っ張る方がいいのではないかと仰る。他にも引っ張る方がいいのではと言う声が上がった。
押すか引くか，意見が分かれるところだが、これも曲がり方との関連で考える必要がある。
1号機のように曲がらないスキーの場合，引っ張る方向と進む方向が乖離すると力が無駄になるだけでなく引っ張る支点の位置によっては横に倒してしまう危険性がある。また後ろが見えないので絶えず後ろを気にしなければならず、ロープが短いとトップが足に絡む危険性がある。ロープが長いと力が伝わりにくく操作もしにくい。
押す方は常に前を見ているのでその心配がないということもあるが、何より重要なのは泥田なのでスキーは埋まらないが押し手の足は埋まるということ。後ろにいれば荷台にもたれかかることが出来るので押し手が安定した姿勢で足を引き抜きながら歩くことが出来る。引っ張る場合は多分よろよろするはずだ。
方向転換の場合，前にいるとトップ側を浮かせ気味にしなくてはならないが引っ張りながらこの操作は難しいだろう。後ろにいればテール側を押さえ込んでトップを浮かせるか、逆にテール側を持ち上げるかだが、それは荷の重さによって異なるだろう。動かない場合は取っ手を持って横にずらさなくてはならない場面もあるだろうから後ろにいた方がよいと思う。
まあ、これもやってみればどちらが楽かおのずと答えが出てくる問題だが、経験では押すと引くでは引っ張るほうが腹が減る。
いずれにしても脱穀は1週間後なので、当面は何とか強引に曲げる等して対応することになりそう・・。それでも役に立てば万々歳である。
実に楽しい！
引っ張る場合はロープを思いっきり長く出来きて
しっかりした地盤のところで引っ張ったほうが
ロープの伸張ロス以上のメリットがあると考えるからです
また、電動のウィンチを使うともっと省力化ができます
ですがこれは複数の作業者がいることが前提となっています
最低でも田んぼでコメを乗せる人と引っ張る人の二人
出来るなら 乗せる人 移動する橇に付き合って安定させる人
引っ張る人 降ろす人の四人
またドブスキー号は人力でおすことを前提としているようなので
力の入る高さまで手をかける部分＝米を乗せるところを
高くする必要が出ますが
引っ張る場合は別段低くてもかまわないので
そういう作りにすれば重心が下がり
安定することがメリットになります
が 積み替えの時には米の位置は高いほうが腰に優しいです
・・・私の言っていることは 収穫手順まで手を加えなくては
いけないことを言っている気がします
部外者がそこまで立ち入っていいものか・・・
まあ私の意見は参考程度にもならない目汚し程度に思ってください
コメント有難うございます。『部外者云々〜』のお気遣いはご無用ですのでどんどん立ち入って下さい。どんなご意見も自分にはない発想で、新しい展開を示唆されます。また関心を持って面白がって頂くのも嬉しいことです。
反論と言う意味でなく、この運搬用の道具を試作するに至った動機をお分かり頂く上で、背景を少し説明させて頂きます。
現場は木崎湖と大糸線(稲生駅)の間に広がる田園です。あまりの湿田であるがために耕作放棄された田圃ガ多く、Yanさんはそんな条件の悪い湿田を借りて無農薬有機・アイガモ農法の米づくりをするために移住して来られた方です。Yanさんの米づくりに共鳴して多くの人が遠方から田植えや刈り入れに駆けつけます。その人達はYanさんの米を買って彼の生活を支えている人達でもあります。
Yanさんは米づくり１本で生活することを目指しておられますが、農業をめぐる状況は厳しく、小規模の農家が米だけで生活するのは容易なことではないので、米づくりが終われば季節労働者です。なので日々つましい生活です。
私は年金＋アルバイトでギリギリの生活なので米を買うことでYanさんの米づくりくを支えることは出来ませんが、仲間として他の形で支援したいと思って出来ることを手伝っています。ドブスキーもその１つです。
こう言う米づくりなので大型の機械を使った営農ではありません。と言うより脱穀以外は敢えて機械化を避け、田植えも稲刈りも運搬もすべて手作業です。それは機械につぎ込む費用や燃料費を押さえ、排ガスを撒き散らさないと言う省エネ・エコの意味だけでなく、機械には代えられない手作業ならではメリットを考えてのことでもあります。
刈り入れから脱穀までの収穫期の田圃には多くの支援者が手伝いに来ます。作業には稲刈り，ハザ架けから始まってハザから何ヶ所かに稲の束を集める作業，脱穀の作業，わら束を集める作業等々，様々なものがあり、どれが欠けてもうまく流れません。米袋の運搬は大きな労力を要するけれどその1つに過ぎません。袋詰めが全部終わって『さぁ 運ぶぞぉ〜』と言うのではなく、溜まって行く米袋を次々と運ぶという流れの中での作業です。ですから小廻りがきいて機敏に動ける運搬台で、担ぐとしたら1人１袋が限界のものを1度に2袋，3袋運べるなら，あるいは2人なら4袋，1袋なら子どもでも運べるなら大助かり〜，と言う状況下での考案であることをご理解下さい。
Yanさんはいつもお手伝いがあることを前提にして営農しておられる訳ではなく、大半は夫婦2人だけの作業です。他の農家は機械の上に乗って１人作業が普通ですが・・。
私の頭には、70m(実際にはあちこちに分散して脱穀するのでもう少し短い)先から30kgを何回も担いで運ぶYanさんの姿がいつもちらついています。自分でもやってみて『これは続かない，何とかしなくては・・』と思ったのが始まりです。
確かにバタバタと右往左往して、効率の悪い動きで無駄な部分があると思いますが、Yanさんの米づくりはまだまだ発展途上で，色んなことを効率化する余裕がない段階だと思います。また善意で来てくれる方を最初から当てにして作業の段取りを組んで指図するということは出来ない方です。
けれど、経験を重ねることによって作業の効率がよくなり、もっとスマートに動けるようになって、脱穀⇒運搬を最後の仕上げ作業として、みんなでロープを引っ張って(ウインチでなく)、矢の様に飛んでくる荷台を『わぁ〜』と囃しながら迎える〜と言うような場面を想像すると楽しいですネ。それこそ『ドブトバ(ブ)スキー』です。そんな日がいつか来るかもしれません。
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