僕の山登りは宿題から始まったⅠ

2016年08月29日 09:07登山全体に公開

｢子どもたちが大きくなったら家族で大雪渓を登って白馬へいこう。」
　はるか30年近く前、毎夏白馬村で釣りがてらキャンプをして雪の残る山を見上げながら妻と話していた。
　若かったあの頃は、時々1000ｍ前後の低山に出かけたり、Tシャツ、短パン、スリッパという今考えると恥ずかしくなるほどの格好でロープウェイやリフトを使って１･２時間で往復するような山登り(山登りとはいえないかも)はしていたものの、登山の知識もほとんど無く、ザックを担いで３０００ｍ近い山に登ることなど夢の夢だった。それなのに、毎年毎年北アルプスの雪渓を眺めながら戯言のように、半ば冗談交じりに｢将来の宿題｣を課していた。
　やがて４人の子どもたちが成長したころにはそれぞれの都合で日程も合わず、毎年恒例の白馬村でのキャンプも一人、二人と欠けてゆき、やがては僕一人で車中泊をしながら河川に足を運ぶようになる。
　50歳を少しまわった夏も白馬村の河川で三山を見上げながら釣り竿を振りながら川を歩き回っていた。そのとき、どういうわけか突然、若かった頃に課したあの宿題が脳裏によみがえってきた。｢いつの間にか50歳を越え、これからは体力が衰える一方。今やらないと、一生宿題を残したままかも・・・」釣りをしながら川を歩いていても若かった頃のようにバランスよく歩けなくなっている自分をうすうす感じていた。若かったころにはありえなかった何でもない石に足をとられてつまずくこともあった。別に誰に課せられた宿題でもないので、やらなければやらないで済んでしまうのだが、なぜかこの時、変な義務感のようなものが胸の中に残った。
　いきなり白馬は無理だろうということで、妻と相談し(半ば強引に)その年は栂池から日帰りで白馬大池までを試してみた。筋力は衰え、体重は増加しているのでふくらはぎが痙攣しそうになりながらも、よく晴れた青空と可憐な花々、白く残る残雪などが創り出す世界に魅せられていた。
　それから一年かけて情報を集めたり、計画を練ったりして翌夏、テントを担ぎ、軽アイゼンを着けて白馬の大雪渓を登る。頂上小屋のテン場は濃いガスに覆われ、テントの支柱が曲がってしまうほどの強風に一晩中あおられながらも、なんとか大池経由栂池までの縦走を果たし長年の宿題を終えることができた。
　これが僕と妻の山登り事始めである。でも・・・(続く)

2016-07-28 梅雨明け一週間というけれど　こ

2016-08-29 僕の山登りは宿題から始まったⅡ

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僕の山登りは宿題から始まったⅠ

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fujikita

Re: 僕の山登りは宿題から始まったⅠ
　todora5502さん。はじめまして。宿題を無事終えておめでとうございます

。
自分は学生時代に山登りをしてましたが怪我（山登りが原因でありません）で登山は学生時代でやめましたが、私も子供が成長しましたので４～５年前から軽登山を開始しました。ただ、私は中年からある病気を患い、その病気のため断続的に、しかもハイキング程度しかできません。病気の沈静時に低山を登っていますが、todora5502さんと逆に若い時には見向きもしなかった低山、里山に魅力を感じるようになりました

。公共機関（電車、バス）を使用しますが、地元の方の何気ない会話や様子になぜか新鮮な感動を感じます

。
　前置きが長くなり申し訳ありません。自分にも宿題があります。学生時代にある岩壁をトライしましたが２回敗退してます。年齢、病気のためその岩壁を再トライする気持ちはなく宿題は未提出のままでしょう。←小学校の時、宿題しないでしばしば立たされた

。
　本日は、自分は夏休みで台風が来なければ、６月から悪化していた筋痛が沈静化したためハビリ登山開始かつ気分転換に蔵王に行く予定でした（標高差１００M

）
　todora5502さんとは状況は異なりますが、山（自然）が好きで、できる範囲で山登りを楽しもうとする気持ちは同じと思いますので今後もお互いに頑張れたらと思う次第です。
　長文で失礼いたしました。

2016/8/29 11:57

todora5502

Re[2]: 僕の山登りは宿題から始まったⅠ
fujikita さん　ありがとうございます。そうですか。若いころ本格的に岩壁に挑まれていたのですね。すごいです。今、いくつかの山に登って思うのは、おっしゃる通り低山にも低山の魅力があるなあということです。そして、人との出会いも素晴らしいなあということです。今年の黒部源流域行では1週間というある程度の時間山の中にいましたのでいろいろな方と出会い、いろいろな話をさせていただきました。とても楽しく、勉強にもなりました。いいですよねこういうのって。
　実はⅡにも書かせていただきましたが、私も今日は出かける予定でした。fujikitaさんと同じく台風の関係で中止し、また宿題が増えてしまいました。今後提出できるかどうかはわかりませんが、義務としてではなく、楽しみながら少しずつ取り組んでいきたいと思っています。
　ご病気とのこと、登りたいのに・・・というお気持ちを拝察すると、いたたまれませんが低山でも、「楽しみながら」ということを大切にしながら登っていけたら素晴らしいことだと思います。他人との競争ではありませんものね。
　お大事になさってくださいね。

2016/8/29 12:49