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昨日は、霧雨が雪になり、30�埃紊硫拱�を背負って、足が痙攣、ビバークも考えたが、休み休み登るも、白岳山頂では真っ暗闇。ヘッドライト一つで五竜山荘の灯りを目指して稜線を降りるところまでを書きました。
灯りのない山は本当に何も見えませんでした。急いで山荘まで下ろうという気持ちの焦りが、踏み跡を確かめながら歩く余裕も奪い、ハイマツに足を取られて何度も転倒、何度も転がりました。
今、考えると何も知らずに暗闇で見えない尾根で転倒をするのですから、滑落の危険が大で恐ろしいことです。でも、その時はそんな知識も無いし、そんなことを考える余裕もありませんでした。山荘の灯りを目指すだけで精一杯、怖いなどと思う余裕はまったくありませんでした。今はあの時の怖さがわかり身が震えます。痩せた尾根ではなかったのが幸いでした。
何とか山荘にたどり着いたのは、午後7時過ぎ。テントを張る気力も無く、予定を変更して山荘に泊めてもらいました。山荘の方に「まだ後から登って来る人はいませんでしたか」と聞かれ「いないと思います」と答えました。「無事でよかったですね」とも。
翌朝は、綺麗に晴れ、放射冷却でピンと張った冷たい空気の中、山荘の前から素晴らしい日の出が見られました。でも、足といい、体といい、とにかく全身が痛くて動くのが辛い。朝、五竜岳に登ってから唐松岳へ向かう予定でしたが、その気力もありません。五竜岳を諦めて、唐松山荘へ向かいました。
白岳〜唐松間の尾根もそれなりの岩場が続きます。昨日の雪が、岩に張り付き凍っています。体中が痛いのに加え、すべりそうな岩場、指でホールドすると氷で冷たくなって、やがて指先が切れ始めてしまいました。
無知とはこういうことを言うのでしょう。秋は雪も想定して山行をしなければいけなかったのに、何一つ知りませんでした。
唐松山荘下のテン場にテントを張った翌日、外に出して置いた2リットルの水の入った２本のペットボトルはカチンコチンに凍り付いていました。もちろん、夜、寒さで何度も目が覚めたことはいうまでもありません。
唐松岳にはその前の年に登頂していたので、それも諦めて、3日目も痛む体を引きずりながら八方尾根を下ってきました。
八方ゴンドラを下りて麓からタクシーで五竜テレキャビン駅駐車場に車を回収に向かいます。運転手さんに雪の話をしたら、「いやあ、この季節降ることがわりとありますよ」と言われました。そんなことも知らずに登ったのです。
それ以降、秋の登山は日が短い、雪の可能性もあるということを肝に銘じるようになりました。
２日にわたって長い話にお付き合いいただきありがとうございました。
山に慣れた皆さんに言うまでもありませんが、秋の高山は要注意です！
todora5502さま
はじめまして、陰陽師と申します。
「遠見尾根での遭難未遂(前)(後)」を拝読させて頂きました。
五竜岳、唐松岳は登山を始めた頃初めて登った山なので非常に懐かしく、その情景を思い浮かべながら「さぞ寒くて、しんどかっただろうなぁ…(;_;)」とひしひし感じてしまいました。
決して他人様に無茶な行動や(無謀な)トライ精神を推奨する気は毛頭ありませんが、何事も自身による失敗は大きな経験値となってその後の行動に生かされるものと考えます。
他の人から教えられたコトはなかなか覚えられず身につきませんが、自身で失敗したコトは絶対忘れません。
毎回「失敗な山行」はお勧めできませんが「些細な気づき」程度を持ち帰るように意識されると次回山行がより楽しく思えてきますよ(^O^)
どうぞ今後も登山を楽しんで下さいね！
onmyo-ji 様
コメントをありがとうございます。あの時は何も知らなかったのだなあと本当に思います。今でもまだまだですが･･･
おっしゃるとおり、道迷いをしたり、藪に突っ込んだりしながらそれでも、色々なことが少しずつ分かってきているかなと思います。今はこんな状態ですのでなかなか山へは行けませんが、再開できるようになったら少しずつレベルアップしていきたいなあと思います。
ありがとうございました。
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