ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

HOME > citrusさんのHP > 日記
2011年12月09日 09:15山での出来事全体に公開

素敵でない金縛り

「素敵な金縛り」という映画をみて、あり得る話だと私は思った。

インドトレッキングである村で民家泊をした時の話。
私達女性5人は、ゲストルームに通された。そこには古いベットが2つあるだけのシンプルな部屋だった。
ベットは窓の下と壁際にそれぞれ据えられている。
じゃんけんで寝る場所を決めることにしたのだが、私は負けてしまい最後残った場所に寝ることになった。
悪いことに私のインスピレーションで一番寝たくないと感じた場所が当たってしまったのだ。
それは壁際のベットだった。
そのインスピレーションのことは誰にも言っていないのに私はそういう物から逃げられなかったことになる。

夜中、一人がトイレに行った。ドアを開け部屋に入った時彼女は一人ではなかった。
インド人の男が一緒に付いて来たのである。
「アレッ!」と思い私は目を開けそれを見ていたが声は出なかった。
彼女は私のベットの足元で寝ている。
一人寝るのがいっぱいで人の立つ余裕はないのだが、その男は彼女が寝るのを待つかのようにして私の足元に立ったのだ。
肌の色は褐色、頬が痩せこけ目だけがギラギラと光っているのが不気味だった。
「来ないで!来ないで!」と何度も何度も言ったけれど言葉にならない。
そして私に被さった。しかし重みは感じない。
やっと声が出た。「ウ〜〜〜ゥ〜〜〜」

皆が起きて私を揺すったが、その男は消えなかった。

「素敵な金縛り」ではないが迷える霊魂が現れるのは全世界共通であることを知ってしまったのである。

後日、日本に戻って真っ先に話した友達は「あなたは選ばれたのよ」と私に言った。

追加
この様にごく稀な経験をしてしまった訳ですが、私は怖いと思った訳ではありません。むしろこのゴーストの切ない想いを感じ哀れみを受けました。
もしかしたら、自分の妻と私が似ていたのかも知れません。そう考えると意外と優しい気分になってきます。
生きている人間なら絶対許せることではないですが、ゴーストだから許せることですね。
お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:187人

コメント

この日記はコメントを受け付けていません。