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昭和49年発行の日地出版の「登山・ハイキング地図」では赤破線になっています。(画像2)
最新の「山と高原地図」は持っていないので、ヤマプラで見ると昭和55年発行の地図と同様で大岩山から三ッ頭までは道なし、大岩山から鞍掛山分岐までが赤破線になっているようです。
烏帽子岳から大岩山の間にあった梯子や鎖、ワイヤーは新しく、数年前から七丈小屋の小屋番さんが整備されているとの事だから、比較的最近まで廃道状態で踏み跡も定かでない所もあったのでしょう。まだ「山と高原地図」には反映されてはいないけど、将来的には破線か実線のルートとして記載されるのでしょうね。
こうして並べてみると、登山道の移り変わりが見えるようで面白くもあり、破線が入っていた昭和40年代には、大岩山の梯子と鎖の激急登や烏帽子岳の這松の山頂は、どんな状態だったのか等々興味はつきません。
八丁尾根だけの事ではないけど、地図を眺めていてもう一つ気になったのが登山地図の赤破線とかバリエーションルートとかいう事。
赤破線は赤実線より踏み跡が不明確だとか、藪や岩などの困難な要素があるというのは明白だけど、その判断基準はどのあたりなのか気にかかります。破線であっても実線のように踏まれていたり鎖や梯子が整備されている所もあるし、逆に実線であっても藪が煩かったり鎖の無い急な岩場が有ったりする所もあります。
登山道の状態は年々変化するし、地図を作る会社の調査能力も限られているから仕方ない面もあるけど、ここは違うだろうと思うことがままあって、もう少し何とかならないものかと思っています。
バリエーションルートに関しては、「山と高原地図」を基準として、赤実線、赤破線の入っていない所をバリエーションルートと呼んでいる人が多いように見受けられ、殊更バリエーションルートであると強調しているような記録も見られます。しかし、作業道が在ったり踏み跡が明瞭なルートをバリエーションルートと呼ぶのには抵抗があります。
あまり拘っても仕方ない些細な事ではあるけど、バリエーションルートって何でしょうね。正規のルートではないという意味なら地図に線の入っていない所はそうだけど、「山と高原地図」を基準とするのは何か違うような気もします。だから私はバリエーションルートという表現は極力使わないようにしています。
guchi999さん こんにちは
毎度興味深い内容の投稿ありがとうございます。
昔の地図で思い出したのですが、先日、大門沢小屋を訪れた際に部屋の壁に1970台後半の南アルプスの地図/ルート図が貼られておりました。因みに作成は写真家の白籏史朗さんでした。この地図を見ながら同行者とも話が弾みました。地図にはたとえ古いものでも、そのような魅力と力を持っていますね
poohtaさん、こんにちは
地図を使う場合は極力最新のものを使用するのは当然だから、普通は古い地図は処分しますよね。でも、昔とルートが変わったのを自分が過去に歩いた時と比較したり、最近になって歩いた場所が昔はどのようだったかを想像するのは楽しいですよね。だから中々捨てられません。
白籏史朗さんは南アルプスの大家ですから、普通のルート図とは違った独自の視点で作られたのでしょうね。
見てみたい気もするけど、その為にだけ大門沢小屋までは行けないのが問題です。
エアリアマップではエリアによって著者?(グループ)が異なり、コースタイムのバラツキがかなり大きいので、赤実線と赤破線、茶色破線の区別もたぶんエリア間で整合は取れていないと思います。
現実問題として出版社の担当者より地元の山岳会の方が地元の山に詳しいので仕方がないことではありますね。
登山者でもバリエーションと感じるかどうかは人それぞれで、山岳界では統一基準は存在しないと思います。百名山級の山しか登らない登山者ならエアリアの赤破線でもバリエーションかもしれません。
私などは夏のクソ暑い時期は涼み目的なので登山道のあるアルプス級の山しか歩きませんが、涼しい時期はほとんど登る人がいない登山道が無い山に登るのが大半なので、道が無いことが当たり前になってます
ハイマツの藪漕ぎを終えて一般登山道に出ると登山道の有難さが身にしみますね
toradangoさん、こんにちは
エアリアマップやガイドブックが筆者によって微妙に異なるのは仕方ないけど、ある程度の統一感が欲しいところですね。初心者の方が、ある山域で破線コースで問題なかったからと、別の山域へ行ったら苦労する事になった、なんて懸念がありますから。
>バリエーションと感じるかは人それぞれ
確かにそうですね。言ってしまえば、これが結論なのでしょうね。
あまり経験の無い人が誇らしげにバリエーションという記録を上げたとしても、それなりのレベルの人から見れば笑止ものでしかなかったりしますよね。
>ハイマツの藪漕ぎを・・・
ハイマツでなくても道のない所から登山道に出るとホッとしますね。
しかし、ハイマツの藪漕ぎは辛いですよね、見た目以上に絡み合う枝が手強くて思うように進めないし、服が松ヤニでベタベタになったり。視界が開けているだけに進まないのが分かるから嫌になります。
guchi999さん、こんばんは!
八丁尾根からのルートは一昨年歩きましたが、なぜ「山と高原地図」にはないんだろうと思うぐらいでした。赤の実線と破線の違い、地図を発行する会社の判断にもよるものなんでしょうか
ヤマレコの情報もありがたく感じることもありますが、小生は先入観を持って山に入りたくないので、極力サクッとしか見ないようにしています。
昔の地図と現在の地図、地図とSNS、時代の変遷を感じながら山に入るにはうまく情報を活用しなさい、っていうことでしょうか
mi88nさん、こんにちは
実線と破線の違いは、出版社の編集会議か何かで決めているのでしょうね。あるいは担当者の判断に任されているのかも知れません。
地理院の地形図と登山地図を比べると、書いてある登山道に関しては登山地図のほうが信頼度は高いですね。地理院の地図では在るはずの道が無い事はしょっちゅうです。
先入観を持ちたくないから、ネットとかの情報はあまり見られないとの事ですが、私は結構、見る方です。
自分の体力や技量レベルは分かっているので(つもり)、持っている能力で安全/確実にこなす為に情報は欠かせません。
もっとも、いくら情報収集しても、状況はいつも同じではないから、最終的には現地で判断なのですけどね。
guchi999さん,はじめまして。
バリエーションルートって何なんだろう?って気持ちは僕も同感です。でも共通した答えは出ないと思っています。
以前ヤマレコでバリエーションルートを歩く方を非難する日記などもありましたので、何をもってバリエーションと定義しているのか問うたのですが、その方の意味するバリエーションと僕の意味するバリエーションルートには大きな差がありました。
僕も先月、日向八丁尾根を歩いてきましたが、七丈小屋の管理人さんの整備のおかげでとても良い道だったので驚きました。
きっと近いうちに「山と高原地図」でも反映されるでしょうね。
結局のところ、「山と高原地図」が基準で、あとは岩でも沢でも藪でも、八丁尾根でも、個人の感じ方次第でバリエーションルートという事になるものだと僕は理解しています。
しかし、一般的にバリエーションルートに変わる言葉が今のところ無いので難しいですね...。
一つ羨ましいのが、その昭和55年の「山と高原地図」です!
南アルプスの廃道をメインに歩いてる僕とってお宝のような地図で滅多にお目に掛かれない代物です!
もう少し南側の方も見てみたいです。
いやぁ〜羨ましい!!!
kaikaireiさん、はじめまして。
山行記録を拝見しましたが、錚々たる記録が並んでいますね。凄いです。
やはり皆さん仰るように、バリエーションルートは人によって意味が異なるから定義のしようがないですね。やはりマイナーなルートとか呼ぶのが良さそうです。
>一つ羨ましいのが、その昭和55年の
その昭和55年の「山と高原地図」は、白峰南嶺は広河内岳以南には道を示す線は入っていないし、登山道に関して言えば今の物とそれほど変わっていないようです。
強いて言えば、広河内岳から池ノ沢を通って大井川東俣の合流点まで、そこから北俣岳のコルや新蛇抜山に上がる赤破線が入っているくらいです。
むしろ、昭和49年の日地の地図の方が、kaikaireiさんも行かれた塩見岳の北俣尾根や南荒川から塩見小屋への赤破線が入っていたり、農鳥岳の大唐松尾根に滝ノ沢頭に向って不明瞭と書かれた細い黒破線が書かれていたりします。
ただ、この地図は等高線の精度も良くないし、あまりも古いので、今いっても踏み跡の痕跡さえ見られないかも知れません。
因みにプラスチックペーパーの「山と高原地図」は、古くなるとコナゴナになって分解しはじめます。山で使う頻度が多かった地図ほど分解は早く、やはり日光劣化の影響が大きいようです。
ranger9-1さん、こんにちは
登山道の厳密な定義等さておくとして、私自身の感覚としてはバリエーションルートとは、岩壁登攀などであるルートから派生したルートというイメージがあるのですが、仰られるように初登を逃した人が後から別のルートとして開いたような面もありますね。
>日本の山岳地帯は近代登山が始まる以前・・・
確かにそうですね。初期の頃は山で仕事をしている人を案内としてルートを開いているし、マタギの人などは獲物を追って道無き所を歩いているから、バリエーションもへったくれも無い。
だから登山者に限定すれば、全てバリエーションで良いのかも知れません。
毎々いろいろ勉強になります!
ワタシも時々古道を調べるときに昭和初期のガイドブックや地図を参考にしたりするんですが、見てるだけでも面白いですよね〜
「バリエーションルート」の話は、ワタシも前から気になってて、以前はマイナールートとか地味ルートとか呼んでましたが、でもどうも意図が通じない場合が多く面倒なので最近は「違うよな〜」と思いつつも「Vルート」とか呼んでたりします
ぼちぼち藪も消える頃なんで、これから「地味ルート」が楽しみですね〜
クニさんも昔の地図やガイドブックの愛好家でしたか!
廃道になった古道を歩いていると、その道が賑わっていた頃はどんなだったのか考えますよね。また、踏み跡のハッキリしない所で藪を掻き分けたり、ルート探してウロウロしていると、黎明期のパイオニア達は、こういう苦労をしていたのだなあ、なんて思ったりしています。こういうのが地味ルートの楽しみですね。
もっとも、先達の頃から比べればアプローチも容易だし、装備も格段に軽量、高性能だから、当時と同じとは言えませんけど。
「バリエーションルート」に関しては、皆さん言われているように、概念は人それぞれで、結局は呼び名の問題でしかないのだけど、少し勘違いしている人もいますよね。
地味ルートには、まだ少し早いのではないでしょうか。
やっぱり、木の葉の色が変わり始める頃からかなあ。
もっとも、クニさんは盛夏にクモの巣バリバリ、ブヨがうようよ、なんて所に平気で突撃する人だから、少し涼しくなればOKなのですね。
guchi999さん、こんにちわ。
以前と現在の地図の比較は結構おもしろいですよね。
昔の地図をお持ちで羨ましいです。自分は整理整頓ができない人間で学生時代に持っていた地図や山の本はすべて破棄・行方不明です
「バリエーション」は、日本の山ではザイル(ロープ)を使用するルート。海外登山(行ったことはありませんが)では一般ルートでなく標高差1000m程はある垂壁に近いルート。こんな印象ですか。
殆どの方は昭文社の地図を使用されていらっしゃると思います。自分なら、昭文社の地図の、実線、破線、記載なし、の3通りの表現にするかと思います。
遭難したくないので、実線しか行きません
fujikitaさん、こんにちは。
そうなんです。
昔の地図と比較すると、測定精度が向上したて地形が変わっているのが見つかったり、登山道が変わっている理由を考えたて、分からないと実際に行って確認する事を考えたりと、色々楽しめます。
コースタイムの比較でも、その背景を考えると面白いです。
地図は生もので、実用には最新版を使うから、古いのを取っておくかの判断は悩ましいですよね。持っていれば面白い事もあるけど、やっぱり邪魔でもあります。
本当に古い地図は、古本屋とかで手に入る事もあるけど、20年とか中途半端に古いのは入手方法がないというのも困った問題です。
バリエーションの定義は人それぞれだから構わないのだけど、明瞭な登山道や踏跡がある所は、私はそう呼びたくないです。
ただ、これも微妙で、例えば八ヶ岳の阿弥陀の南稜とか中央稜などは夏に行くと完全に道になっています。それでも岩場に鎖は無いし積雪期に行けばバリエーションルートと言っても良い気もします。まあ、言葉の問題なのですけどね。
実線、破線、記載なし、の定義であれば明確で良いですね。
破線には行かないとの事ですが、エリアの違いよって破線より厳しい実線ルートなんてのも在るから注意しないといけませんよね。
逆に破線でも実線以上に整備されている所もあります。この前いった雨乞岳のそばの戸屋山はそうでした。
恐らくfujikitaさんなら、破線のルートは問題ないのではないでしょうか
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