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なんてのは大ウソで、ほとんどは食い物の話とエロ話で過ごしていたような気がしますが、年に1、2回は丹沢の山麓で宴会を行うのが恒例で、時には酔いにまかせてダミ声を張り上げることもありました。
そんな時に唄っていた古い山の歌集を、まだ持っています。(画像1)
めくって見ると色々と懐かしい歌が並んでおり、誰もが知っている「雪山賛歌」や「山男の歌」の他に「谷川小唄」とか「新人哀歌」等のいわゆる替え歌も載っています。その中で、ちょっと面白いのが「水無数え歌」。
丹沢ローカルの替え歌ではありますが水無川流域の沢の特徴をよく表しています。馴染みのない人には何の事やら・・・という感じでしょうけど、この流域での沢登り経験がある人には判ると思います。
少し長いけど、以下に全歌詞を。
一つとせ〜 人に知られし丹沢の〜 水無河原の数え歌〜
そいつぁ豪気だね〜 そいつぁ豪気だね〜 (このフレーズは全番でリフレイン)
二つとせ〜 不思議じゃないぞ本谷の〜 F8落ちればあの世行き〜
三つとせ〜 見れば見るほどしわい谷〜 セドの大滝テラス上〜
四つとせ〜 よせばいいのに新茅の〜 大滝直登でひっかかる〜
五つとせ〜 いちばん楽だと言うけれど〜 源次郎でさえもケガをする〜
六つとせ〜 むずかしそうな沖源は〜 F1F2で後は楽〜
七つとせ〜 長くていやなトバの沢〜 右と左で招きあい〜
八つとせ〜 野郎は登るな金冷やし〜 登れば迷ってガレセイド〜
九つとせ〜 こころ見たいは流れ沢〜 バカから下る快適さ〜
十とせ〜 トバの大沢なまえだけ〜 腰のハンマがあくびする〜
十一とせ〜 沖の大沢そぐら沢〜 ヒゴノ沢もおまけ沢〜
おまけとせ〜 もしもモミソをやる気なら〜 雑巾かた手に登りゃんせ〜
終わりとせ〜 尾張名古屋は城でもつ〜 天下の水無おれで持つ〜
まあ、こういうのや「よかち〇ち〇」なんてのを酒の勢いでやっていたわけですね。
古き良き時代、昭和は遠くなりにけり、です。(本当に良い時代だったかは疑問ではありますが)
数ある山の歌の中で好きだったのが「ピッケルの嘆き」「いつかある日」「穂高よさらば」「雪山に消えたあいつ」「山の友に」といったところ。
「いつかある日」は、発売当時の山渓の広告で『岳人よ、この歌に涙せよ・・・』とか何とかいうコピーに感化されてレコードを買ってしまいました。(画像2)
聞いてみたい人は下のリンクからどうぞ。他の歌もyoutubeで検索すると色々出てきます。
今、聞いても良い曲ではあるものの『自己陶酔だな、これは』と思ったりするのは、純粋さなどはとっくの昔に何処かに置き忘れてしまったからでしょうか。
そうは言っても「山の友に」を聞いていると、懐かしい岳友の顔が浮かんできます。単に年を取って、好みが変わっただけかも知れません。
若い時に馴染んだ歌は記憶と離せず、特別なものですね。
水無川は、さすが日本一遡行者の多いと言われるだけあって、8番までの歌があるとは。
いつかあるひのような湿っぽい歌は、聞くにはいいのですが、自分で歌ったことはないですね。昔、NHKのみんなのうたでハイファイセットが歌っていたのが強く記憶に残っています。
原題のデュプレの詞は今も好きですね。深田久弥訳ですね。
yoneyamaさん、
水無川は多くの人が遡行するからこそ「水無数え歌」のようなのが作られたのでしょうね。
口伝で広まったためか、教わった人によって少しずつ歌詞が違っていたりします。
確かに「いつかある日」のような歌は、歌うより聞くほうがいいですね。同じ意味で「雪山に消えたあいつ」も同類だと思います。
深田久弥の訳詞は、元詞の説明的な所を上手く省いて楽曲に馴染むようにした感じですね。
デュプラの詞は色々な人が翻訳しているようですが、「氷壁」の2章に出てくる井上靖自身が翻訳したのは、少し直訳に近いような気がします。
*追記:上記の氷壁」の2章は、3章の間違いでした。
♫いつか私が〜ヒマラヤに
行けたとしたら嬉しいわ♪
guchi999さん、おはようございます。
私も、「ピッケルの嘆き」好きです!
うちは女子大だったせいか?下りは、ずーっと歌を歌ってました。夜のテントでは、恋バナもしたけど、口伝で歌を教えてもらってました。
歌集には、○月×日 ○○にてなんてメモを記入して、教えてもらった日付を書き込んだりしてました。
懐かしいです。
残念ながら、水無川の替え歌は存じませんが
未だにたまに歌ってます
jikyoonさん、こんにちは。
そうか〜、女子大パーティは山で歌ってたのか〜
ガサツな我々は、お下品な宴会余興の合間に、って感じだったのです。
「ピッケルの嘆き」良いですよね。
「山の友に」と同じように、かつての山での日々を思い出すという気分の時には最高です。
マイナーな曲だからかyoutubeでは出てこないけど、ちゃんとしたメロディーで上手な人が歌っているのを聞きたいものです。
歌のピッケルは床の間で嘆いているけど、私のは納戸の奥で錆ているから、嘆きどころか諦観という所です。
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