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自分の身長に30〜35センチ以上のプラスが適当とされていたからである。
最初の締め具は、初心者用のカンダハーであった。
上達に連れて長くなり、一時的にだが210センチの板を使った事さえもあった。
それから時代が進むと段階的に板の長さは短くなり、スキー引退後の近年では身長と同じ位の板を履く人が多いと聞く。
色々な理由があるだろうが滑走流儀の変遷、板の形状材質の変遷、ゲレンデ整備の向上によるところが大きいと思われる。
勿論、スキー術とスキー製造技術、それにゲレンデ整備器機技術の向上もあっての事だ。
学生時代に初めて習ったのは、曲がる方向に肩を振り込むフランス式スキー術であった。
この流儀はボーゲン、シュテムボーゲンが中心で山スキーに適する滑りだ。
だが間もなく、シュテムクリスチャニヤからパラレルクリスチャニヤが主流になり、更にオーストリアのウエーデルンともなれば肩ならぬ腰から下の振込みであるから、フランス式とは全く相反する姿勢となる。
この変遷の中でスキー学校にも入らず見様見真似で滑っていたので、自分のスキー術はすっかり自己流に固まってしまった。
それでも大回転競技のコースが楽に滑れたし、より悪場の急斜面でも転倒することはなかったのだが、岳会の雪上合宿訓練で相棒に貶された。
「深い新雪の急斜面では通用しない」と図星を指摘されてしまったのだ。
紹介され後に親友になったスキー指導員O氏に入門して習い、新雪も自在になったが自己流フォームの修正は終いまで出来なかった。
O氏の言によれば「一級位持ってないと降れない場所も平気で付いて来るから実力は認めるが、その自己流フォームでは二級でも絶対に取れない」とのことであった。
スキー板が進化し新調の度に短くなると、その都度操作性が向上した。
しかも安定性が悪くなる気配は少しも感じなかったので、板の性能向上も大きかったのであろう。
スキーを卒業した二十数年前には山スキーと同じ長さの190センチの板をゲレンデで使っていた。
履き替えて短くなる度に上手くなったような気がしたものだ。
だが、師であるO氏の言に従い、スキーの検定を受けたことがない。
写真は50年前の志賀高原 法坂スキー場(現サンバレースキー場)でのスナップである。
偶々、身長とスキー板の長さの比較が見える写真になった。
締め具はロータリー式のラグリーメンで、革製スキー靴とエラスチックのスキーズボンを履いている。
そして背景にはリフトが写っている。
ペアで座るリフトが無く、シングル座席ばかりだった。
しかも写真では背当ての無い座席が殆んどで、時々背当て付きが混在しているのが確認できる。
乗ろうとして振り落とされる人の多い、危ないリフトだった。
熊の湯から横手山に登る長いリフトさえも、背当ての無い危ないリフトだったのである。
支柱を通過するたびにガタゴト揺られ、落ちそうになり吊り棒にしがみ付いたことが何度もあった。
ある時、支柱と支柱の中間で居眠りした人が落下し、反動で揺すられた前後の二名も巻き添え落下した場面を後方から目撃した。
高い場所なら軽い怪我では済まない、危ないリフトだったのである。
背当てと屋根の付いたペア座席の立派なリフトを見ると、スキー場設備の進化に感無量だが、それに爺臭い年寄りが一人で乗った時、後の客が若い女性だったら隣に座ってくれるのか心配になる。
一台やり過ごされ、自分一人だけが座っての出発は寂しいなぁ〜などと余計な事を思ってしまうのだ。ainakaren
*憧れのスキー板 カザマ 太郎モデルの記憶 http://www.yamareco.com/modules/diary/8042-detail-43116
ainakaさん、こんばんは。
今では身長より短い(10cm程度?)板がゲレスキでは標準だと思われます。用具の進歩で高速ターンの安定性が向上し、GS系の競技でも無ければ長い板のメリットが無いようです。
スキーを始めた頃はいずれは山スキーに行きたいと思っていましたが、周りには基礎系のイントラが多数で、結局は山に入ることなくバッジだけやってその後にゲレ遊びになってしまいました。
でも、ainakaさんより上の年代で、我々よりも遙かに若い格好でかっとんでいるイントラ上がりの方々を知っているので、隣に若い女性が座る可能性は私なんかより遙かに高いと思います。ウェアとゴーグルでどうにでもなりますから
最新のウェアと板を買えないこの世代が一番もてません
スキー用具は本当に時代の変遷を感じさせますね。
当方は流石に身長+15cm世代ですが、初めて履いた山スキーはジル125と皮の重登山靴でした。
それで背もたれ無シングル搬器に乗って練習したのを思い出しました。搬器に乗ること自体が練習でしたが・・・
renさんこんばんは。
小生も身長+20cmを進められた口です。
泣けなしの給料から大枚をはたいてニシザワの195cmの板を買い
ました。
緩斜面では漕がなくても滑るので楽でしたが、コブの斜面では回
転が効かず苦労した思い出があります。
蔵王の横倉の壁や妙高の丸山の壁を半分以上転がり落ちて滑って
いました。
fireboltさん、こんにちは。
コメント深謝です。
この数年で更に短い板が使われるようになっているのですね。
身長より10センチも短いんですか。
そうなると、もうスケート靴みたいな感覚ですかねぇ。
山スキーのほうがゲレンデの板より長いかも知れませんね。
派手なウエアーと大きなゴーグルって手がありますか〜。
でも残念ながらスキーを履く事はもうありません。
リフトに乗る事があっても、夏山だけでしょうね。
kosugimaruさん、こんにちは。
コメント深謝です。
プラス15センチだと、24〜5年くらい前ですかねぇ。
まだ座面だけのリフトがありましたか。
昔、終点近くで景色に見惚れ長いスキーの先端を降り台に引っ掛けて落ちる人が居ましたねぇ〜。
それこそ「長いスキー板と危ないリフト」でしょうか。
hamuo96さん、こんにちは。
コメント深謝です。
スキー選びは短くなりましたが、スキー慣れした人は長めを好み、人にも勧めますから、初心者が真に受けて長いのを選択すると、スキー操作に苦労します。
瘤の急斜面はついくぼみに沿って滑りたくなりますが、山のテッペンの直ぐ下を繋げるように滑ると楽に回転できるんですね。
山で回るって云ってましたね。
発哺のジャイアントコースの下半分などそんな感じに飛ばしました。
下端で転んで吹っ飛び、正面の食堂に突っ込んだ仲間が居ましたね。
皆、現在のモーグルのような滑りをしていました。
なつかしいなぁ〜。
ainakaren様、初めてコメントさせて頂きます。
私もかつてはスキーにのめり込み、ワンシーズンに十回以上もスキーに出かけていました。
スキーを始めた当初には、老舗のスキー場にはまだシングルリフトなるものが残っていましたね。さすがに背当てのないリフトがあったかどうかは記憶にありません。
そういうリフトはまた速度が非常に遅い!。居眠りするどころか、上に着くまでに凍えてしまいそうでしたが。
主流だったペアリフトはおっしゃるように乗る時の相方が問題(^^)。私はほとんど単独行でしたから、うまく女の子と乗れるように計らったのに相手に遠慮されてしまい、一人で寂しく乗ったりしました。
そのうちに「クワッド」と呼ばれる四人乗りリフトが登場した時にはびっくりしましたね。またその頃になると「デタッチャブル」という方式で乗り場ではゆっくりになり、乗ってからスピードが上がるという便利なものになりました。さらに「フード付き」などという至れり尽くせりなリフトが出ると、もう過保護じゃないか、と思うくらい・・・。
思えばリフトも進んだものですね。今はもうリフトどころかちょっと長い索道ならゴンドラが当たり前ですものね。
pasocomさん、こんばんは。
コメント深謝です。
熊の湯から横手山頂への長いリフトが、昔は一本の連続した座面だけのシングルリフトでした。
途中、停電で長時間停止〜寒くても雪面から高くて飛び降り不可能〜小キジの我慢が限界〜仕方なく座ったまま雪面に放出〜小1時間で復旧〜搬送途中、眼下に黄変した雪面を次々数箇所に発見〜自分だけでは無かったと安堵〜可笑しくって笑いを噛み締める〜なんて事がありました。
原始的でしたねぇ〜。
現在の進化したリフトが夢みたいです。
そのうちトイレ付きゴンドラが出来るかも〜。
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