立山三山、剱岳、剱沢雪渓、下ノ廊下(一部)周遊山行

2017年08月02日(水) 〜 2017年08月04日(金)

• GPS: 52:50
• 距離: 28.4km
• 登り: 2,780m
• 下り: 3,691m

コースタイム

1日目

• 山行: 5:38
• 休憩: 1:23
• 合計: 7:01

9:30 室堂
10:13 10:18 室堂山展望台
11:02 11:03 浄土山
11:10 11:10 浄土山南峰
11:36 11:53 一の越山荘
12:45 13:10 雄山
13:27 13:36 立山
13:42 13:43 大汝休憩所
13:51 13:53 富士ノ折立
14:22 14:34 真砂岳
15:14 15:14 別山南峰
15:33 15:43 別山北峰
15:50 15:51 別山南峰
16:31 剱沢キャンプ場

2日目

• 山行: 6:23
• 休憩: 2:27
• 合計: 8:50

5:03 剱沢キャンプ場
5:24 5:25 剣山荘
5:49 5:49 一服剱
6:33 6:39 前剱
6:54 6:54 前劔の門
7:19 7:21 平蔵の頭
7:35 7:37 カニの縦バイ
7:48 7:50 カニのハサミ
7:54 8:36 剱岳
8:42 8:44 カニのハサミ
8:52 9:02 カニの縦バイ
9:18 9:20 平蔵の頭
9:37 9:37 前劔の門
9:49 9:58 前剱
10:32 10:34 一服剱
10:55 11:25 クロユリのコル
12:25 13:01 剱御前
13:25 13:26 剱御前小舎
13:53 剱沢キャンプ場

3日目

• 山行: 7:20
• 休憩: 1:40
• 合計: 9:00

5:10 剱沢キャンプ場
5:15 5:16 剱澤小屋
5:40 5:45 2300m付近(アイゼン着)
6:05 6:05 平蔵谷出合
6:10 6:10 長次郎谷出合
6:46 7:00 真砂沢ロッジ
7:08 7:09 三ノ沢
8:30 8:44 ハシゴ谷乗越
9:55 10:10 内蔵助平
11:20 11:55 南稜下(治療)
12:15 12:15 内蔵助谷出合
13:00 13:15 黒四ダム下の橋
14:05 14:05 トロリーバス駅
14:10 展望台

天候

3日とも晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

扇沢無料駐車場にマイカーを駐車し、室堂まで各種公共交通機関で移動

コース状況／危険箇所等

立山三山、剱岳別山尾根の一般道は問題なく、雪渓を横切る箇所いくつかありますが、距離が短く斜度も緩いのでアイゼンなくても渡れます。
剣沢雪渓はアイゼンが必要でナムの滝付近は崩落の危険があるということで一旦左岸の夏道に避けて真砂沢ロッジに出ます。
三ノ沢出合の雪渓はしっかりしているので雪渓を横断して対岸(ハシゴ谷乗越側)へ渡ることができますが、踏み跡もなくわかりにくいので読図と対岸のルートのマークを見逃さないよう注意が必要です。

その他周辺情報

下山後は、薬師の湯が良いです。Webサイトの割引画面を見せると-100円となります(700円→割引で600円)。
温泉の食事は16時までで、大町温泉郷の他の食事処は2軒あり、17時〜と18時〜の開店となるようです。

写真

8/2 6:34

扇沢出発
天気もばっちり

8/2 6:58

扇沢でトロリーバスを待ちます
結構並んでましたが、全員始発に乗れました

8/2 7:54

黒部ダムで記念撮影
立山もしっかり見えます

8/2 8:00

黒部ダムの放流と虹
今年は水量が多いということで上から放水していて迫力があるそう

8/2 9:22

室堂に予定通り到着

8/2 9:30

今日は立山三山を周遊します

8/2 9:52

まずは浄土山を目指します

8/2 10:08

みくりが池が見えます
雪渓の白と緑のコントラストが美しい

8/2 10:56

浄土山到着

8/2 10:58

ヤマハハコの仲間

8/2 11:28

クモマグサ

8/2 11:39

一ノ越到着
地元の小学生で賑わってました

8/2 12:09

室堂と大日岳が一望できます

8/2 12:35

雄山までの登りからの浄土山、龍王岳

8/2 12:50

雄山到着

8/2 13:02

山頂まではご祈祷しないと上がれません

8/2 13:12

少しガスってきましたが、これもまた良い

8/2 13:37

大汝山到着
立山の最高点

8/2 13:38

富士ノ折立、真砂岳、別山の向こうに剱岳が見えます

8/2 13:58

何度見ても美しい

8/2 14:20

真砂岳到着です

8/2 15:22

別山からの剱岳
明日もこんな天気であることを祈ります

8/2 16:08

幕営地の剱沢へ降りていきます

8/2 16:36

剱沢キャンプ場に到着
すでに数十張がありますが、まだまだ余裕があります

8/2 17:01

ビールで乾杯

8/2 18:06

初日の夕飯はyuetakeくんの特製カレー
肉たっぷりで美味！

8/3 4:44

夜明けの剱岳
今日も天気が良さそうです

8/3 5:05

剱御前のモルゲンロート

8/3 5:13

なんとも幻想的

8/3 5:25

剣山荘前の池に逆さ剣が！

8/3 6:14

イワカガミ

8/3 6:21

一服剱から剱沢を望む
結構、登ってきました

8/3 6:29

前剱と剱岳
まだまだ登ります

8/3 6:31

大ナメクジ

8/3 6:38

前剱到着

8/3 6:46

チシマギキョウ

8/3 6:47

高度感のあるハシゴ
登りでしか通りません

8/3 6:59

チングルマ

8/3 7:10

岩場で渋滞中

8/3 7:17

平蔵のコルにおります

8/3 7:22

大文字草の仲間
あまり水気のない稜線に咲くとは

8/3 7:26

まだまだ雪渓は厚いです

8/3 7:34

カニの縦ばい
実際登ってみると足場はしっかりしており、鎖もあるので問題なく登れる

8/3 7:35

カニの縦ばい

8/3 7:54

山頂まであと少し
奥に薬師岳、黒部五郎岳が見えます

8/3 7:58

剱岳山頂

8/3 8:03

三角点がひっそりと

8/3 8:29

八ツ峰と長次郎谷
何人か登ってきてました

8/3 8:31

長次郎の左俣の突き上げまでおりて偵察
次回はここから登りたい

8/3 8:41

本当に何度見ても美しい

8/3 8:43

下山開始

8/3 9:05

カニの横ばい
ここでも渋滞中

8/3 9:09

横ばい

8/3 9:10

こちらも足場がしっかりしているので全く問題無し

8/3 9:16

横ばい後のハシゴの下にトイレが

8/3 9:30

8/3 10:36

クルマユリ

8/3 10:43

トウヤクリンドウ

8/3 10:54

クロユリのコル近くでゴゼンタチバナ発見

8/3 11:07

クロユリのコルからの剱岳

8/3 11:37

廃道から剣御前を目指すため、取り付き点を模索中
ミニ雪渓を上がり、上部2つの岩のコルを詰めることに

8/3 11:38

雪渓は滑るので慎重に登ります

8/3 11:45

コルになんとか取り付けそうです
このまま藪漕ぎで進みます

8/3 11:49

なんとか稜線に出ました

8/3 11:50

廃道になっているものの辛うじて踏み跡が残っています

8/3 11:52

8/3 12:01

ハイマツ帯をかき分けて進みます
しかし、松の花粉がすごい。。。

8/3 12:20

8/3 12:22

8/3 12:25

剣御前まであと少し
やっぱりバリエーションは良いね

8/3 13:10

剣御前を越え帰路につきます
途中でチングルマの群落を発見

8/3 13:12

こちらもなかなか険しい

8/3 13:25

剣御前小屋
ここで剱岳のバッチをゲット

8/3 13:54

テン場に戻ってきました

8/3 16:38

時間があったので、簡単なロープの講習会を行いました

8/3 19:06

夕焼けと剱岳

8/3 19:23

8/3 22:42

夜のテン場

8/3 22:45

月光に照らされる剱岳

8/3 22:50

月光の中のイワカガミとチングルマ

8/3 22:54

月夜の雪渓もまたきれい

8/4 1:24

月が沈んだあとの星空と剱岳

8/4 4:54

テン場のイワカガミ

8/4 5:05

朝はあいにく剱岳が見えませんでしたが、なんとも美しい朝焼けとなりました

8/4 5:21

剱沢を下山します

8/4 5:35

7mほどの滝が雪渓の下に落ちています

8/4 5:51

アイゼン装着し、雪渓を下ります

8/4 5:57

雪渓がでかい

8/4 6:02

平蔵谷

8/4 6:03

8/4 6:10

8/4 6:15

長次郎谷
次回はここを上がります

8/4 6:33

別山沢との出会
雪渓の下のナムの滝の轟音が響き渡ってます

8/4 6:37

雪渓が溶け落ちて巨大な穴が空いてます

8/4 7:11

真砂沢ロッジを過ぎ剱沢のスノーブリッジを渡ります
三ノ沢の対岸に印があります

8/4 7:17

ニョイスミレ？の仲間

8/4 7:34

マイヅルソウ
雪渓で寒いせいか今頃咲いてます

8/4 7:49

ハシゴ谷乗越途中から八ツ峰

8/4 8:11

まだまだ登ります

8/4 8:16

一服剱が見えました

8/4 8:53

オオバギボウシの花

8/4 10:12

ハシゴ谷乗越を越え内蔵助平の橋到着

8/4 10:14

水が青い

8/4 10:22

オオタテガビンが見えます

8/4 11:02

アップダウンが続きます

8/4 12:09

もう少しで下ノ廊下出合です

8/4 12:17

下ノ廊下
他の沢とは比べ物にならないくらいでかい

8/4 12:24

巨大な雪渓がまだ残ってます

8/4 12:28

丸山沢のハシゴ
つい一週間前に雪渓が融けてハシゴをかけたとのこと

8/4 12:33

シモツケソウ

8/4 13:01

黒部ダムが見えました

8/4 13:02

ダムの放流で雨のように水しぶきが降ってきます

8/4 13:16

最後のハシゴを渡り対岸へ
この橋もダムの100t放流で流され、1週間前に掛け直されたとのこと

8/4 13:56

ヤマホタルブクロ

8/4 14:05

ようやくトロリーバス駅到着

8/4 14:09

最後に展望台まで220段の階段を上がって

8/4 14:16

展望台で記念撮影

撮影機器：

サイバーショット DSC-RX100 SONY

装備

個人装備

ヘッドランプ

1

予備電池

1

1/25,000地形図

1

ガイド地図

1

コンパス

1

筆記具

1

ライター

1

ナイフ

1

保険証

1

飲料

1

ティッシュ

1

ファーストエイドキット

1

タオル

1

携帯電話

1

計画書

1

雨具

1

防寒着

1

スパッツ

1

手袋

1

ストック

1

必要

ビニール袋

1

適量

替え衣類

1

入浴道具

1

帰りの温泉用

シュラフ

1

ザックカバー

1

クマよけ鈴

1

食器、箸、スプーン、コップ

1

時計

1

日焼け止め

1

非常食

1

虫除け

1

カメラ

1

サンダル

1

ヘルメット

1

できるだけ持参する

軽アイゼン

1

必携

シュラフマット

1

ファーストエイドキット

1

サブザック

1

剱岳往復用

サングラス

1

歯ブラシ

1

登山靴

1

ケータイ用バッテリー

1

共同装備

テント

1

satoshi884

ガスヘッド

2

satoshi884,yhoriuchi

ガス缶

2

satoshi884,yuetake

コンロ台

1

satoshi884

コッヘル (2L)

1

yuetake

コッヘル (1L)

1

satoshi884

新聞紙 (5枚程度)

1

yuetake

軍手

1

yuetake

ロープ 8mmX20m

1

satoshi884

確保用具(スリング、カラビナ、下降器等)

1

satoshi884

炊事用水タンク(2L)

2

satoshi884,yuetake

テント内銀マット

1

satoshi884

感想

Satoshi884

メジャーだがこれまで行けていなかった立山、剱岳に行ってきました。
3日とも晴れの申し分ない天気で、今年は雪が多く雪の白と岩の黒のコントラストがとても美しい景色を楽しむことができました。
ルートとしても剣御前のバリエーションや剱沢雪渓、下ノ廊下、下から望む黒四ダムの放水等メジャールートでは味わえないところを行けて楽しむことができました。
■8月2日
この日は室堂から入り、立山三山である浄土山、雄山、別山をめぐり、剱沢キャンプ場までのルートを行きます。
お盆前の平日ということもあり、トロリーバスはものすごい混雑ではありませんが、始発の1時間前にはチケット待ちの行列が50mくらい並んでました。Webチケットをあらかじめ取っておいたのでよかった。
室堂に着くとスッキリ快晴で立山三山、剱岳、大日岳が一望できました。
立山は険しい岩場はほとんどなく、25kgの荷物が重い以外は問題なく登れます。
各所に残る雪渓と岩の美しいコントラストを眺めながら、浄土山、雄山、大汝山、富士ノ折立、別山と立山の稜線を気持ちよく登ることができました。下に見える地獄谷からは噴煙が勢いよく上がっており、稜線を歩いていると硫黄の匂いが漂ってくるほどでした。
剱沢キャンプ場に着くと既に50張程張ってありましたが、テン場がとても広いのでそこまで混雑しているわけではなく、十分広いスペースでテントを張ることができました。学生の夏休みということもあり、大学生の山岳部の合宿で賑わってます。
■8月3日
この日は別山尾根から剱岳を目指します。朝は快晴でコンディションは最高です。
朝日に照らされる剱岳が美しい。
一服剱の前あたりから鎖場が点々と出てきますが、足場がしっかりしているので問題ありません。ただ、前情報通り、鎖場の前で渋滞が出来ていました。
登りルートで有名なカニの縦ばいは平蔵の頭からの取り付きになりますが、近くに行ってみると足場がしっかりしており、高度感さえ気にならなければ問題なく通過できます。
剱山頂に着くと多くの人で賑わっていました。午前中だったのでまだガスがかかっておらず、白馬三山や薬師岳、富山湾が一望できました。長次郎雪渓ルートの下見として左俣の突き上げまで北方稜線を降りてみましたが、長次郎を上がってくる人数名とクマの岩に幕営して八ツ峰を登るパーティが見えました。
下山ではカニの横ばいが有名ですが、ここも足場が余裕であるので特に問題ありません。ただ、縦ばいの上を通るので落石させないよう注意が必要でした。
下りも問題なく順調に降りて、稜線伝いにクロユリのコルを目指しましたが、ここのルートは人があまり通らないようで道が消えかけていました(多くは剣山荘までおりてしまうため)。
クロユリのコルからは剣御前を目指したのですが、ロープや確保器を持ってきていたので、廃道となっていた北側の稜線からアプローチすることにしました。稜線上に険しい岩場があったので、そこを避けてミニ雪渓を超えて岩の裏のコルに突き上げ、廃道まで出ることができました。そこからはハイマツをかき分けながら、以前の道の跡を抜け、剣御前までなんとかたどり着くことができました。剱御前に着いた頃にはガスで剱岳が見えなくなっていましたが、人もほとんどここには来ず、とても静かな良いところでした。
そのまま一般道経由で剱沢キャンプ場に戻り、ロープワークのデモ等をしながらこの日はゆっくり過ごしました。
■8月4日
室堂で内蔵助から下ノ廊下を通り黒四ダムまで通れることを確認していたので、予定通り、三代雪渓である剱沢雪渓を下って下山しました。
この雪渓は規模が大きく、標高差約800mに渡って続いており、そのうち500m分を雪渓の上を下っていきます。雪渓場ではアイゼンが必須ですが、降るだけであれば軽アイゼンで問題ありません。途中、平蔵谷、長次郎谷の出合で様子を見つつ一気に真砂沢ロッジまで降りて行きました。
そこからは三ノ沢でスノーブリッジを渡り、対岸のハシゴ谷乗越まで300m程登ります。このルートでは自分たち以外に5名しか会いませんでしたが、割と整備されており、藪漕ぎの必要はありませんでした。内蔵助平では上部の内蔵助カールから流れる沢の水はとてもきれいでそのまま飲むことができました。
下ノ廊下は他の沢とは比べものにならないくらい規模が大きく、迫力がありました。このルートはちょうど一週間前に丸山沢の雪渓が融け、黒部ダムの100t/秒放流で流された橋が直されたばかりとのことで、タイミングよく通ることができとてもラッキーでした。
黒四ダム手前の橋まで来ると轟音とともに雨のようにダムのしぶきがかかり、なかなかの迫力があります。普通に来ると下からダムを見上げる風景を見ることができないので、貴重な体験でした。
最後にダム横のつづら折りを200m程登り、トロリーバス駅まで戻ることができました。

今回は、いろいろなルートを行き、立山、剱岳を満喫することができました。
ただ、次回は是非、初登頂ルートの長次郎雪渓のルートで登ってみようと思いました。