のんびりテン泊紀行 白馬三山 +鑓温泉
- GPS
- 80:00
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 1,698m
- 下り
- 2,275m
コースタイム
移動日
8/10(水)
9:45栂池登山口〜11:30天狗原12:00〜14:00乗鞍岳〜14:55白馬大池(テン泊)
8/11(木)
6:40白馬大池〜9:10小蓮華岳〜10:10三国境〜11:30白馬岳11:50〜12:05白馬山荘13:20〜13:50白馬岳頂上宿舎(テン泊)
8/12(金)
5:30白馬岳頂上宿舎テン場〜7:25杓子岳〜7:55鞍部8:10〜9:25鑓ヶ岳9:40〜10:10分岐〜11:35大出原〜13:05鎖場13:40〜14:30鑓温泉(テン泊)
8/13(土)
6:20鑓温泉〜8:00杓子沢〜8:55サンジロ〜10:00小日向のコル〜11:20中山沢〜12:20林道〜12:35猿倉
8/14(日)
移動日
天候 | 8/10 晴れ 栂池登山口からうす曇り&ガス時々晴れ 夜時々小雨 8/11 晴れ時々ガス 稜線は強風 8/12 ほぼ快晴 相変わらず強風 8/13 晴れのちうす曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
栂池へのアクセス http://www.tsugaike.gr.jp/transportation/ 栂池駐車場(栂池ゴンドラリフト・栂の湯に隣接) 300円/日 栂池パノラマウェイ 栂池高原駅〜自然園駅 大人片道 1,420円 http://www.tsugaike-kogen.com/panorama.html#calendar 猿倉→白馬駐車場(タクシー) 3,000円 猿倉→栂池駐車場(タクシー) 5,200円 猿倉→白馬駅前(バス) 980円 日帰り温泉施設 栂の湯 700円 ※ゴンドラの券を提示することで100円引きになるそうです。 http://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/onsen/syousai/tugaike.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
栂池登山口→白馬大池 栂池から天狗原まではごく普通の山道。 天狗原から白馬大池まではゴロゴロ岩の道ですが,途中一箇所雪渓を直登するところがあります。 白馬大池→白馬鑓ヶ岳 稜線上の快適な道でした。(風がなければ…) 信州側がスッパリと切れ落ちているところもあるので脇見運転をしないように。 白馬鑓ヶ岳→白馬鑓温泉 鑓温泉手前の鎖場は慎重な行動が要求されるこのコースで一番の難所でした。雨天時は岩も鎖もはしごもすべりやすいので特に注意が必要でしょう。 白馬鑓温泉→小日向のコル 杓子沢あたりまではすべり易い砂の斜面に付けられた道や雪渓トラバースがあるためスリップに注意。杓子沢を渡り小日向のコルの間にも水場がありました。 小日向のコル→猿倉 特に危険箇所はありませんが結構距離が長く感じられ(最終日の下りはいつものことですが),猿倉に近づくにつれ気温が上がり体力を消耗しました。 ※ 雪渓を何箇所か歩きましたが,アイゼンは不要でした。 テン場 白馬大池山荘横 500円/人・泊 水場:タンク(飲用可) 村営白馬山荘裏 500円/人・泊 水場:タンク(飲用可) 白馬鑓温泉下 500円/人・泊+300円(温泉代) 水場:水道(山水) |
写真
感想
計画では「のんびり」と銘打ったものの… でも、山も花も温泉もしっかり楽しみました。
【起】8月10日(水)
ゴンドラリフトの始発便に乗るつもりで宿の朝食を早めにしてもらい8時前には栂池高原駅に着いたが、点検整備で不具合が見つかり部品交換中とのことでいきなり足止めをくらう。チケット売り場に書いてあった天気予報を見ると翌日は終日雨。稜線歩きのコースを変更するべきか一瞬躊躇したものの青空を信じ予定のコースで行くことを決意。しばらくして動き出したゴンドラとロープウエイを乗り継ぎ、身支度を整え、結局、栂池登山口を出発した時は10時前となった。さらに、地図を見て今日の行程は3時間半程度とたかをくくっていたのが間違いのもとで、久しぶりにテント泊装備を背負っての登りに時間を費やし、天狗原に到着したのが丁度昼時であった。ガスで見え隠れする乗鞍岳の雪田をバックにした高層湿原の雰囲気をおかずに、ランチタイムで元気を取り戻し、再び乗鞍岳への登りに取りかかる。道は安山岩の大岩ゴロゴロに一変し、岩から岩へバランスをとりつつ高度を稼いで行く。乗鞍山頂までは途中一箇所雪田を直登するところがあるがどうということはない。時折ガスがかかるが今日のところは天候も安定してそうなのでボチボチと登って行く。雪田からほどなくして山頂部に至り、ゆるやかな山頂を過ぎると白馬大池が目の前に現れる。このころから青空も覗き、対岸のテン場目指して岩伝いに下って行く。結局、テン場に到着したのは予定を大幅に過ぎた3時前で、つくづくゆとりのある行程にして良かったと思った。翌日は早発ちすることにして日が落ちると早々にシュラフにもぐり込んだ。
【承】8月11日(木)
夜半、テントを叩く雨音に何度か起こされたが目覚めるとまずますの天気。そそくさと朝食を済ませテント撤収するつもりがここでも時間を費やしてようやく7時前に出発。快適なテン場を後にひとまずはガスの中であろう小蓮華岳を目指す。雷鳥坂の稜線に出たとたん強風で帽子やタオルが飛ばされ慌てて回収に行くが、その後もガスと風は強まるばかりで、展望は諦めひたすら一歩一歩登って行く。足元に咲く可憐な花々が励みである。白馬岳から下山する方とすれ違い始めたが、みなレインウエアにザックカバーといういでたちで、風は相変わらず猛烈なため、ちょっとテンションが下がり気味に…。NHKドラマ「坂の上の雲」のエンディングで流れる小蓮華岳への稜線を歩くころはガスも心なしか晴れ、幾分見通しが利くようになった。が、山頂に近づくにつれ湿気を含んだ風(ガス)が一段と強くなって水滴に変わるため、小蓮華岳の鉄剣をカメラに納めたあとはザックに仕舞い、見通しの悪くなった尾根筋を下って行った。10分もしないうちに、急に風が変わりガスが切れたため再びカメラを取り出す。展望がきくようになった縦走路を楽しみながら、三国境を過ぎ、白馬岳への登りにかかる。風は強いが日差しに悩まされるよりよかろうと、これまたボチボチと高度を重ね11時半に白馬岳山頂に到達。しばらく山頂に留まったが、頂での展望は得られそうにないしお腹も空いてきたので白馬山荘まで下り、スカイプラザという建物に立ち寄る。中は街中にありそうな綺麗なレストラン兼グッズショップで、栄養のある食事をいただき元気を回復した。テン場はそこからさらに下り、村営頂上宿舎と丸山の間のくぼ地にあり、風は幾分さえぎられるようだが、テントの設営には苦労した。雨にならなかっただけ良しとしよう。白馬岳はさすが花の山で、色とりどりの花を楽しみ歩いてきたが、ただ、ウルップソウの花がみな終わっていたので諦めていたところ、頂上宿舎上の斜面に何株か咲いているのを見たときはうれしかった。テン場の申し込みをした時に、鑓温泉へ下る人は警備隊から注意事項があるから夕方5時に集まってほしいとのことで、ルートについてレクチャーを受けた後、テントに戻り、風でバタつく音を子守唄にいつしか眠りに落ちた。
【転】8月12日(金)
山の天気はおかしなもので、雨さえ降らなければ…と願ってたところが、朝食を済ませて日の出前にテントを出ると、相変わらず風は強いもののガスも雲もない空。急いで撤収し、期待を胸に丸山への踏み跡を辿る。稜線に出たとたん先ず目に飛び込んできたのは剣から立山に連なる山々。朝日を浴びて輝く姿のなんと神々しいこと。しばし見とれていたが、振り返ると白馬岳の肩から日が昇ったところであった。ここから杓子へは一旦最低鞍部へと下って行く。左手にはお花畑と大雪渓を見ながら、杓子に登るか巻くか悩みながら歩を進めていく。鑓温泉のテン場は15張り程度と調べていたので早く着いてのんびりしたいし、しかしこんなに天気がいいのに登らないわけがいかないでしょうと欲も出て、昨日は巻き道と決めていたのに結局気がつけばザレザレの道を登っていた。杓子山頂からは稜線を少しだけ歩くことになるのだが、左側の谷の凄まじいこと。風に飛ばされないように、蹴躓かないように、しかし稜線歩きは楽しいものである。杓子と鑓の鞍部で風を避けて小休止したのち、いよいよ本日最後の登りにかかる。取っ掛かりから急坂であるが、小鑓をすぎると山頂までは割と楽な登りである。鑓の稜線を越したところで今回のコース随一の景観が広がった。正直、天候については全く期待していなかっただけに、この青空のもと広がる景色に感動を禁じえない。山頂では、唐松 五竜 鹿島槍 穂高 槍 水晶 黒部五郎 薬師 立山 剣と北アルプスの名峰を一望できる大パノラマを堪能し、それでもいつまでも眺めていたい気持ちであるが、去りがたい気持ちを抑え、鑓温泉へと下ることにする。砂礫で滑りそうな鑓の斜面を下り、天狗山荘へ向かう鞍部の分岐から左へ大出原への道を一気に下ってゆく。ここからが花街道で、コマクサをはじめ様々な花が斜面を彩り、立ち止まっては眺めの繰り返しで、ついには大岩に腰を据えてのランチタイムと、テン場への到着時刻のことはすっかりなおざりになってしまった。その先にある鎖場は前日、頂上宿舎で通過に関しての注意を受けたところで、転落しないよう慎重に下る。一箇所沢部分を降りるところがあり、その辺りが核心部か。鎖場を通過するとほどなくして鑓温泉小屋が見えてくるが、気を抜かないように気をつけて下る。結局、テン場に到着したのは2時半であったが、すでに幕営適地は完売。仕方なく結構斜めではあるが辛うじて張れそうなところに決めるしかなかった。テン場は露天風呂の真下にあり、見たくないものも目に入ってしまうという噂どおりのロケーションで、時折硫黄っぽいにおいがテント内に吹き込んできて、まさに温泉気分を満喫できるところであった。暮れゆく空(…といってもまだ青空だったが)と山を眺めながら露天風呂に浸かっていると湯の華の舞う温泉が三日間歩いてきた体に染み渡り、まさに至福のひと時を過ごす。さすがにここまで下りると風もなく、天候も安定しており、床が斜めなこと以外は特に問題のない夜であった。
【結】8月13日(土)
今日は下るだけ。払暁もう一度湯に浸かり、斜めのテント内で滑らないように緊張して強張った筋肉をもみほぐし、名残を惜しむ。簡単な朝食をとった後、6時過ぎには撤収完了、猿倉へと余裕のスタートを切る。しかし、ここからは道も良かろうから昼前には猿倉に到着するだろう、という淡い期待は出発して間もなく打ち消された。山肌に付けられた踏み跡はスリップすればかなり下まで落ちそうなことと、次から次へと様々な花が咲き誇る様子を楽しまなくてはならないからどうしてもピッチが上がらない。鑓温泉から見えていた小日向のコルへの道になかなかたどり着かない。しかし焦ることはない、そのうち着くだろうとあくまでもマイペースで踏み跡を辿って行く。今日は午後には雷雨になるという噂を聞き、早めに猿倉に到着したい気持ちはあるのだが進まないものは仕方ない。雪渓を何度かトラバースし、小さな登り返しを何度か繰り返すうち、ついに杓子の雪渓の雪解け水が流れる沢を木橋で渡ると、やっと小日向山の尾根に取り付く。ここからコルまでは登りかと思いきや緩やかな下りがあったりして意外と手強い。コルの直下あたりには水場があり、そこでしばし休憩したのち、最後の1ピッチを登りきると小日向のコルに到着する。ここから白馬三山の眺めが良いそうだが、山頂はガスで見えなかった。ここから猿倉までは長い下りであったが割と道も良く、樹林帯に入るまでは道沿いに咲く様々な花たちに励まされながら、快調に下って行った。幸いなことに昼を過ぎても雨が降りそうな様子もなく、鑓温泉を発って6時間もの時間がかかったが、無事に終点に到着することができ肩の荷を下ろした。
この時期の登山だから雷雨に遭遇することも覚悟して入山したが、猿倉まで一度もレインウエアを着ることなく過ごせたのは日ごろの行いがいいから、ということで今回の登山の締めくくりとしたい。
初めまして。
11日に頂上宿舎でテン泊したんで、ニアミスしてるかもしれませんね。
テン場での写真に俺の緑の袋が写ってて笑ってしまいました^^
すごい風でしたね。
夕方の頂上宿舎であった警備隊からの安全指導の時は
近くにいらしたんですね
緑の袋は軽そうでうらやましかったです!
私もビビィのテントさん同様、ニアミスしてますね〜
村営頂上宿舎のテン場、ほんと風が強かったですね!
私は耳栓で爆睡でしたが〜(笑
kei737さんの写真に私のICI石井スポーツの黄色テントが写ってました!
gataoさん、コメありがとうございます。
ガスガス写真なのにテントが分かりましたか?
でも、ガスは写ってますが強風は写真ではわかりませんね(´Д` ) ま、次の日からいい天気で良かったです。
不帰から八方に下ったそうで、八方池の写真は綺麗に撮れててですよ。
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