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Yamareco

記録ID: 127659
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

のんびりテン泊紀行 白馬三山 +鑓温泉

2011年08月10日(水) 〜 2011年08月13日(土)
 - 拍手
kei737 その他1人
GPS
80:00
距離
21.0km
登り
1,698m
下り
2,275m

コースタイム

8/9(火)
 移動日
8/10(水)
 9:45栂池登山口〜11:30天狗原12:00〜14:00乗鞍岳〜14:55白馬大池(テン泊)
8/11(木)
 6:40白馬大池〜9:10小蓮華岳〜10:10三国境〜11:30白馬岳11:50〜12:05白馬山荘13:20〜13:50白馬岳頂上宿舎(テン泊)
8/12(金)
 5:30白馬岳頂上宿舎テン場〜7:25杓子岳〜7:55鞍部8:10〜9:25鑓ヶ岳9:40〜10:10分岐〜11:35大出原〜13:05鎖場13:40〜14:30鑓温泉(テン泊)
8/13(土)
 6:20鑓温泉〜8:00杓子沢〜8:55サンジロ〜10:00小日向のコル〜11:20中山沢〜12:20林道〜12:35猿倉
8/14(日)
 移動日
天候 8/10 晴れ 栂池登山口からうす曇り&ガス時々晴れ 夜時々小雨
8/11 晴れ時々ガス 稜線は強風
8/12 ほぼ快晴 相変わらず強風
8/13 晴れのちうす曇り
過去天気図(気象庁) 2011年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
タクシー 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
 
栂池へのアクセス  http://www.tsugaike.gr.jp/transportation/
栂池駐車場(栂池ゴンドラリフト・栂の湯に隣接) 300円/日
栂池パノラマウェイ 栂池高原駅〜自然園駅 大人片道 1,420円
          http://www.tsugaike-kogen.com/panorama.html#calendar

猿倉→白馬駐車場(タクシー) 3,000円
猿倉→栂池駐車場(タクシー) 5,200円
猿倉→白馬駅前(バス) 980円

日帰り温泉施設 栂の湯 700円 ※ゴンドラの券を提示することで100円引きになるそうです。
    http://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/onsen/syousai/tugaike.html
コース状況/
危険箇所等
栂池登山口→白馬大池  栂池から天狗原まではごく普通の山道。 天狗原から白馬大池まではゴロゴロ岩の道ですが,途中一箇所雪渓を直登するところがあります。
白馬大池→白馬鑓ヶ岳  稜線上の快適な道でした。(風がなければ…) 信州側がスッパリと切れ落ちているところもあるので脇見運転をしないように。
白馬鑓ヶ岳→白馬鑓温泉  鑓温泉手前の鎖場は慎重な行動が要求されるこのコースで一番の難所でした。雨天時は岩も鎖もはしごもすべりやすいので特に注意が必要でしょう。
白馬鑓温泉→小日向のコル  杓子沢あたりまではすべり易い砂の斜面に付けられた道や雪渓トラバースがあるためスリップに注意。杓子沢を渡り小日向のコルの間にも水場がありました。
小日向のコル→猿倉  特に危険箇所はありませんが結構距離が長く感じられ(最終日の下りはいつものことですが),猿倉に近づくにつれ気温が上がり体力を消耗しました。
※ 雪渓を何箇所か歩きましたが,アイゼンは不要でした。

テン場
  白馬大池山荘横  500円/人・泊   水場:タンク(飲用可) 
  村営白馬山荘裏  500円/人・泊   水場:タンク(飲用可)
  白馬鑓温泉下   500円/人・泊+300円(温泉代)  水場:水道(山水)
青空のもと、栂池ゴンドラリフト「栂池高原駅」へ
青空のもと、栂池ゴンドラリフト「栂池高原駅」へ
栂池登山口です
しばらくは木道の急登が続き
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しばらくは木道の急登が続き
銀嶺水という水場で小休止
銀嶺水という水場で小休止
天狗原が近づいてくると再び木道
振り返ると祠がありました
天狗原が近づいてくると再び木道
振り返ると祠がありました
天狗原に到着
いろいろな花が咲いていい雰囲気です
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いろいろな花が咲いていい雰囲気です
アヤメも咲いてます
アヤメも咲いてます
天狗原の木道を過ぎると大岩ゴロゴロが続きます
天狗原の木道を過ぎると大岩ゴロゴロが続きます
雪田が近づいてきます
雪田が近づいてきます
天狗原を俯瞰
雪田の直登ですが階段状になっており特に危険は感じません
雪田の直登ですが階段状になっており特に危険は感じません
山頂ケルンが見えてきました
山頂ケルンが見えてきました
乗鞍岳山頂です
山頂を越えると白馬大池が目の前に
白馬大池山荘も見えます
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山頂を越えると白馬大池が目の前に
白馬大池山荘も見えます
しかし道は相変わらずゴロゴロ
しかし道は相変わらずゴロゴロ
湖畔に咲くチングルマ
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湖畔に咲くチングルマ
テントを張ったのち池を散策
テントを張ったのち池を散策
テン場はこんな感じで快適でした
テン場はこんな感じで快適でした
夕方は青空も出て、明日行く小蓮華方面の稜線もくっきり
夕方は青空も出て、明日行く小蓮華方面の稜線もくっきり
夏雲をバックに乗鞍岳
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夏雲をバックに乗鞍岳
翌朝、水を補給して
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翌朝、水を補給して
白馬岳を目指し出発
雪田の手前にはハクサンコザクラが群生してました
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白馬岳を目指し出発
雪田の手前にはハクサンコザクラが群生してました
小蓮華はガスの中
このあたりから風が強くなってきました
小蓮華はガスの中
このあたりから風が強くなってきました
雷鳥坂から白馬大池を振り返ります
雷鳥坂から白馬大池を振り返ります
なんと、いきなりここでコマクサを発見
一株だけでしたが
なんと、いきなりここでコマクサを発見
一株だけでしたが
ガスで展望がきかなくても道行く斜面にはなにかしら花が咲いて、目を楽しませてくれます
白い花は、ヤマハハコ
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ガスで展望がきかなくても道行く斜面にはなにかしら花が咲いて、目を楽しませてくれます
白い花は、ヤマハハコ
そろそろガスに突入です
白馬岳からの下山組みの方もちらほら
そろそろガスに突入です
白馬岳からの下山組みの方もちらほら
小蓮華岳への稜線歩き
写真では伝わりませんが実はかなりの強風です
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小蓮華岳への稜線歩き
写真では伝わりませんが実はかなりの強風です
白馬大池方面
遥か下に栂池自然園の園路が見えます
遥か下に栂池自然園の園路が見えます
ガスの切れ間に小蓮華岳が現る
ガスの切れ間に小蓮華岳が現る
来た道を振り返りパチリ
あっち見たりこっち見たりと忙しい
来た道を振り返りパチリ
あっち見たりこっち見たりと忙しい
足元も観察しながら
これはタカネナデシコ
足元も観察しながら
これはタカネナデシコ
白馬大雪渓が見えました
白馬大雪渓が見えました
よく見かけますが?
よく見かけますが?
どこかの山岳部のみなさん
爽やかな挨拶ありがとう
どこかの山岳部のみなさん
爽やかな挨拶ありがとう
ウサギギクにも励まされ
ウサギギクにも励まされ
小蓮華岳山頂
崩壊のおそれがあるため、ロープが張ってあり立ち入り禁止です
この後、湿った風のため写真は諦めることに
小蓮華岳山頂
崩壊のおそれがあるため、ロープが張ってあり立ち入り禁止です
この後、湿った風のため写真は諦めることに
風が急に変わりガスが切れたため、さっきしまったばかりのカメラを取り出しパチリ
白馬岳方面
風が急に変わりガスが切れたため、さっきしまったばかりのカメラを取り出しパチリ
白馬岳方面
小蓮華岳を振り返ってパチリ
小蓮華岳を振り返ってパチリ
三国境に到着
三国境より鉢ヶ岳
三国境より鉢ヶ岳
白馬岳へと続く道
白馬岳へと続く道
お花畑をわき目にひたすら登ります
お花畑をわき目にひたすら登ります
ガスの流れるお花畑
ガスの流れるお花畑
見上げると青空
右は旭岳
白馬岳山頂までもう少し
白馬岳山頂までもう少し
山頂直下の登り
強力が運び上げたという白馬岳山頂の風景表示盤
強力が運び上げたという白馬岳山頂の風景表示盤
ガスガスで風景は見えませんでした
ガスガスで風景は見えませんでした
白馬岳三角点
信州側は絶壁です
白馬岳三角点
信州側は絶壁です
少し下るとガスが切れ突然目の前に白馬山荘が現れびっくりした
少し下るとガスが切れ突然目の前に白馬山荘が現れびっくりした
さらにスカイプラザなる建物に入り
さらにスカイプラザなる建物に入り
山小屋らしからぬ雰囲気にまたびっくり
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山小屋らしからぬ雰囲気にまたびっくり
丁度昼時だったので美味しい食事をいただき一路テン場へ
丁度昼時だったので美味しい食事をいただき一路テン場へ
しかし、でかい山小屋!
しかし、でかい山小屋!
村営頂上宿舎と丸山
村営頂上宿舎と丸山
村営宿舎上の斜面で、諦めていたウルップソウを発見
村営宿舎上の斜面で、諦めていたウルップソウを発見
チシマギキョウとタカネシオガマの群生
チシマギキョウとタカネシオガマの群生
左のドアを入ったところがテン場受付
左のドアを入ったところがテン場受付
ガスと強風のテン場
ガスと強風のテン場
水場(タンク)とテン場用トイレ
水場(タンク)とテン場用トイレ
翌朝、青空のもと鑓温泉を目指し出発
ひとまずは丸山へ
1
翌朝、青空のもと鑓温泉を目指し出発
ひとまずは丸山へ
丸山への稜線に着いたとたん目に飛び込んできたのは、剣岳から立山へ連なる峰々
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丸山への稜線に着いたとたん目に飛び込んできたのは、剣岳から立山へ連なる峰々
白馬岳肩よりご来光
白馬岳肩よりご来光
丸山より白馬岳
テン場の様子が分かります
丸山より白馬岳
テン場の様子が分かります
剣岳をバックに白馬槍ヶ岳
剣岳をバックに白馬槍ヶ岳
杓子岳と白馬鑓ヶ岳
杓子岳と白馬鑓ヶ岳
下界は雲海の下
彼方に妙高と高妻山
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彼方に妙高と高妻山
登山道に落ちていた花の冠
イワツメクサのようですが?
1
登山道に落ちていた花の冠
イワツメクサのようですが?
お花畑と大雪渓
大雪渓俯瞰
特徴的な形の白馬岳
特徴的な形の白馬岳
杓子岳
巻くか登るか…
杓子岳
巻くか登るか…
ハイマツの陰で咲くゴゼンタチバナ
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ハイマツの陰で咲くゴゼンタチバナ
やっぱり登ってしまうのね
でもガラガラで登りにくい…
やっぱり登ってしまうのね
でもガラガラで登りにくい…
杓子岳山頂より白馬鑓ヶ岳とこれから行く稜線
杓子岳山頂より白馬鑓ヶ岳とこれから行く稜線
白馬岳と旭岳
信州側はヤバイことになってます
信州側はヤバイことになってます
稜線歩きは登山の醍醐味ですね
稜線歩きは登山の醍醐味ですね
どこまでも落ちていく谷
どこまでも落ちていく谷
白馬鑓全貌
杓子・鑓のコルで小休止
杓子・鑓のコルで小休止
これは?花?花びらが散ったあと?
後日、ミヤマアケボノソウと判明
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これは?花?花びらが散ったあと?
後日、ミヤマアケボノソウと判明
凄まじい岩壁
小鑓を目指し一歩一歩
小鑓を目指し一歩一歩
雲纏う杓子
コルを俯瞰
小鑓を越え
本日最終ピッチの登り
本日最終ピッチの登り
鑓山頂まであと少し
鑓山頂まであと少し
剣も近くなってきました
剣も近くなってきました
鑓山頂より白馬と杓子
鑓山頂より白馬と杓子
杓子の巻き道が見えます
1
杓子の巻き道が見えます
日本海側からの風で、湧き上がるガスが飛ばされてます
1
日本海側からの風で、湧き上がるガスが飛ばされてます
鑓の三角点
白馬鑓より鹿島槍と槍ヶ岳
ヤリヤリ三兄弟
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白馬鑓より鹿島槍と槍ヶ岳
ヤリヤリ三兄弟
北アルプスの名峰を一望の大パノラマ
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北アルプスの名峰を一望の大パノラマ
去りがたい気持ちを抑え山頂を後に
去りがたい気持ちを抑え山頂を後に
鑓温泉へと下って行きます
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鑓温泉へと下って行きます
大出原へ急降下する道
大出原へ急降下する道
鑓温泉への分岐
鑓ヶ岳を振り返る
鑓ヶ岳を振り返る
分岐からすぐの斜面はコマクサの群生地でした
分岐からすぐの斜面はコマクサの群生地でした
ザクザク下って行きます
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ザクザク下って行きます
大出原が見えてきました
大出原が見えてきました
斜度がゆるくなり、大出原に到着
斜度がゆるくなり、大出原に到着
クルマユリ
斜面は色とりどりの花・花・花
斜面は色とりどりの花・花・花
鑓ヶ岳を見上げて
鑓ヶ岳を見上げて
ハクサンフウロ
雪田の周りもお花畑
雪田の周りもお花畑
斜面を彩るミヤマキンポウゲ
斜面を彩るミヤマキンポウゲ
ハクサンコザクラ
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ハクサンコザクラ
まだまだチングルマも咲いてます
まだまだチングルマも咲いてます
こんな感じで楽しませてくれます
こんな感じで楽しませてくれます
天狗の岩峰をバックに咲き誇るクルマユリ
天狗の岩峰をバックに咲き誇るクルマユリ
そして鎖場へと続く道にも
そして鎖場へと続く道にも
出た!
ウワサの注意看板
出た!
ウワサの注意看板
鎖場を颯爽と下る山ガール
鎖場を颯爽と下る山ガール
濡れていると滑りやすいかも…
晴れててヨカッタ
濡れていると滑りやすいかも…
晴れててヨカッタ
鎖場終了
鎖場を見上げる
上部の濡れて光っているところが滑りやすい
鎖場を見上げる
上部の濡れて光っているところが滑りやすい
まもなく鑓温泉小屋が見えてくる
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まもなく鑓温泉小屋が見えてくる
結構目に付くタテヤマウツボグサ
結構目に付くタテヤマウツボグサ
無事に白馬鑓温泉に到着しホッとする
無事に白馬鑓温泉に到着しホッとする
水場とテン場受付
水場とテン場受付
いろいろ指示板
猿倉発バス時刻表
猿倉発バス時刻表
なんとか設営完了
なんとか設営完了
鑓温泉露天風呂
基本的に混浴の露天風呂
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基本的に混浴の露天風呂
極楽!極楽!
露天風呂直下は足湯とテン場
結構丸見えデス
露天風呂直下は足湯とテン場
結構丸見えデス
常に誰かが浸かっていた人気の足湯
常に誰かが浸かっていた人気の足湯
翌朝、撤収前のひととき
翌朝、撤収前のひととき
温泉川を渡って猿倉へと下る道
温泉川を渡って猿倉へと下る道
ここからも花街道
まずはシナノキンバイ
ここからも花街道
まずはシナノキンバイ
何度か雪渓をトラバースします
何度か雪渓をトラバースします
タンポポ?
ヤマホタルブクロの咲く道
ヤマホタルブクロの咲く道
杓子沢を挟んで小日向のコルへの登り
杓子沢を挟んで小日向のコルへの登り
水量の豊富な杓子沢を渡る
水量の豊富な杓子沢を渡る
シモツケソウとシロウマオウギ
シモツケソウとシロウマオウギ
この辺りにもタテヤマウツボグサが多い
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この辺りにもタテヤマウツボグサが多い
ヤマホタルブクロのアップ
ヤマホタルブクロのアップ
クガイソウ
蕾?も可愛いシモツケソウ
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蕾?も可愛いシモツケソウ
菊の仲間?
タマガワホトトギス
1
タマガワホトトギス
サンカヨウの実
美味しそうだけど採ってはいけません
サンカヨウの実
美味しそうだけど採ってはいけません
花びらが艶やかなミヤマキンポウゲ
花びらが艶やかなミヤマキンポウゲ
猿倉までやっと1/3 (汗
猿倉までやっと1/3 (汗
水場で一休み
休んでばっかですが
水場で一休み
休んでばっかですが
キヌガサソウ
かなりお疲れですが…
キヌガサソウ
かなりお疲れですが…
オオバギボウシの咲く斜面を一気に登ると
オオバギボウシの咲く斜面を一気に登ると
小日向のコルに到着
ここが本日の中間点
奥はミズバショウの池
小日向のコルに到着
ここが本日の中間点
奥はミズバショウの池
白馬沢に下る岩場に咲くイワオトギリ
まだまだ花がいっぱいです
白馬沢に下る岩場に咲くイワオトギリ
まだまだ花がいっぱいです
ワレモコウも風に揺れて
ワレモコウも風に揺れて
これは?
ホタルブクロの仲間?
これは?
ホタルブクロの仲間?
赤い実、青い実
中山沢というところ
あと1/3
中山沢というところ
あと1/3
樹林帯に突入です
樹林帯に突入です
木も高くなってきました
が、なかなかゴールが見えません
木も高くなってきました
が、なかなかゴールが見えません
鑓温泉への分岐標識
鑓温泉への分岐標識
大雪渓へ続く林道との別れです
大雪渓へ続く林道との別れです
林道を少し下ると猿倉へは右の山道に
林道を少し下ると猿倉へは右の山道に
そして猿倉荘
6時間かけて、やっとゴーーール!
6時間かけて、やっとゴーーール!
猿倉荘全景
タクシーの看板です
栂池へはタクシーで戻りました
タクシーの看板です
栂池へはタクシーで戻りました
翌朝、泊まったペンションの裏から見上げる白馬岳
2
翌朝、泊まったペンションの裏から見上げる白馬岳
ペンション 白いテラス
源泉掛け流しの風呂と食事がとても良かったです
お世話になりました
1
ペンション 白いテラス
源泉掛け流しの風呂と食事がとても良かったです
お世話になりました

感想

 計画では「のんびり」と銘打ったものの… でも、山も花も温泉もしっかり楽しみました。

【起】8月10日(水)
 ゴンドラリフトの始発便に乗るつもりで宿の朝食を早めにしてもらい8時前には栂池高原駅に着いたが、点検整備で不具合が見つかり部品交換中とのことでいきなり足止めをくらう。チケット売り場に書いてあった天気予報を見ると翌日は終日雨。稜線歩きのコースを変更するべきか一瞬躊躇したものの青空を信じ予定のコースで行くことを決意。しばらくして動き出したゴンドラとロープウエイを乗り継ぎ、身支度を整え、結局、栂池登山口を出発した時は10時前となった。さらに、地図を見て今日の行程は3時間半程度とたかをくくっていたのが間違いのもとで、久しぶりにテント泊装備を背負っての登りに時間を費やし、天狗原に到着したのが丁度昼時であった。ガスで見え隠れする乗鞍岳の雪田をバックにした高層湿原の雰囲気をおかずに、ランチタイムで元気を取り戻し、再び乗鞍岳への登りに取りかかる。道は安山岩の大岩ゴロゴロに一変し、岩から岩へバランスをとりつつ高度を稼いで行く。乗鞍山頂までは途中一箇所雪田を直登するところがあるがどうということはない。時折ガスがかかるが今日のところは天候も安定してそうなのでボチボチと登って行く。雪田からほどなくして山頂部に至り、ゆるやかな山頂を過ぎると白馬大池が目の前に現れる。このころから青空も覗き、対岸のテン場目指して岩伝いに下って行く。結局、テン場に到着したのは予定を大幅に過ぎた3時前で、つくづくゆとりのある行程にして良かったと思った。翌日は早発ちすることにして日が落ちると早々にシュラフにもぐり込んだ。

【承】8月11日(木)
 夜半、テントを叩く雨音に何度か起こされたが目覚めるとまずますの天気。そそくさと朝食を済ませテント撤収するつもりがここでも時間を費やしてようやく7時前に出発。快適なテン場を後にひとまずはガスの中であろう小蓮華岳を目指す。雷鳥坂の稜線に出たとたん強風で帽子やタオルが飛ばされ慌てて回収に行くが、その後もガスと風は強まるばかりで、展望は諦めひたすら一歩一歩登って行く。足元に咲く可憐な花々が励みである。白馬岳から下山する方とすれ違い始めたが、みなレインウエアにザックカバーといういでたちで、風は相変わらず猛烈なため、ちょっとテンションが下がり気味に…。NHKドラマ「坂の上の雲」のエンディングで流れる小蓮華岳への稜線を歩くころはガスも心なしか晴れ、幾分見通しが利くようになった。が、山頂に近づくにつれ湿気を含んだ風(ガス)が一段と強くなって水滴に変わるため、小蓮華岳の鉄剣をカメラに納めたあとはザックに仕舞い、見通しの悪くなった尾根筋を下って行った。10分もしないうちに、急に風が変わりガスが切れたため再びカメラを取り出す。展望がきくようになった縦走路を楽しみながら、三国境を過ぎ、白馬岳への登りにかかる。風は強いが日差しに悩まされるよりよかろうと、これまたボチボチと高度を重ね11時半に白馬岳山頂に到達。しばらく山頂に留まったが、頂での展望は得られそうにないしお腹も空いてきたので白馬山荘まで下り、スカイプラザという建物に立ち寄る。中は街中にありそうな綺麗なレストラン兼グッズショップで、栄養のある食事をいただき元気を回復した。テン場はそこからさらに下り、村営頂上宿舎と丸山の間のくぼ地にあり、風は幾分さえぎられるようだが、テントの設営には苦労した。雨にならなかっただけ良しとしよう。白馬岳はさすが花の山で、色とりどりの花を楽しみ歩いてきたが、ただ、ウルップソウの花がみな終わっていたので諦めていたところ、頂上宿舎上の斜面に何株か咲いているのを見たときはうれしかった。テン場の申し込みをした時に、鑓温泉へ下る人は警備隊から注意事項があるから夕方5時に集まってほしいとのことで、ルートについてレクチャーを受けた後、テントに戻り、風でバタつく音を子守唄にいつしか眠りに落ちた。

【転】8月12日(金)
 山の天気はおかしなもので、雨さえ降らなければ…と願ってたところが、朝食を済ませて日の出前にテントを出ると、相変わらず風は強いもののガスも雲もない空。急いで撤収し、期待を胸に丸山への踏み跡を辿る。稜線に出たとたん先ず目に飛び込んできたのは剣から立山に連なる山々。朝日を浴びて輝く姿のなんと神々しいこと。しばし見とれていたが、振り返ると白馬岳の肩から日が昇ったところであった。ここから杓子へは一旦最低鞍部へと下って行く。左手にはお花畑と大雪渓を見ながら、杓子に登るか巻くか悩みながら歩を進めていく。鑓温泉のテン場は15張り程度と調べていたので早く着いてのんびりしたいし、しかしこんなに天気がいいのに登らないわけがいかないでしょうと欲も出て、昨日は巻き道と決めていたのに結局気がつけばザレザレの道を登っていた。杓子山頂からは稜線を少しだけ歩くことになるのだが、左側の谷の凄まじいこと。風に飛ばされないように、蹴躓かないように、しかし稜線歩きは楽しいものである。杓子と鑓の鞍部で風を避けて小休止したのち、いよいよ本日最後の登りにかかる。取っ掛かりから急坂であるが、小鑓をすぎると山頂までは割と楽な登りである。鑓の稜線を越したところで今回のコース随一の景観が広がった。正直、天候については全く期待していなかっただけに、この青空のもと広がる景色に感動を禁じえない。山頂では、唐松 五竜 鹿島槍 穂高 槍 水晶 黒部五郎 薬師 立山 剣と北アルプスの名峰を一望できる大パノラマを堪能し、それでもいつまでも眺めていたい気持ちであるが、去りがたい気持ちを抑え、鑓温泉へと下ることにする。砂礫で滑りそうな鑓の斜面を下り、天狗山荘へ向かう鞍部の分岐から左へ大出原への道を一気に下ってゆく。ここからが花街道で、コマクサをはじめ様々な花が斜面を彩り、立ち止まっては眺めの繰り返しで、ついには大岩に腰を据えてのランチタイムと、テン場への到着時刻のことはすっかりなおざりになってしまった。その先にある鎖場は前日、頂上宿舎で通過に関しての注意を受けたところで、転落しないよう慎重に下る。一箇所沢部分を降りるところがあり、その辺りが核心部か。鎖場を通過するとほどなくして鑓温泉小屋が見えてくるが、気を抜かないように気をつけて下る。結局、テン場に到着したのは2時半であったが、すでに幕営適地は完売。仕方なく結構斜めではあるが辛うじて張れそうなところに決めるしかなかった。テン場は露天風呂の真下にあり、見たくないものも目に入ってしまうという噂どおりのロケーションで、時折硫黄っぽいにおいがテント内に吹き込んできて、まさに温泉気分を満喫できるところであった。暮れゆく空(…といってもまだ青空だったが)と山を眺めながら露天風呂に浸かっていると湯の華の舞う温泉が三日間歩いてきた体に染み渡り、まさに至福のひと時を過ごす。さすがにここまで下りると風もなく、天候も安定しており、床が斜めなこと以外は特に問題のない夜であった。

【結】8月13日(土)
 今日は下るだけ。払暁もう一度湯に浸かり、斜めのテント内で滑らないように緊張して強張った筋肉をもみほぐし、名残を惜しむ。簡単な朝食をとった後、6時過ぎには撤収完了、猿倉へと余裕のスタートを切る。しかし、ここからは道も良かろうから昼前には猿倉に到着するだろう、という淡い期待は出発して間もなく打ち消された。山肌に付けられた踏み跡はスリップすればかなり下まで落ちそうなことと、次から次へと様々な花が咲き誇る様子を楽しまなくてはならないからどうしてもピッチが上がらない。鑓温泉から見えていた小日向のコルへの道になかなかたどり着かない。しかし焦ることはない、そのうち着くだろうとあくまでもマイペースで踏み跡を辿って行く。今日は午後には雷雨になるという噂を聞き、早めに猿倉に到着したい気持ちはあるのだが進まないものは仕方ない。雪渓を何度かトラバースし、小さな登り返しを何度か繰り返すうち、ついに杓子の雪渓の雪解け水が流れる沢を木橋で渡ると、やっと小日向山の尾根に取り付く。ここからコルまでは登りかと思いきや緩やかな下りがあったりして意外と手強い。コルの直下あたりには水場があり、そこでしばし休憩したのち、最後の1ピッチを登りきると小日向のコルに到着する。ここから白馬三山の眺めが良いそうだが、山頂はガスで見えなかった。ここから猿倉までは長い下りであったが割と道も良く、樹林帯に入るまでは道沿いに咲く様々な花たちに励まされながら、快調に下って行った。幸いなことに昼を過ぎても雨が降りそうな様子もなく、鑓温泉を発って6時間もの時間がかかったが、無事に終点に到着することができ肩の荷を下ろした。
この時期の登山だから雷雨に遭遇することも覚悟して入山したが、猿倉まで一度もレインウエアを着ることなく過ごせたのは日ごろの行いがいいから、ということで今回の登山の締めくくりとしたい。

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コメント

もしかしたら…
初めまして。
11日に頂上宿舎でテン泊したんで、ニアミスしてるかもしれませんね。
テン場での写真に俺の緑の袋が写ってて笑ってしまいました^^
2011/8/18 9:48
11日は
すごい風でしたね。
夕方の頂上宿舎であった警備隊からの安全指導の時は
近くにいらしたんですね
緑の袋は軽そうでうらやましかったです!
2011/8/19 21:26
始めまして!
私もビビィのテントさん同様、ニアミスしてますね〜
村営頂上宿舎のテン場、ほんと風が強かったですね!
私は耳栓で爆睡でしたが〜(笑
kei737さんの写真に私のICI石井スポーツの黄色テントが写ってました!
2011/8/21 18:41
初めまして!
gataoさん、コメありがとうございます。
ガスガス写真なのにテントが分かりましたか?
でも、ガスは写ってますが強風は写真ではわかりませんね(´Д` ) ま、次の日からいい天気で良かったです。
不帰から八方に下ったそうで、八方池の写真は綺麗に撮れててgoodですよ。
2011/8/24 20:57
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この記録に関連する登山ルート

ハイキング 白馬・鹿島槍・五竜 [2日]
猿倉〜大雪渓(秋道)〜白馬山頂〜白馬鑓温泉〜猿倉
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
積雪期ピークハント/縦走 白馬・鹿島槍・五竜 [2日]
白馬岳(猿倉から栂池)
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
2/5
無雪期ピークハント/縦走 白馬・鹿島槍・五竜 [2日]
後ろ立山 北半分を縦走するルート
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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