立山(八郎坂から登って黒部ダムへ下る)
- GPS
- 51:00
- 距離
- 41.9km
- 登り
- 3,540m
- 下り
- 3,066m
コースタイム
称名滝駐車場8:14
八郎坂入口8:42
弘法バス停10:21
弥陀ヶ原バス停11:50
天狗平バス停13:26
室堂バスターミナル14:19
雷鳥沢キャンプ場15:27
8/23
雷鳥沢キャンプ場5:20
6:35一ノ越山荘6:48
7:33雄山7:59
8:20大汝山8:28
真砂岳9:21
10:06別山10:23
剱御前小舎10:51
雷鳥沢キャンプ場12:05
8/24
雷鳥沢キャンプ場5:12
一ノ越山荘6:46
浄土山7:16
一ノ越山荘7:50
東一ノ越8:35
ロッジくろよん10:41
黒部ダム入口14:13
天候 | 8月22日 晴れ時々曇り 8月23日 快晴 8月24日 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:トロリーバスの黒部ダムバス停→アルピコ交通の扇沢バス停→JR大糸線の信濃大町駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
東一ノ越から黒部平への下りの階段はつまずいて転ぶ可能性があるので注意。 雷鳥沢ヒュッテでは日帰り入浴可。500円。 みくりが池温泉の日帰り入浴は600円で記念コースター付き。 |
予約できる山小屋 |
天狗平山荘
|
写真
感想
奥多摩小屋でデビューしたテント泊。2回目は立山の雷鳥沢キャンプ場に張ることにしました。アルペンルートを利用してさっさと上がってもよかったのですが、立山をたっぷり堪能するため、称名滝方面から登ることにしました。大日岳経由の道は土砂崩れがあって、不安定な状態らしかったので、八郎坂を登ることにしました。ばてて歩けなくなったら高原バスでエスケープすればいいので、何とかなるでしょう。
8/22
夜行バスで富山駅へ到着。立山行きの列車までは時間があるので、駅近くの牛丼屋で朝食。地鉄はそこそこ空いているものの、ザック組もちらほらいました。ビューポイントでは徐行運転となるなど、地鉄も観光列車の一部でした。
立山駅前にある水場でこの日の飲用水を汲みました。探勝バスに乗って称名滝方面へ。途中には悪城の壁と呼ばれるとてつもなく大きな岩盤がある。終点で降りたところで運転手までどこまで行くのか尋ねられました。弥陀ヶ原からのルートはどうするのかとかなかなか細かいところまで聞かれました。準備をして気持ちを整えて出発してしばらく歩いていったところで通行規制のゲートがあって、皆足止めされていました。土砂崩れがあったせいで、係員がいる時間しか通行してはいけないらしい。ここで少し止まりましたが、係員の善意で9時から開放のところを8時半にしてくれましたので、それほどタイムロスにはなりませんでした。
気を取りなおして八郎坂を登り始めました。予想はされていましたが、はじめから容赦無い坂道。延々登っていくと、称名滝が見える時もちらほらあります。ベンチ付きのいい休憩ポイントもあって重いザックを降ろしてゆっくり休むことができたので助かりました。下ってくる人、トレランで追い抜いていく人などそこそこの人に出会いました。道幅は広いところもあれば狭いところもあり、狭いと言っても草いっぱいなので高度感はありません。滝がだんだん高く見えるようになって、完全に隠れるようになってから少し行くと、道はなだらかになってようやく八郎坂の終点にたどり着きました。
そこからはほぼ道路沿いにつけられた木道を上を歩いて行きます。経年によるものなのか木道も少しくたびれているようでした。木道は道路から離れることもあって、そこから地味にアップダウンしたりしました。この時の天気はすでに雲が多く、大日岳方面は隠れてしまい、立山三山方面はうっすらと見える程度でした。池塘の側を進み、松尾峠との分岐を左に進み、車道をまたぎ、弥陀ヶ原の中を突き進みました。両側の葉っぱが道を覆うようなところもあり、かき分けながら進みました。ようやく着いた弥陀ヶ原のバス停で一休憩。見えてからが長かったです。
弥陀ヶ原からは旧道ルートで天狗平を目指します。ところどころ草が刈られた跡があったので、しっかり整備してくれたのでしょう。ありがたいことです。基本的には樹林帯の中を進みますが、時たまバス道を見下ろすことができます。雲も多く遠望はあまりききませんでした。
天狗平山荘横の最後の坂道を登り切るとそこには立山三山の大パノラマが。ここで激しく興奮しました。雲の奥に剱岳もうっすら見て取れました。今思うとここから眺める立山三山が景色としては最もよかったように思えます。室堂まで行ってしまうと山に近すぎだと思います。
時刻はまだ13:30でしたので、もうこの日のうちに雷鳥沢キャンプ場には余裕で着くことが分かって、ここからはまったり観光モードでのんびり歩きました。それでも最後の室堂に上がる長い階段にはちょっとびっくりしましたが。室堂に着きバスターミナルで立ち食いそばとアイスで栄養を補給してから、地獄谷経由でキャンプ場へ行きました。みくりが池温泉からの長い下り階段もなかなかのものでした。
キャンプ場でテントを設営し、教えてもらった雷鳥沢ヒュッテの風呂場へ。汗を流せるのはすごく助かりました。テント場からは立山が非常によく見え、夕日に映える立山を見ながらご飯を食べられるという最高のロケーションでした。ただ、川の近くのキャンプ場だからか夜はすごく冷えました。カッパを着てなんとかしのいだほどでした。
8/23
朝食を済ませ、サブサックに最低限の装備で5時に出発。太陽は影になっているものの、文句なしの晴れ。寒いのでレインウェアは着たまま。キャンプ場から長い階段をいっきに駆け上がって体を温めました。雷鳥荘を越えて少し登った所でさっさとレインウェアを脱ぎました。室堂山荘横を通ったところから本格的な登り。一箇所、雪を横切りましたが、コンクリートで固められた道を歩くので問題なくさくさく進めます。
一ノ越山荘へ到着。反対側は北アルプスの大展望でした…が、北アルプスに登ることそのものが初めてでしたので、見える山が何の山なのかさっぱり分かりません。隣でおばちゃんたちが指さしながら次々と山の名前を言っているのを見て悔しくなったので、地図とコンパスで山座特定をしました。まああれだろうなあと真っ先に決まったのがやはり槍ヶ岳、笠ヶ岳でした。後は適当に見当をつけるぐらいでした。
一ノ越山荘からはガレ場の急登り。意識的に息を吐きながら登って行きました。登ってきた道を見下ろすとなかなかの怖さです。高度を上げると反対側の浄土山が迫力を帯びてきましたし、剱岳も見えるようになりました。社務所がだんだんと近づいてきて、やがて急登を終えるとそこには立山の一等三角点が。社務所で500円を払ってお祓いを受けるためお社まで登りました。お社横の黒い石が雄山頂上標高3003mらしいです。展望は抜群でした。黒部ダムの湖が分かりましたし、後立山連峰もよく見えました。
お祓い後は大汝山へ。室堂側にも太陽が当たるようになっており、ここからの道では雷鳥沢キャンプ場に張った自分のテントを確認することができました。大汝山ではすでにいたパーティから富士山が見えていることを教えられました。富山から富士山が見えるのには驚かされましたが、たしかにうっすら富士山が見えました。(それまで撮っていた写真にも富士山が写ってはいたが富士山とは認識していなかった。)
大汝頂上小屋を越えて、富士ノ折立からはいやらしい急下り。石をおっことさないように転ばないように慎重に下りました。下ってからは左右共に遠くまで見通しが効く気持ちの良い稜線道でした。縦走って楽しいなあと思えてくるようないい道でした。後立山連峰の方には徐々にガスが上がってきましたが、立山の方はまだ晴れていたので助かりました。
真砂岳を越えて別山への登りがまたなかなかの急登。登る時間が短い分だけ助かりました。目に見える剱岳が段々と大きくなって、別山から見る剱岳は最高でした。いつかは登ってやるぞと別山を後にしつつ、剱御前小舎へ。下っている最中もちらちら剱岳の方を見ながらでした。この道もとってもよかったです。
剱御前小舎で小休憩し、雷鳥沢キャンプ場へ下りました。登ってくる人の中にはヘルメット着用の人もいて、本気の度合いがよく分かりました。この下り坂は歩きにくく、すでに6時間以上行動した身にはなかなかこたえました。
無事、自分のテントに戻ってきてすぐに、みくりが池温泉へ向かいました。お昼ごはんにみくり丼という富山名物のてんこ盛り丼を食べて、日本最高所の温泉に入りました。それからはアイスを食べたり、夕方まで近くをぷらぷら散歩してのんびり過ごしました。夜は相変わらず寒かったですが。
8/24
テントを撤収して5時過ぎに出発。この日も見事に晴れ。室堂を通らず、直接一ノ越山荘を目指す道を行きました。川を渡ってからの道で少し迷いもしましたが、目印を見つけて無事にルートに乗ることができました。室堂付近の道と違って普通の山道なので歩いていて楽しいです。低木帯の中を通過したり、大きな岩の上を乗り越えていったりと、面白かったです。
前日通った道と合流して、すぐに一ノ越山荘へ。山荘横にザックをデポして浄土山を目指しました。浄土山の登りも雄山以上に大変でしたが、時間は短いので助かりました。遠くに赤い屋根の建物が見えたあたりは五色沼なのでしょう。あの当たりも行ってみたいです。浄土山山頂という明確な看板は見つかりませんでした。軍人慰霊碑の当たりまでを見て、そのまま一ノ越山荘まで戻って来ました。
東一ノ越へ目指す道はあまり人が通らない道。道はしっかりしているので、問題なく歩けます。迫力ある竜王岳を横に見ながら、少しずつ下って行きました。途中に山を影にして一羽の鳥が全く動かず休んでいました。雷鳥でした。立山に来て3日目にしてようやく雷鳥を見ることができました。あまり人が通らない静かな道を選んでよかったです。
東一ノ越からは階段で高度を一気に落としていくような道になります。この階段がなかなか危険で、木の段を固定するのに釘がささっているのですが、その釘が階段の中央で浮き出ており、足を引っ掛けて転んでしまう可能性があります。慎重に下ります。太陽が直接当たるようになって暑くて一枚脱ごうとしたところにハチがやってきて、落ち着きませんでした。石ゴロゴロの沢道を横切って、ロープをつかんで樹林帯へ入るところでは予想外の難所にヒヤヒヤしました。頭上にロープウェイが来ることもあって、いい見世物になったりもしました。
黒部平との分岐を右に進んで、黒部ダムへの最後の下り。ここまで来ると普通の土の山道で、懐かしくも感じました。一箇所だけ急なところもありましたが、問題なくロッジくろよんまで降りてきました。ロッジ付近で一ノ越山荘以来の登山者にようやく出会いました。乗り物で行ける中、あまり登る人もいないのでしょう。
ロッジくろよんから湖沿いを歩いてケーブルの駅へ。トンネルの中の涼しいこと。黒部ダムでは放水中ということで、虹が二重に見えました。黒部ダム駅のトンネル前で今回の山行は一通り無事終了。こちらから振り返って見る立山もまた違ったものでした。
天気に恵まれ、立山にようやく登ることができて非常に満足の行く山行でした。
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