赤木沢&黒部五郎岳〜ウタのひやかし山行



- GPS
- 19:13
- 距離
- 36.7km
- 登り
- 2,522m
- 下り
- 2,517m
コースタイム
- 山行
- 4:44
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 6:10
- 山行
- 8:57
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 10:46
- 山行
- 1:54
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 2:06
天候 | 11日…雨のち晴れ 12日…曇りのち雨 13日…雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
折立〜太郎平小屋〜薬師沢小屋 一般道。太郎平までは以前よりかなり整備されていた。 薬師沢小屋〜奥ノ廊下〜赤木沢〜赤木沢左俣〜中俣乗越 ここ数日の雨不足で全体的に水量少なめ。 基本的に巻きを少なく、水線を歩いたり泳いだりして時間短縮。 巻いたのは奥ノ廊下の魚止滝(左岸巻き)、赤木沢F3の2段目(左岸巻き)、赤木沢大滝(左岸リッジから巻き) 他は基本的に水線付近を登れた。 大滝を巻いた後、黒五に行きたかったので左俣から遡行。雪渓は殆ど残っておらず、中俣乗越直前までガレ場を歩いた。 沢の最低限の装備(ハーネス・30mtロープ・スリングカラビナ少々)を持って行ったが、今回使用する機会は無し(大滝のリッジや雨の日の高巻き退避等で使用する可能性はあるので必携です) 中俣乗越〜黒部五郎岳〜中俣乗越〜赤木岳〜北ノ俣岳〜太郎平小屋 遡行を早めに終えられたため黒五登ったが、結構キツかった… 黒五から太郎平も地味に長い。 北ノ俣岳付近で雷鳥多数遭遇。(4羽+1羽+5羽) |
写真
感想
今年の夏の予定は早々に決定していた。
いつか行ってみたいと思っていた赤木沢遡行。小屋2泊が基本になるのでウタが太郎平でアルバイト始めたし、こんな機会がないと早々行けんよねって事で…
10日に定時ダッシュで帰宅。
22時にアマさんと山科駅で待ち合わせし、そのまま立山まで入り、有峰林道ゲートに到着が2時過ぎ。前に30台以上並んでたかな…
翌朝6時きっかりに林道通行解除となり、7時前に臨時駐車場到着。登山口から地味に遠いね…
準備して7時過ぎに出発。小屋2泊なんて初めてなんで勝手が良く分からない二人。
沢装備や着替えなど、そんなに軽くはないけど、いつも北アに来る時の荷物の半分程度なので足取りは快調。やはり軽いは正義…やっぱ痩せなあかんと毎度思うんだけどね。
10時半頃かな、小屋に到着。ウタは売店の売り子してたからすぐに気が付いたみたい。
久々の再開でウタもオトも嬉しそう。一緒だとケンカばっかするけど、たまにはこーして離れて過ごすのも良いのかも。
小屋の皆さんに一通り挨拶だけすまし、ちょうど昼食時だったのでネパールカレー食し、先に進むことに。
森林限界過ぎてから日差しが強くなり、途端にヘバる二人。薬師沢に降りてから小屋まで長いねぇ…なんて話しながら13時頃到着。
ウチら到着時には人もまばらだったけど、しばらくすると大勢の人で賑わい始めました。赤木沢向かう人、雲ノ平や水晶岳に向かう人、いろんな人とビール飲みながら話をして8時頃に就寝…
この日は2人で布団1枚。小屋慣れしていない二人、今まで個室用意してくれたり、大雨の中で退避した時しか泊まった事がないから混雑した小屋がある意味新鮮だった。
翌朝…
4時起床の予定が5時前で焦る。前夜にある程度の支度をしていたので急ぎ沢装備の準備をし、何とか5時過ぎに出発できた。
登攀要素は少ないと聞いてたけど、歩行距離の長さや渡渉に手間取ると時間が読めなくなるため、ウチラは出来るだけまっすぐ進もうって決めていた。
小さく巻いたりヘツったりする時間より、水の中をヘツったり泳いだ方が早いだろって算段。そのためにファイントラックの沢着を奮発して購入。これが大正解。ファイントラックすげーよ。
沢で辛いのは水入って冷たいより、水から出て寒い事。これが全くないの。快適そのもの。真夏とはいえ、基本雪解け水の北アの沢でこれなんだから、関西の山だと春先や秋の沢でも大活躍しそう。
そんなこんな、奥ノ廊下を1時間程度で通過し、有名なプチナイアガラに到着。ヘツりつつ泳いで進むと赤木沢の出合が見えてきた。
赤木沢出合の小滝を登ってすぐ、眼前に巨大なナメ。
おぉ…こりゃすげぇ…
前週歩いてたじーじさん達の写真より、曇り空天気の為に光量は全然少ないけど、それでも充分美しい赤木沢のナメ。
オトと二人ではしゃぎまくり。
F1、F2と好きなトコ歩き、F3も2段目のこりゃ難しそうって滝以外は全部好きなトコ登れちゃいます。小屋でウタに借りたミラーレスで写真撮りまくって中々前に進まない…
そんなこんな、夢のような遡行を続けていくと大滝が眼前に。
数パーティーが滝下で休憩されていたので、ウチラ早々に取付くことに。
巻き道もあるみたいだけど、目の前に登れそうなリッジがあったので取付いてみる。オト先行で進み、どっかでロープ出すかなって思ってたけど岩や根っ子の手掛かりが豊富だったのでそのままフリーで落口手前まで。
落口へのトラバースも少し心配してたけど、思ってたより楽に通過。そのまま落口の先にある分岐点で昼食休憩としました。
昼食と言ってもまだ8時過ぎだったけど…くいしんぼうな二人は腹ペコでやんす。
薬師沢小屋で用意してもらった昼食はチマキでした。コレ、ちょーうまし。
休憩中、後続の数パーティーは右俣行く人が多かったかな。太郎平近いし赤木岳登らんで良いからコッチが人気なのかな。
ウチラは時間的に余裕があったので黒部五郎に登っとこって事と、ナメが綺麗だと聞いていたので左俣に進みます。
左俣の美しいナメを進むと、いよいよ源頭域の雰囲気。水もかなり細くなり、最後に枯れてただのガレ場に。
ガレ場を適当に進んで中俣乗越にドンピシャで出られました。雪渓巻くと思ってただけに楽チンで終了点到着。
時間は9時半。このまま帰って昼頃に小屋到着してもねぇ…って事で予定通り黒五に向かう事にしよう。
着替えて荷物デポして空身でフラッと…って全然フラッと行ける距離じゃねぇし…
中俣乗越から黒部五郎岳の往復が今回の山行で一番キツかったという…
ま、黒五って中々行けんし、折角だしねって割り切ろうとしたけど…山頂ガスガスでなんも見えん。修行のようなピークハントとなってしまった…
お昼前だったし、薬師沢小屋から各自1Ⅼづつしか持ってきてなくて不安だったので早々に山頂退散。
中俣乗越で荷物回収し、ながーーーい縦走路をコレまた修行のような山歩き。
赤木岳も北ノ俣岳もデカすぎだってば…
疲れを誤魔化すため、パンダコパンダ熱唱する二人の前に現れた雷鳥ちゃんたちに癒され、でも最後はふらふらになりながら太郎平小屋に帰還。
黒五も行ってきたって言ったらウタにも警備隊の人にもよーやるわって…呆れ顔されちゃった…
小屋に戻ってから、アマさんと少々酒盛り。でも自炊室で飲む人、ちょー少なくガラガラ。この小屋は先進む人が最初に立ち寄るからなのか、わいわいしてる人は居らんかった。
うちらも邪魔しちゃダメなんで20時頃には切り上げ、21時の消灯後すぐに就寝…zzz
小屋の方と警備隊の方のご配慮で、警備隊の部屋で寝かしてもらちゃった。
警備隊の方の話はやはり興味深かった。オト、お前大丈夫か??
翌朝13日。
太郎沢遡行予定だったけど、生憎の空模様。こりゃやめとこうって事で雨が止むであろう昼前まで小屋で停滞。
雨になると途端に忙しくなる山小屋。
見ていて思ったのはホントにみんな良く気が利く事。
不慮の忙しさで一人がカバーできなくなると、周りがサッとフォローする。若い男女がキビキビ動くさまは見ていてホントに気持ちが良い。
なんて座ってコーヒー飲みながら眺めるジジイ二人。
12時になっても止まない雨。これ以上待ったら風呂や夕飯に支障が出そうなので諦めて帰路につく。
上だけ合羽着て、2時間程度で一気に下山。
下山直前に土砂降り。アマさん待ってる間に着替えを済ませ、ボケーっとしてたらアマさんも無事下山。
下山後、亀谷温泉で汗流した後、キトキト寿司行こうって決めてたので向かったけど、17時の段階で2時間近くの待ちとか…そんなに待てんよ…
諦めて近くの牛角。奮発して一番高い食べ放題で肉三昧。
アマさん付き合ってもらって有難うございました。
食後はSAでお土産買って、取り合えず滋賀県まで戻ってマキノの道の駅で車中泊。翌14日早朝に山科駅でアマさんと別れて無事帰宅。
ふぅ…
今回の山行だけど、主目的であったウタに会うことと、赤木沢に行けたって事でヨシとしときます。
ホントはもうちょっと晴れて欲しかったけどね。
でも、山小屋で働く人たちを、こうして間近で見られたのは凄く良かった。
ウタも一応、皆に可愛がってもらってるみたいだし、あれだけキビキビ動く人たちに揉まれる経験も中々出来んだろうし。
そしてなにより、マスターさんからウタもウタなりに頑張っている事、そして山に対する考え方が変わったんじゃないかなって事を伺った。
それは嬉しくもあり、良い経験をしたなって父も思った次第。
山に対する考え方ってのは、ウタにとって、これまで山は楽しい場所だって思っていたけど、小屋にいると頻発する事故を目の前にし、厳しさや準備の大切さを学んできているんじゃないかとの事だった。
とても素晴らしい体験だと思う。
二人とも、良く気が利き、深く物事を考える人になって欲しい。そんな親の希望に少し近づいてくれれば…
そんな横で、オトは夏休みの宿題そっちのけでグーグー昼寝…
むぅ…
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
utaotoさん赤木沢遡行と黒部五郎岳へのピークハント 大変お疲れ様でした~<(_ _)>
オトちゃんとの沢登りの後、黒部五郎岳へ・・そして幾つものピーク越えて太郎平小屋へ (^_-)
しかも雨の中を・・しかし 写真からは少しも疲れを感じられないどころか、山を思いっきり楽しんでおられる姿には・・感服です
山小屋で頑張っておられるウタちゃん・・色々な体験をつまれ、またひとつ成長されることでしょう(*‘∀‘)
オトちゃんも大きく成長されましたね~
それにしても雨の日かも しれませんが、多くのライチョウを見られるなんて羨ましい~
ibuki89さん、おはよーございます
黒部五郎岳はね…正直しんどかったです
もっと近いと思ってました。
我が家は3人とも雨が嫌いではないんですよ。カッパ着るのが嫌いなんです
なので、初日の小雨はみんなカッパ着てる中、ウチラだけ半そで短パンとか。
どうせ昼から晴れるし着乾わししようぜって。
ウタね、自分から動くようにしてるけど、どんくさいから迷惑かけてるかもって言ってましたわ
宿題が全然片付いてないとも…
下山は基本早いんです。風呂と寿司モードになってるから殆ど休憩取りません
大滝上の二股で右?左?と聞かれ・・・右へ・・・と答えた3人パーティーです。
多分お二方だったと思います。左俣も良かったのですね。我々は折立〜赤木沢の日帰りだったのでやはり最短距離の右俣でした。稜線ではガスが出て展望は今ひとつで、赤木岳もよらずにそのまま帰路へ向かいました。
親子登山?で楽しそうな山行ですね!!!
JUNDrさん、おはよーございます。
レコ拝見しました。
大滝上で食事してた時に、数パーティー通過されていったので、多分その方たちだろうなって思ってましたがやはりそうでしたか
日帰りは凄いです…
右俣は少々登攀、左俣はナメが綺麗との事前情報だったので、時間的余裕があったので左行きました
晴れていたらあそこのナメももっと綺麗だったかも。
ガスの中のピークハントは完全に貧乏性から来ております
ウタちゃんのバイト参観、お疲れ様でした。
住み込みバイトで、久しぶりの再会
ちょっと成長した娘さんは
父親の目には、どう写りましたでしょうか?
オトちゃんと沢登り、黒部五郎登頂で
折立から満喫周遊コースですね。
らいちょうさん、こんばんは。
ウタ、楽しそうにしていてなによりでした
気が利かんのは自覚しているはずなので、意識して率先して動くように心がけているそうですわ。
でも、どんくさいから迷惑かけてるかもって
黒部五郎岳は貧乏性から登ってしまいましたが、晴れていたらもっとしんどかったかも…
やはり北アの名峰だけあって、登りごたえ十分でしたわ
おととし、赤木沢遡行しました。一番難しかったのが赤木沢に入る直前のへつり。おれは落ちました。すごい冷たくてさすが黒部川だと感心しました。つめあがったところから薬師峠までが長く、黒部五郎を登り返す体力も気力もなかったです。すごいなあ。
h321さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
ヘツリや巻きに時間取られるのがイヤで、極力泳ぎで進みました。
冷たさを想定して準備したのが功を奏しました(^^)
黒部五郎は昔、縦走途中に立ち寄ったきりだったので、折角の機会と思い向かいましたが、思ったより随分遠かったです…
薬師沢両股、太郎沢など、他にも遡行したい場所があるので、またいつか向かいたいと思います(^^)
偶然たどり着き拝読しました。素晴らしい親子関係。お嬢さまはいくつなのか、パパさんは山は学生時代から?と、興味津々‼
来春大学生の我が娘二人はもう山に一緒に行ってくれません。ステキな経験させてくれるこんなパパ、経験豊かなこんなオット、山を楽しがってくれるこんな娘達が欲しかったです😅。
これからも気をつけて沢山楽しんでください✨。
2820norikoさん、はじめまして、こんにちは。
父の山経験は学生時代に山スキー少々とハイキング程度です。
なので、ほとんど子供と一緒に始めたようなもんです
亀の歩みでしたが、小さいころから少しずつ出来ることを増やしていって…
でも、安全第一なので無理と思えば即撤退のヘタレ山行です
娘二人は、小さい頃は親父の道楽に付き合っていただけでしたが、今はそれぞれ山で楽しみを見つけたみたいです。
皆がそれぞれ忙しくなって中々三人で行けなくなってしまったのですが、これからもボチボチと山歩きを楽しみたいと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する