北アルプス中央部 雲ノ平・水晶岳・鷲羽岳



- GPS
- 77:45
- 距離
- 52.8km
- 登り
- 3,675m
- 下り
- 3,677m
コースタイム
自宅3:00-6:45新穂高・鍋平(朝食)7:30-7:45新穂高温泉8:00-
13:30鏡平(昼食)14:00-16:10双六キャンプ場
2日目
双六キャンプ場6:00-双六岳、三俣蓮華岳-11:00三俣山荘12:00ー
黒部源流ー16:10雲ノ平キャンプ場
3日目
雲ノ平キャンプ場5:45-6:00スイス庭園6:05-8:15ワリモ北分岐8:25-
9:30水晶岳9:45-12:00鷲羽岳12:20-13:15三俣山荘14:00-16:30双六キャンプ場
4日目
双六キャンプ場6:30-8:10鏡平8:20-11:45新穂高温泉12:00新穂高・鍋平12:10-
18:00自宅
天候 | 晴れ、曇り、雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
300円/日なら問題ない所だ。ただロープウェーに乗らなくてはならず 面倒であった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備されていて特に不安な場所は無い。新穂高温泉の立ち寄り風呂は 入っておいても良かったと今になって思う所だ。 |
写真
感想
事前準備
今年度の登山のメインイベントの北アルプス「雲ノ平」を8月13日〜16日の盆休みに決行した。
ここを逃すと皆の都合が噛み合わず行けない可能性がある。天気も幸い良さそうだ。
今年「雲ノ平」に決めたのは昨年の槍ヶ岳登山に行ってからだ。槍ヶ岳を北側から眺めてみたい。
また、秘境と呼ばれている「雲ノ平」はどんな所なのか行ってみたかった。
雲ノ平の本を読破し山の形と呼び名を勉強すること約1年、ようやく決行につながった。
雲ノ平はどこの登山口から行っても1日で到着することはできず最低2日掛かり、
往復で4日必要で行くことが制限され秘境と呼ばれている。
息子たちも「雲ノ平」を快く了承してくれ、前々から計画を練って打ち合わせをし、
3人分のバックパックの重量配分を行った。前回の反省から荷物は無駄を省き必要最小限とする。
自分が16kg、息子二人は17kgで4日分としてはうまく収まったと思う。靴はTahoo。
後から考えるとまだ減らす事が出来たと思うが?今年の改善点は主食のご飯は昨年のレトルトパウチを乾燥米飯に変更した。
4日分となると相当量になるからだ。ビールは持たずに焼酎をプラスチック容器に移し替え、
200CCを持参した。これは水割りで飲める。野菜はジュースをやめレタスを持参した。
ガスボンベの予備を無くし、ロングサイズ1本にした。
ペグ打ち込みのハンマーは最小限の大きさに変更した。ペグもスチール製の持参をやめた。
衣類は昨年10月の槍ヶ岳登山と比較し長袖はほとんど不要なので小さくできた。
1日目
予定通り新穂高温泉に到着と思いきや駐車場入り口に誘導員がおり満車との事である。
他の駐車場のマップを頂き、行く場所などを告げ日程と料金から鍋平を紹介してもらった。
4日間だと高額になるので比較的格安の300円/日であった。ロープウェー下は
便利だが2000円/日で高い。
4日間置くにしては価格が高くなり予想外となる。
鍋平ロープウェー駅まで10分程で到着できるが、ロープウェーへの乗り降りが面倒だ。
案内所で登山計画書を提出し、いよいよ登山開始だ。しばらくは林道を歩く、1時間程でわさび平小屋に着く。
りんごやトマト、きゅうりなどが木を繰り抜いた水槽で冷やされている。帰りに食べるとしよう。
秩父沢当たりから急坂になってくる。大きな石を組んで歩きやすい様によく整備されている。
荷物が荷物だけに足並みが重い。鏡平に着いたのは登り始めてから5時間30分掛かっている。
鏡平からは雲が邪魔をして槍ヶ岳は望めなかった。弓折岳に上がる時に槍ヶ岳の勇姿をようやく見る事が出来た。
しかも西側から初めてであるが尖った穂先は西から見ても尖っている。
弓折岳頂上付近には残雪が残っており、しばし涼を求めて休憩した。やがて遠くに鷲羽岳と双六山荘を
望める場所で驚いたのは無数のテントの花だ、100は越してるのではないだろうか?
綺麗なものだと感心しながら、今夜泊まれるのか不安がよぎる。
近づくとまだまだスペースが有りテントを設営した。雨なのでブルーシートの天幕を作ろうとしたが風が強く断念した。
ブルーシートの天幕は高い山では使えない事が分かった。また、焼き肉を焼いて栄誉補給したが、
煙が他のテントに入るため、気を使う。これも混んでる時には実施しない方が無難である。
夜遅くまだ話し声が聞こえたが、女性の声で「明日早いから静かにして下さい」と突然の声が上がった。
しばらくざわついていたが再度声が掛かると皆静かになった。22時の事だ。
小学校時代になんかの行事で同じような事があったのが思い出された。
2日目
快晴だ。小屋の裏に見える鷲羽岳が朝日で輝いている。3人共に快調だ。
今日はいよいよ雲ノ平だ。
まずは双六岳を登る。背に日差しを浴びてしばらくすると槍ヶ岳が見えた。穂高連峰、笠が岳など良く見える。
双六岳は滑らかな山でそこから見る槍ヶ岳はガイドブックで見た物と同じであるが実物は立体的で美しい。
三俣蓮華岳からは360°の展望が開けた。黒部五郎岳、薬師岳、雲ノ平、水晶岳、鷲羽岳、槍穂連峰、
遠くに白山、乗鞍岳。圧倒的なスケールで迫ってくる。来てよかったと思う。しかし直射日光の紫外線が厳しい。
サングラスは必需品だ。三俣山荘近くのハイマツ帯にハトのような鳥が歩いている。
よく見るとハトではなくライチョウだ。槍ヶ岳の頂上でも見かけたが再度発見だ。
三俣山荘はお昼時に重なり超満員で外は日影が無く炎天下での昼食となった。皆食欲がわかない。
Son2はほとんど昼食を摂れなかった。ロールパンに蜂蜜をかけて口に押し込んだ。
体調が思わしくないようなので予定変更して鷲羽岳に登らず黒部源流に降りて休んでから雲ノ平に向かうコースにした。
源流は涼しくて休めるが見上げると急な登りで、ここからがしんどい。ゆっくり登りやっと平原に着いた。
残雪とチングルマが咲く場所に先に向かったSonらが休憩していた。雪が解けて小さな流れを作っており、
先ほどの黒部源流に注ぎ込む本当の源流だ。
木道となり雲ノ平につながる。水晶岳が美しい。雲ノ平に到着だ。気候がさわやかだ。
大きな岩がごろごろしている。溶岩台地なのでこのような地形なのだ。写真では立体はわからない。来て見て実感する。
キャンプ場に降りるがここもいっぱいだ大きな石の間に上手くテントを張っている。
かなり上に歩いたところでフラットのスペースに石をどかして設営する。Ryouが疲労で動けない。
テントをうまく設営したところにRyouが立ち上がりよろめいてテントに覆いかぶさる様になった。
まずい、こんな山奥でテントのフレームが折れたと思いつつ、見ると運良く外れただけで済んだ。
Ryouは今度は崖の方に転がり落ちた。よほど疲労で応えたようだ。高校野球で鍛えた筈なのに山はまた違う疲れ方のようだ。
怪我はないようだ。Ryouを置いて雲ノ平山荘にキャンプ届けと食料補給をした。
ナビスコのプレミアム(クラッカー)を買いコンビーフ、チーズを挟んで食べた。
これは食欲不振でも喉に通る。また赤飯も塩を振りかけると旨い。何とか体調を取戻し皆で爆睡した。
トイレが遠くて一苦労だ。
3日目
昨日のドタバタで体調を取り戻すことが優先でじっくり雲ノ平を見て回れない。
朝からスイス庭園には寄ってみた。水晶岳が影となり真っ黒に見える。これが別名黒岳の由来なのだ。
今日は3人体調が回復したので水晶岳と鷲羽岳に登って双六キャンプ場に戻るコースだ。
祖父岳から今日も槍ヶ岳が見える。ワリモ北分岐に重いバックパックを下して、水晶岳を軽装でピストンすることにする。
同じ考えの登山者が多くバックパックが転がっている。
軽快に水晶岳に向かう。足が軽くて異様だ。登山者が多くて所々の鎖場で渋滞する。
3人揃って登頂に成功した。槍ヶ岳よりここまでの道中が長かったためか達成感が強く感じられる。
黒部湖が見る事が出来る。雲ノ平の眺めも格別だ。
しかし次第に天気が悪くなり、ワリモ北分岐に戻る頃は雨になった。
一瞬に天気が変わり、恐ろしさを感じた。遠くに霧が流れているなと思ったら
いきなり真っ白の世界となり、雨となったのだ。また鷲羽岳に近づく頃には雨は上がった。
鷲羽池越しの槍穂連峰を見る事は出来なかった。
三俣山荘で焼きそばを皆で食べて巻道で双六キャンプ場に向かった。ずっと雨だが
雨具は上出来で蒸れることもない。
キャンプ場で最後の夜なので3人で飲んだ。購入した飲料缶やビンは小屋で回収してくれるので嵩張らずありがたい。
4日目
天気がすぐれない。ひたすら下りることにする。
弓折岳付近の登りで下山者で渋滞していたが、Ryouが先頭で下りていたが女性が立ち止まって
おり尋ねたところ、登山道脇で黒く大きな生き物ががさがさしているらしい渋滞の大勢ががやがやと
差し掛かると離れて行ったが気が揺れるほどだったという、おそらくツキノワグマではないかとの話だった。
山深い所なのでいても不思議ではない。一人であればクマ避けの鈴を付けるべき所である。
わさび平で水槽で冷やしたりんごを購入した。とても旨い。
12時には鍋平に着いたがロープウェーに観光客と一緒に乗るのは汗臭くて申し訳ないようだった。3人揃って怪我無く無事帰宅できた。
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