穂高岳(前穂高岳〜北穂高岳&穂高岳山荘にてテン泊)〜16年越しのリターンマッチ〜の巻
- GPS
- 33:18
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 2,161m
- 下り
- 2,148m
コースタイム
6:09 上高地BT
8:06 岳沢小屋(-8:15)
10:33 紀美子平(-10:40)
11:10 前穂高岳(-11:40)
12:05 紀美子平(-12:10)
13:28 奥穂高岳(-13:45)
14:22 穂高岳山荘
計8:13
10月21日(日)
5:45 穂高岳山荘
6:03 涸沢岳(-6:11)
8:17 北穂高岳南峰
8:28 北穂高小屋(-9:08)
9:20 北穂高岳南峰
11:10 涸沢(-11:40)
12:25 本谷橋
13:04 横尾(-13:15)
14:04 徳沢
14:46 明神
15:27 上高地BT
計9:42
天候 | 10月20日(土)快晴 10月21日(日)快晴 ※穂高岳山荘 朝4時の気温 テント内→0度 テント外→−5度 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
東松山IC→関越道→藤岡JCT→上信越道→更埴JCT→長野道→松本IC→R158→沢渡大橋駐車場 《復路》 梓川SA→往路の逆を行く。 最終コンビニはR158を進み、新島々付近の左側にあるセブンイレブンです。が、登山者が多く立ち寄るため品薄時多々なので、買い物はここより手前で済ましておく方がベターです。 沢渡大橋駐車場 1日500円 お札は千円札しか使えないので注意。 トイレあり R158を走っていると左側に大駐車場の大きな看板があります。この駐車場のちょっと手前にバスの切符売り場あり。駐車場はこの先にも市営第2駐車場など多数。 上高地まではバスにより移動 往復2000円。 この時期の土日の上高地行きは、5:40始発です。 今回、1人800円のタクシー相乗りに成功し6時過ぎに上高地へ到着。駐車場でウロウロしているとタクシーの運ちゃんから声を掛けてくれます。 帰りは片道1200円のバスでしたが、上高地は観光客で大混雑のためバス待ちに長蛇の列。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
毎度写真はありませんが、少しでも参考になれば幸いです。 (写真アップしました!) 〇上高地BT 2年ほど前に来た時は山旅再開前ゆえ、大正池〜河童橋を歩きました。それだけでも十分楽しかった。上高地は紅葉のハイライトでなかなか混みあってました。 〇上高地〜岳沢小屋 河童橋を渡り明神方面に歩くと、しばらくして岳沢登山口の標識があり。最初は樹林帯の中を歩きます。天然クーラーの前に立つもクーラー作動せず。しばらくすると見晴らしの良いガレ場に出ます。これから登る穂高の険しい山並みや後ろに焼岳、乗鞍岳が望め、少しずつ登りが急に。危険箇所は特にありません。 〇重太郎新道(〜紀美子平) 岳沢から紀美子平まで1000m近くを一気に上がる有名な急登。個人的には下りより上りで使う方が安全かつスピーディーだと思います。狭く険しい箇所もあるので、重装備だと岩壁に当たることしばしで、それが一番注意を要しました。危険とまでは言わないが、鎖とハシゴが設置された箇所も多々あり注意が必要です。 〇紀美子平〜前穂高岳 紀美子平にザックをデポして登る。山と高原地図によると登り30分、下り20分ということですがけっこう厳しい。標準的な方なら余裕を持ってそれぞれ10分多く見積りましょう。山頂までの道中所々険しい箇所もあるのでストックはいらないかも。山頂はもちろん360度。北尾根のバリエーションルートを楽しんでいる登山者も。 〇吊り尾根(〜奥穂高岳) 尾根の岳沢側を終始トラバース気味に通過して行きます。重太郎新道を登ってきた足にはこたえますが、慎重に通過すれば問題ありません。最後に長い鎖場があり、そこを過ぎれば頂上はもうすぐです。吊り尾根って遠くから眺めると、なだらかで優雅な稜線のイメージなんですがね。 〇奥穂高岳 日本第3位の標高であると同時に、忘れちゃいそうですが北アで一番高い標高なんですよね。とても立派な風景指示板があります。 今回の4峰の中では雲が多く一番展望がなかったが、個人的には一番感動したピーク。 〇穂高岳山荘 奥穂高岳から下って来ると、山荘直前に鎖場とハシゴが設置された箇所があり注意が必要。最後の最後で、なんでこんなところに…と思ってしまう。 穂高岳山荘は北アの中でも快適な小屋で、食事が美味しいことで有名です。テン泊者でも頼めば、夕食1700円、朝食1300円で食べられるらしいです。小屋の前にある広々とした休憩スペースから下を望むと涸沢が箱庭です。夕方5時頃涸沢を見るとテント30張りは確認したが、ちょっと前の週なんかと比べるとなんだか寂しい感じですね。 〇穂高岳山荘テン場 テン場 1人600円 水 1リットル150円 チョコ 1個10円(笑) ペグはほとんど刺さりませんが、テキトーな石がゴロゴロあります。 階段状になったテン場で、最上部がヘリポートになっております。30張りまで張れるということですが、穂高岳山荘の情報によると今まで張れなかったということはないらしいです。 今回はこの時期の3000m級ということで、テン泊対策に苦心したんですが… 〇涸沢岳 日本に21しかない3000m峰の一座です。穂高岳山荘から歩いて15分ほどなので、北穂方面に行かない方も是非記念に登っておきましょう。槍〜大キレットあたりがかっちょいいアングルで間近に望めます。こちらで御来光を拝む予定も間に合わず。ここまでなら危険箇所は特にありません。 〇涸沢岳〜北穂高岳(南峰) 今回のルート中、最も注意を要する区間。岩稜帯に不慣れな方や雨天時は遠慮された方が良いと思われます。ヤマレコで知りましたがつい最近滑落事故(1人死亡)も起きてるらしいです。 涸沢岳から少し歩くと、初っぱなから足場が確認しづらい鎖付きの下りルンゼが待っております。その後も険しい道が続きますが、基本的に鎖や足場が整備されているので問題なしです。 浮き石が多いため、捕まる岩と足元注意。同時に落石にも要注意。飛騨側の壁を登るクライマーもいますので、最低コルより先は特に落石注意です。個人的な感想としては、涸沢岳〜最低コルの方が危険箇所が多いので、そこを登りで通過できる北穂高岳→涸沢岳ルートの方が楽かなと感じました。蛇足ながら、ザックが岩に当たりまくる重装備と身軽な軽装備では難易度が全く変わってきます。 〇北穂高小屋&山頂 北アで一番標高の高い場所にある山小屋。山荘っていうか、ここ自体がピークですよね(笑)。一応、山頂までは小屋から歩いて30秒です。入り口の前にあるテラスは最高のロケーションで、キレット〜槍が目の前です。一度泊まってみたい。 〇北穂高岳〜涸沢 穂高岳山荘と繋ぐザイテングラートよりもこちらの方が険しいが、ここまで無事に来れた方でしたら問題ないでしょう。一ヶ所20m程の長い鎖場があるが、足場もしっかりあるので問題なし。浮き石がけっこう多いので転倒&落石注意です。 〇涸沢 前〜奥〜涸〜北と、自分が歩いてきた稜線が望め感無量です。 この時期は紅葉シーズンも終わり、テン場もガラガラ人もまばら。お約束のおでん(涸沢小屋)を食べて、上高地までの長丁場に備えます。 しかしここのおでん、ボリュームも値段も下界並ではないでしょうか。超オススメとしておきます。ごちそうさまでした。 〇涸沢〜横尾 終始緩やかな下りが続きます。足元もしっかり整備されており、気軽なトレッキング道といった感じです。途中、本谷橋は暑い時期なら休憩にもってこいの涼しい場所です。この区間の紅葉はチラホラ残っております。 〇横尾〜上高地BT 長い。 疲れた足に11キロ。 個人的には今回のルート中一番しんどかった。ここを通るのは3回目だったが、この道のせいで涸沢には足が向かないのかも…と思う今日この頃。明神辺りまで来るとちょっとホッとしました。この区間の紅葉は、今がクライマックスシリーズ! 〇竜島温泉 下山後元気だったら松本の浅間温泉へ行こうと思ってましたが、6秒で却下。 まあ、予想通りこちらの温泉へ。が、予想以上のお湯にビックリ!ヌルヌルのアルカリ性単純温泉のため、浴室の床で2回ほど滑って転びそうになりました。上高地の後は是非どうぞ。 日帰り入浴 500円 露天風呂は源泉掛け流し |
写真
感想
「アルピニストの聖地」なんて呼ばれるくらい素敵な山ですが、私には今まで全くイイ印象がなかった穂高岳。今回は久しぶりに、涸沢に憧れる相棒兼奥方・D-chanに背中を押されるかたちで登ることに。
個人的にもこの時期の3000m級のテン泊を体験してみたかったのと、16年前に味わった雪辱を晴らす機会到来と思い徐々にやる気アップ。なので、当初予定していた涸沢〜ザイテンから、雪辱の岳沢〜重太郎新道にルートを変更。プラス、2日目元気なら北穂高岳を目指すというプランに。いざ、出陣!
2年ぶりの上高地でしたがやっぱりいつ来ても良い。もはや混んでいようが良いものは良い!
岳沢までは何の問題のないゆったりとした道を進む。途中、前方の険しい穂高よりも後方のどっしりとした焼岳と箱庭と化した上高地を何度も振り返る。私、独立峰好きなんですよね、結局。
なんだかんだ岳沢までも遠い道のり。
問題はここから。16年前に苦汁を味わった重太郎新道〜奥穂高岳。当時重太郎でバテバテになり、吊り尾根の記憶などほとんどない。奥穂高岳山頂に着いたのはなんと夜の7時過ぎ。今回同じ道を歩きいろんなことを思いだし、当時の思い出を日記に綴ることにしましたのでこちらもどうぞ。
(ヤマレコも少しずつ使い方を覚えました!)
http://www.yamareco.com/modules/diary/detail.php?req_uid=34206&bid=41896&guid=on&PHPSESSID=qmhd9h0kpu7u4ja4b29a7p8t8jk843rk
で、今回はと言いますとやっぱり疲れました(笑)。結局、奥穂高岳まで終始心休まる道じゃないからでしょうね。途中前穂も寄るし。
奥穂高岳山頂に到着したのは13時28分。展望は雲が多くぱっとしない。が、16年の時を経て不覚にも目から熱いものがこみあげる。ホントに山やってて良かったなあ。とりあえず雪辱は果たす!しばらくして不気味な、否!かわいらしいジャンが姿を現しました。とりあえず今は見るだけで十分っす。
無事に穂高岳山荘に到着し一安心。で、今回のもう一つの目的であるこの時期の3000m級テン泊体験です。防寒対策の目玉として、Sea to summitのインナーシーツを引っ提げ対策も気合いも十分!結果は…
っていうか暑い(笑)。夕方6時の外の気温は−2度と予想より高く、夜が深まるに連れ風も強くなるが、寝るには全く問題ありませんでした。よっぽど今年のGWに行った南アの南御室のテン場の方が寒かった。まあ、雪が降ってもおかしくない時期に2日間とも快晴だったから。
今回は気合い倒れでしたが、1週間もすれば状況はかなり変わるんでしょうね。
今回のテン場にて、ちょっとビックリしたすべらない話を一つだけ。
夕方6時過ぎトイレに行って寝ようと思った時、お隣に若い青年が到着。こんな時間に到着とはスゴイ山慣れっぷりだなあと感心。
が、しばらくすると隣から「すいません、助けて下さーい!」と私達に向けられていると思われる声が…。
まさかこの期に及んで他人のテントを設営することになるとは(汗)。付属の張り網を…なんと付けてない。今までどうやって設営してたんすかあ!結局、寝れる程度まで手伝い、トイレへ避難(笑)。
モンベルのステラリッジ、素晴らしいテントですね。でも申し訳ないが、まだ一人でこんなところに来ちゃダメです!
2日目、天気は快晴!涸沢岳からの展望は今年一番の素晴らしさ。さあ、ここで先へ行くか涸沢へ下るかで20秒ほど迷う。
一番の心配は同行者。
大丈夫、あんたならやれる(笑)!
チキンハートの私には、初っぱなのルンゼ下りと途中ナイフリッジの稜線を通過する際の飛騨側からの強風が少し怖かったです。&人に迷惑を掛ける落石の心配。それ以外は概ね緊張感があり楽しめました。
何よりこんなルートに付き合ってくれた奥方に感謝&お疲れ様!
北穂高岳の山頂からは、8月の大縦走・表銀座〜槍〜裏銀座の長〜い稜線が、後ろを向けば今回歩いてきた穂高の険しい稜線がスッキリ見渡せ感動の嵐。
涸沢へ無事下山し、後は上高地へ帰るだけ。横尾まではともかく、横尾からが地獄っスね、ホントに。久しぶりに歩きましたが、個人的には今回のルート中一番しんどかった。
山は空いてましたが上高地はやっぱり観光地、バスターミナルは想定外の混雑。帰りに河童橋から見えた穂高の山並みは、今まで見えものとは違った山のように見えました。感動的な話やなあ。
本格的な冬山をやらない私は、北アは今回で今年ラスト。また来年宜しくお願いします!
次回は、満を持して「真打ち・甲斐駒登場」の巻…の予定
今週は穂高縦走でしたぁ〜
やりますね
はじめましてkamasenninさん
20日の18:00ころ穂高岳山荘のヘリポート付近で夕暮れを撮影していたkameyanです。
撮影後山荘方面に降りてくると、通路横で暗い中で黄色いテントを設営している方を見かけて、こんな遅い時間で風があって大変だなー、とチラ見してたのですが、おそらくそのテントの設営をお手伝いなされたのかとお見受けします。
良い人助けをされたと思いますよ。
日記の方も読ませていただきました。すごい体験ですネ。
kameyanさん、はじめまして
写真のないパッとしないヤマレコですが、コメントの方ありがとうございます。
あの時いらっしゃったんですね!人もテントも少なかったのでヤマレコユーザーの方に出会っていたとは感動です!
結果的に人助けになって良かったですが、ホントビックリしましたよ
あの日の快晴で、夕暮れも最高でしたね。笠が素晴らしかった良い写真は取れましたか?
Kameyanさんのヤマレコも拝見しました。私たちとは逆コースだったんですね。
吊り尾根や重太郎は登りより下りの方が大変だろうなと同行者と話していたんですが、どうもお疲れ様でした!
Kamasenninさんのルートとは重太郎ー吊尾根を逆方向に山行してみて、経験が浅い為かもしれませんが、もともと登りの方が得意な上に、あの急斜面は非常にこたえました。
背面で降りるとザックが引っ掛かるし、後ろ向きだと足場がわからないし苦労しました。
機会があれば逆コースもチャレンジしてみたいです。
お互い無理の無い楽しい山行をしましょう。ではいつか何処かの山で。
kameyanさん、細かい情報ありがとうございます。
やっぱり想像してた通り、下りの方が足場が確認しづらい分大変ですよね。
私も機会があれば次回は逆コースを歩きたいなと。
これから寒くなり、山も危険度がアップしますのでお互い気を付けましょうね。また山でお会いしましょう!
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