剱岳〜下ノ廊下と北方稜線往復


- GPS
- 76:12
- 距離
- 44.3km
- 登り
- 4,598m
- 下り
- 4,589m
コースタイム
07:08 黒部ダム
13:29 仙人ダム
14:32 阿曾原温泉
2013.09.22
05:03 阿曾原温泉
08:46 仙人温泉小屋
11:27 仙人池小屋
12:18 池ノ平小屋
2013.09.23
03:39 池ノ平小屋
05:00 小窓
06:30 三ノ窓
08:29 剱岳本峰
10:48 小窓
11:43 池ノ平小屋
2013.09.24
04:40 池ノ平小屋
06:04 二俣
11:20 黒部ダム
天候 | 2013.09.21 晴れ 2013.09.22 晴れ 2013.09.23 晴れ時々ガス 2013.09.24 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
23:00 新宿発扇沢行き \6,000 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※下ノ廊下は正式開通していません。 ワイヤーが設置されていない個所や落石が歩道に散らばっている個所、落ち葉で埋もれた個所など、荒れているので正式開通を待った方が安全。 黒部ダム〜仙人ダム: ・白竜峡の残雪は高巻きのロープあり。 ・十字峡手前に強制シャワーを浴びる個所。 ・半月峡の辺りからワイヤー設置がない個所が多く、注意。 ・S字峡直後、送電線が見えた辺りで強制シャワーを浴びる個所。 ・仙人ダムから先は特に危険個所なし。 仙人ダム〜仙人温泉小屋:雲霧新道。急登でハシゴ、ロープ多数。これからの時期は蜂に注意。 仙人温泉〜池ノ平小屋:注意個所なし。 池ノ平小屋〜剱岳本峰:北方稜線。 ・小窓直下50mほどまで残雪あり。要アイゼン。 ・トラバースする雪渓は二つ目のみ。要アイゼン。高巻きは可能。 ・発射台は落石注意。 ・池ノ谷ガリーは聞きしに勝る酷いガレ。帰りに大きな落石を起こしたパーティーがいた。なお、帰りに八峰側に三ノ窓からロープをフィックスしてたパーティーあり。登山道の整備かな?よく分からない。 ・池ノ谷乗越すぐ右に50mの登り。中央のクラックを進むと途中でオーバーハングあり。右に巻きながら登る。 ・長次郎の頭は稜線伝いに本峰に向かうとかなり厳しいクライムダウンを強いられる。補助ロープは垂れている。長次郎側の巻き道は2つある。 ※北方稜線は破線ルートというよりバリエーションルートだと感じた。 距離はともかく奥穂〜西穂より難しかった。 池ノ平小屋〜内蔵助平:夏道。ハシゴ谷乗越の展望台へは腹までの高さの藪漕ぎが酷過ぎて辿り着けず。 二俣、真砂沢分岐の橋はかかっていた。 ちなみに真砂沢ロッジは営業終了で幕営も不可との事。 内蔵助平〜内蔵助谷出会:急坂。途中の崩落地帯は補助ロープに頼らざるを得なかった。初心者には辛いかも。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 1
1/25,000地形図 1
ガイド地図
コンパス 1
笛
筆記具 1
ライター 1
ナイフ 1
保険証 1
飲料
ティッシュ
三角巾
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
スパッツ
手袋
ストック
ビニール袋
替え衣類
入浴道具
シュラフ
シュラフカバー
ザックカバー
クマよけ鈴
食器
水筒
時計
日焼け止め
非常食
|
---|---|
共同装備 |
テント
テントマット
ツェルト 1
ランタン・マントル
コンロ
ガスカートリッジ 1
コンロ台
コッヘル(鍋) 1
ローソク
ファーストエイドキット 1
医薬品
ラジオ
トランシーバ(使用帯)
カメラ 1
ビデオカメラ
ポリタンク
天気図用紙
車
|
感想
山歩きを始めて4年経つが、初めて剱岳に行ってきた。
去年北鎌尾根を歩いたあと、次は何処を目標にしようか考えた時にふと思いついた『北方稜線』というルート。
そうだ、剱岳は北方稜線から行こう。
ようやく訪れたチャンスに歩いてきた。ついでに『一応』歩けるようになった下ノ廊下も。
※下ノ廊下はまだ正式開通していません。一応通れますが難しい個所もあるんで気を付けてください。
2013.09.21
07:08 黒部ダムを出発。まずは阿曾原温泉を目指す。天気は良いようだ。
内蔵助谷出合では真砂沢方面に向かうパーティーもいた。快晴の中、去年も通った下ノ廊下の歩道を進む。
09:57 黒部別山出合にて小休止。いよいよ楽しくなってきた。
白竜峡の残雪には高巻きのロープが設置してあり、問題なく通過。
11:27 十字峡の手前で登山道に滝のように水がかかっており、当然結構濡れた。
十字峡は下の展望岩まで空身で降り、滝と十字に交わる川を間近で堪能。良い時間だったのか、滝の前に虹がかかっており、綺麗だった。
12:49 S字渓谷に差し掛かる頃、もうひとつの滝に行きあたる。今回はだいぶ濡れた。雨具でも付けない限りそれなりの被害を覚悟せねばなるまい。
仙人ダムを通過する際、翌日のルート確認をして最後の急登に取り掛かる。ここはゆっくりでも一気に登らないと精神的に辛い。
14:32 登りきって平坦な道を進み、降ったらそこは阿曾原温泉だ。5張りほど幕営されてた。適当なところに2張り設営。今回は一人で北方稜線歩くんで最悪の事態を想定してツェルトにし、相方には一人用メスナーを貸した。9分位で設営出来たんで、まぁ良いほうか。インナーフレームも機能。さらに今回はSOLのエスケイプ・ビビィを導入した。
ファイントラックのポリゴンネスト2×2とSOLエスケイプ・ビビィで8℃程度までは快適に眠れる事が分かった。今後も春秋はこのセットで決まりそうだ。
16時からの男湯には結構な人が集まり、みんなよく来るなーと笑ってしまった。
夕飯はペンネを食べて就寝した。
2013.09.22
05:03 阿曾原温泉出発。急登らしい雲霧新道へ向けて歩きだした。噂通りの急登でハシゴも盛りだくさん。ぶひぶひ言いながら最高点を越える。
08:46 仙人温泉小屋に到着。朝風呂と洒落込んだ。
11:28 仙人池小屋に着くと、どどーんと八ツ峰が目の前に見えて思わず声を上げてしまった。カッコよすぎだよー。仙人池でお約束の逆さ八ツ峰を撮ってご満悦。池ノ平小屋へ向かう。
12:18 池ノ平小屋に到着し、幕を設営してからボケーッとしてみる。するとヘリが飛んできて八ツ峰を周回し始めた。何かを探しているようだ。やがて三ノ窓雪渓の上部でしばらくホバリングしてから飛び去った。三ノ窓雪渓で白骨遺体が見つかったようだ。気を付けねば。
この日は剱岳本峰を越えて北方稜線を降りてきた人達が大勢小屋を通っていた。今日がピークなのかな。みんなヘルメットにハーネスなどを付けている。
明日に向けて力を付ける為に夕飯は炊飯したご飯とカレーにする。スノーピークの『焚』は炊飯にはもってこいだな。メスティンほど噴かないし。バランスはちょっと悪いけど。
2013.09.23
03:39 飯食ってトイレ行ってツェルト撤収して出発。長い一日になりそうだ。
05:00 小窓雪渓取りつきでアイゼンを装着し、ダブルストックでガシガシ登る。スポルティバのボルダーXミッドGTXと10本爪アイゼンの相性はあまり良くない。
05:30 所々迷いながら進む事30分。夜が明けた。鹿島槍ヶ岳の双耳峰の左から陽が昇り、あたりを暁色に染め上げる。しばし見惚れてから先へ進む。
06:18 小窓ノ王の基部に着くと正面にあの池ノ谷ガリーが見えた。正直ビビった。あんなん登るんかいな…とりあえず三ノ窓まで慎重に降る。
06:30 三ノ窓で休憩がてら補給。この先池ノ谷乗越まではまともな休憩ができそうにないし。
池ノ谷ガリーは聞きしに勝る酷いガレの急登だった。左か右の端、どっちか迷って結局右側へトラバースして上まで詰めた。下手なところに足を置くとガラガラ崩れる感じは鋸岳の角兵衛沢に似てるけど、緊張感が全然違う。慎重に迅速にコルまで詰める。
07:10 池ノ谷乗越でまさかの長次郎雪渓に向けて降ると言う失態を犯す。15分ほどでミスに気付いたが、我ながらあほな事をやらかしたもんだ。
その後は巻き気味に歩き、長次郎の頭は直登し、クライムダウンした。
08:29 やがて人が大勢いるピークに辿り着くとそこは剱岳本峰の頂上だ。あいにくのガスで展望はないが『もう何も怖くない』のポーズをとって下山開始。
降りはほぼ稜線沿いに歩いた。長次郎の頭は真ん中をトラバース、その後も稜線を意識する。
09:22 池ノ谷ガリーは下りの方がトレース見やすく楽だった。ただし、降るだけで落石を起こすようなガレ場だ。細心の注意を払う。なんとかラクのコールが必要な落石は起こさずに済んだ。
11:43 往路で歩いているから小窓まで迷わず進み、雪渓を滑りながら降りて無事池ノ平小屋に到着。8時間5分。長かった。
2013.09.24
04:40 池ノ平小屋出発。今日は黒部ダムまで下山だ。内蔵助谷は結構な悪路だったが無事通過。
11:20 黒部ダム到着。充実した山行が完了した。
目標だった剱岳北方稜線も終えたが、小窓の頭など踏めなかった場所もあるんで、また来年歩こうと思う。往復はもういいけどね…
さて、次は何処を歩こうかね?
こんにちは。
阿曽原で隣のテントだった酔っ払いオヤジです。
その節は日電歩道の情報ありがとうございました。
無事黒部ダムへ抜けることができました。
翌日は水平歩道かと思ってましたが、雲切新道を登って北方稜線とは凄すぎです。
失礼ながら過去の記録を少し見させていただきましたが、今年の海の日連休の際、間ノ岳〜三峰岳で擦れ違ってますね。
またどこかでお会いしましたらよろしくです。
その節はどうも。
温泉とビールが羨ましかったです。
ダンロップの新型テントですかね?あの黄色いのは。
下の廊下も楽しめたようでなによりです。
案外すれ違っているものですね。また何処かで会えたらよろしくお願いします。
yoginsさん こんにちは
池の平のテント場と三ノ窓と長次郎のコルでご一緒しました〜
日帰りピストンときいて驚愕しましたよ
さすが時間に余裕がありますね
またどこかでご一緒しそうな気がします、よろしくお願いします
追記
っていうか、一度お会いしてるじゃないですかっ、北鎌行く途中の合戦尾根
フランスパンの人ですよね、今過去レコ見て思い出しましたよ
どっかで会ったことアル人だよな〜って、池の平でお会いした時からずっと思ってたんですよ
あー、やっとすっきりした(笑
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